ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のテーマは夏のサングラスです。
STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA
暑さに負けないクールさを手に入れる
とうとう本格的な夏がやって来ましたね。昨年に比べると6月が過ごしやすかったので、このまま夏に突入すれば……なんて淡い期待を抱いていたら、急に耐え難い酷暑となりぐったりとしております。身体が慣れていないせいか、ずっとミストサウナにいるような気持ちに。それに増して日差しもきつく……。先日、サングラスを忘れて打ち合わせに出かけたことがあったのですが、駅からすぐの場所だったので、まあ、大丈夫だろうと少し油断をしてしまいました。5分も歩いていなかったのですが、気温に加えて眩しさにもやられてしまい、ダブルで暑さ増し増しに。身体の疲労がとてつもなかったです。打合せ相手はというと、ティアドロップタイプの薄めの色のグラデーションレンズのサングラスをされていて、それだけでとてもクールでスマートに見えたのです。サングラスを忘れて汗ダラダラの私との差は一目瞭然。暑さ眩しさ対策だけでなく、見た目のクールさも大切なのだと、改めて夏のサングラスの重要性を感じました。

いつものスタイルに1点投入するだけでおしゃれ度がアップするディオールのスクエアタイプのサングラス。ヒンジ部分がCとDのイニシャルになったデザイン。グレーのグラデーションレンズも素敵。リゾートレストランのテラス席で、別格扱いしてもらえそうな逸品です(笑)!サングラス¥82,000(ディオール/クリスチャン ディオール/麻布台ヒルズ ガーデンプラザC)

べっ甲柄が個性的なボッテガ・ヴェネタのアビエーターシルエットのサングラス。イントレチャートを思わせるゴールドの留め具が控えめながらアクセントに。サングラス¥70,400(ボッテガ・ヴェネタ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F/麻布台ヒルズ ガーデンプラザB 1F)

テンプルにイントレチャートの模様が浮かび上がるデザインや、ヒンジにノットをあしらったデザインなど、シグネチャーがさりげなくポイントになったボッテガ・ヴェネタのサングラス。サングラスはフロントだけでなくサイドにも注目して選びたい。サングラス上¥71,500、下¥89,100(ともにボッテガ・ヴェネタ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F/麻布台ヒルズ ガーデンプラザB 1F)

レクタンギュラーなフォルムや丸みを帯びたキャットアイデザインに、程よいレトロ感が漂うヴァレンティノのサングラス。テンプルのさりげないカーブやロゴのアクセントもポイントに。サングラス上¥52,800、下¥49,500(ともにヴァレンティノ/表参道ヒルズ 本館1F・2F)

ヴィンテージライクなデザインが個性的なクロエのスクエアサングラス。レンズのカラーグラデーションも美しい。かなりインパクトのあるデザインですが、私は意外なほど似合ってしまいました。テンプルの先端のドロップ型のホールにアイウェア用ジュエリーを取り付けることも可能。サングラス¥67,100(クロエ/表参道ヒルズ 本館1F)

テンプルにアシンメトリーなトリオンフロゴをあしらった個性的なラインが目を惹くセリーヌのオーバルサングラス。横顔をさらにおしゃれに仕上げてくれる逸品。サングラス各¥79,200※予定価格(ともにセリーヌ/麻布台ヒルズ ガーデンプラザB 1F・2F)

さりげないバーバリーチェックパターンが印象的なサングラス。ラウンドフレームと細身のテンプルとのコントラストが独創的なデザイン。サングラス¥34,100(バーバリー/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り1F)

五角形のフレームがユニークなマルニの個性派サングラス。存在感のあるデザインですが、おしゃれ度をグッと上げてくれるアクセサリー的逸品。サングラス各¥59,400(ともにマルニ/表参道ヒルズ 西館1F)

マルニのアビエーターシルエットのフレームと大きめのオーバルタイプのサングラス。今年はレトロモダンなデザインに注目。サングラス上¥55,000、下¥59,400(ともにマルニ/表参道ヒルズ 西館1F)

アイコニックなパンプスからインスピレーション得たフォルムがエレガントなクリスチャン ルブタンのサングラス。かなり個性的ですが、ハマる人にはハマります!レッドソールのアイコンもキュートなアクセントに。サングラス上¥141,900、下¥81,400(ともにクリスチャン ルブタン/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F)
地曳いく子が指南する
2026年夏のサングラスのすすめ
❶ レトロモダン、だけど機能性はアップ
少し前は、ウエリントンやボストンの定番ものが気になっていましたが、今年はレトロモダンなデザインに注目。ティアドロップやキャッツアイ、スクエアなど。形はレトロですが、機能性は確実にアップしています。60年代や70年代の大きめタイプのスクエアサングラスは鼻に跡がついてしまうぐらいの重さでしたが、前とは比べものにならないくらい軽い。メタル素材のフレームも軽量化されています。レンズはというと、目が見えるぐらいの色の薄さでグラデーションがかかっているものがトレンドに。室内でも明るく見えるぐらいのカラーレンズですね。もちろん、紫外線もきちんとカット。レンズの色が美しいサングラスは、アイシャドウをつけたかのようなメイクアップ的効果もあるのでぜひ。
❷ サングラスひとつで今の顔に
サングラスは保管にも比較的場所をとらないファッションアイテム。この小ささでスタイルを左右し、トレンドを語ってしまうものは他にはないと思います。スクリーンがフラットなタイプが数年前からトレンドでしたが、今年は自然に顔に沿った優しいカーブのフォルムに注目。数年前に購入したサングラス、あまり変わっていないように見えるのですが、かけてみると何か違うんですよね。この「どこか違和感」を覚えたら気をつけてください!サングラスのトレンドは2~3年ぐらいで緩やかにデザインやフォルムが変わってきますので。お手元のサングラスに違和感を覚えたら、それはアップデートすべき時。あなたの感じた違和感は、意外と正しいはず。ほんの少しのカーブやフォルムの違いなのですが、サングラスは顔につけるもの。だから怖い。ほんの少しの違いが大きな違いに。どんなにトレンドの服を着ていても、古くさい顔になっていたら台無しです!
❸ ダメなものを知るのも大切なこと
「これをかければ小顔に見える!」、そんな特集を以前はよく見かけましたよね。でも、万人に言えるかというと、それは服よりも難しいのです。顔の輪郭やパーツのバランスは人それぞれだから。今回の撮影でおもしろかったのは、私に似合うものは、担当編集には似合わなくて。逆に、担当編集が似合うものは、私に似合わない。デザインの好みは別として、まったく正反対だったんですよね。頬骨の高さによってもフレームが収まる位置が異なりますし、鼻の付け根の骨の高さでも変わってくる。これは無理かもというインパクト大なサングラスが意外にもしっくりときたり。特に今年は、個性的なデザインの方が、不思議と馴染んだりします。だからこそ、敬遠せずにまずはトライしてみてください。そして何度も書きますが、試着時は必ず自撮りを。できるなら、手を伸ばして斜め上から左右に動かして動画で撮ることもおすすめします。サングラスやアイウェアは真正面より、横から見られていることのほうが多いので。サイドが命ですから!
❹ ラグジュアリーな逸品で別格扱いお高い顔に!
サングラスは、それなりのブランドのものをおすすめします。それだけで、ラグジュアリーな顔になれますから。余談ですが、昔ローリングストーンズの追っかけをしていたときに、ハワイの某ホテルのランチに行ったことがありました。メンバーもそこでランチをしているらしいという情報もあったので。案の定、周りにはストーンズファンの方々がいっぱい。でもホテルにはガードされて入れてもらえないでいるんですよね。でも、私たちはというと、ブランドもののサングラスにワンピースを着て行ったら、すっといい席に案内してもらえたんです。しかもメンバーたちの隣のテーブル!ラグジュアリーなサングラスは、それなりにお高い顔に作り上げてくれる、そんな効果もある気がします(笑)。実際に、素敵な顔に仕上げてくれますしね。
地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持ち、執筆も多く手がける。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『60歳は人生の衣替え』(集英社)など多数。最新刊、人気の旅エッセイに新たな書下ろしを加えポケットサイズに再編集した『新しい大人ひとり旅』(扶桑社文庫)。
※ 2026年7月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。






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