IKUKO’S FASHION METHOD

スポーツとファッションのドープな関係——地曳いく子のおしゃれメソッド59

ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回は、スポーツマインドなファッションがテーマです。

STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA

普段の着こなしにスポーツマインドをプラス!

半年ほど前、“機能的なスポーツアイテムを日常にも取り入れる”をテーマにしましたが、目的は普段から体を動かすため。今回は純粋にファッション好きの視点からスポーツにフォーカスします。今季の展示会でビビッときたのが、古き良き時代のスポーツにインスパイアされたレトロでオールドスクールなアイテム。機能性を追求したモダンなデザインというより、クラシカルなテニスやゴルフウエアのマインドを取り入れたもの。一方、スポーツメーカーがつくるウエアといえば、素材の機能性はそのままにゆったりとしたシルエットなど、デイリーにも取り入れやすいデザインが増えている気がします。お互いが逆方向に進んで歩み寄る面白い現象ですよね。ファッションの歴史を辿っていくと、スポーツからインスパイアされたものというのは、意外と多いんです。ポロ競技で襟がパタパタしないようにと襟先をボタンで留めたシャツからボタンダウンシャツが考案されたり、ポロ競技の選手が着ていた機能素材のシャツに襟をつけて発展したテニスウエアがモッズカルチャーの象徴となったり。ということで、今回は普段の着こなしに取り入れたい今年らしいスポーツマインドの融合点を集めてみました。

 

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1/18レトロ感をプラスするオールドスクールなテニスセーター。サイズ感は、ボーイフレンドのものを借りて着るぐらいのバランスで。濃いグリーンがまた新鮮です。ニットトップ¥26,400(ダブルスタンダードクロージング/ソブ ダブルスタンダードクロージング/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F
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2/18着古したようなヴィンテージレッドがポイントのラガーシャツ。オーバーサイズな大きさを、女子がルーズに着るとかわいいですよね。Tシャツ¥24,200(アール ジュビリー/ミューズ ドゥ ドゥーズィエム クラス ロッポンギ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F
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3/18クラシカルなムードがクールなポロニット。今回選んだのはあえてのメンズサイズ。ジャストサイズよりも大きいものを選んでゆったりと着るのが今年の気分。ポロニット¥17,600(エーケーワン/ビームス/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F・3F
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4/18カレッジ風Tシャツもビッグサイズで。古着が流行ったときはプリントスカートに合わせた着こなしが主流でしたが、今は自由に自分らしくコーディネイトを。エレガントなミッドカーフスカートに合わせてもよし。右Tシャツ¥10,780(ブランバスク)、左Tシャツ¥24,200(アンスクリア/以上エストネーション/六本木ヒルズ ヒルサイド1F&2F
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5/18一見トレーナーのように見えるハイゲージニットのトップ。バックサイドがジップでオープンになるデザイン。後ろを開けてワンピースの上に着てもかわいいですし、きれいな色のタンクトップをインナーに覗かせても。同素材でテーパードパンツもあります。トップ¥46,200(デザインワークス/デザインワークス ドゥ・コート/六本木ヒルズ ウェストウォーク3F
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6/18フーディといえばスポーツカジュアルの代表格ですが、こちらは太めのボウタイがあしらわれたラブリーな一枚。カジュアル過ぎるのが苦手という人はぜひ。フーディ¥20,900(ダブルスタンダードクロージング/ソブ ダブルスタンダードクロージング/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F
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7/18艶感のあるニュアンスグレーが上品なシルクポリナイロン製のフード付きコート。フィッシングやハンティングの雨除けの形がエレガントに発展を遂げた典型ではないでしょうか。ドルマンスリーブなので、トレンドのゆったりインナーでも問題なく着こなせます。コート¥80,300(エブール/六本木ヒルズ ウェストウォーク3F
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8/18今やタウンユースとなったライトダウンジャケット。ノーカラーなのでよりエレガントな印象に。ジャケット¥59,400(タトラス/ビームス/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F・3F
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9/18サイドライン入りのトラックパンツをワイドにフレアにアレンジ。楽な服が着たいときにぴったりな1本。寒いときは、タイツやレギンス、コンバットブーツを合わせても素敵。パンツ¥24,200(ダブルスタンダードクロージング/ソブ ダブルスタンダードクロージング/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F
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10/18高性能なリサイクル素材を使用したアニマルプリント柄の〈アディダス バイ ステラ マッカートニー〉のセットアップ。ジムに着ていくだけではもったいない。日々の生活でもヘビーローテーションしたい逸品。フーディ¥25,000、パンツ¥22,000(アディダス バイ ステラ マッカートニー/アディダス ブランドコアストア/六本木ヒルズ ヒルサイド2F
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11/18重ね着して楽しみたい〈Y-3〉のメッシュレイヤーTシャツ。ゆったりシルエットでスポーティですが、どことなくエレガンスが漂うのは、さすが耀司さん。メッシュTシャツ¥41,800(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F
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12/18一枚持っていると便利なオーバーサイズシャツ。着た時の裾の広がり方や袖の長さがちょうどいい感じに。さりげないスリーストライプスのデザインがアクセントに。シャツ¥27,500(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F
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13/18ユナイテッドアローズからゴルフラインが登場。防水加工のジップがデザインのアクセントになった、軽くて機能的なベスト。肌寒い日には、タウンウエアとしてレイヤーしたい1着。ベスト¥24,200(ユナイテッドアローズ ゴルフ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F
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14/18オーガニックコットンを使用したパイルジャージーのオールインワン。ブラトップやレギンスの上にさらっと着用できるヨガウエアとしてデザインされたものですが、普段使いもしたくなる着心地のよさとかわいさ。サロペット¥20,900(サナ フォー トゥー ユナイテッドアローズ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F
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15/18ヨガウエアを軸とした〈トゥ ユナイテッドアローズ〉のプレーンなロングスリーブTシャツ。レイヤーに活躍する白のロンTですが、程よい質感とサイズのシンプルな女子用は、探すと意外とないものなんです。ロングスリーブTシャツ¥8,800(トゥ ユナイテッドアローズ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F
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16/18テニスウエアからインスパイアされたスポーツ小物たち。リストバンドはプリントワンピースと、ソックスは厚底サンダルとコーディネイトするとかわいい。エコバッグ¥3,850(ダブルスタンダードクロージング×ボールアンドチェーン)、リスバンド各¥2,200、ヘアバンド¥2,420、ソックス¥2,420※すべて2月より展開(ダブルスタンダードクロージング/以上ソブ ダブルスタンダードクロージング/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F
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17/18キャップやアクティブに使えるナイロンバッグなど、スポーツ小物を普段の服にひとつ足すだけで、今年らしいスポーツマインドがあがります。キャップ¥18,700(ミュール バウアー)、ナイロンバッグ¥14,300(ノマディス/以上エストネーション/六本木ヒルズ ヒルサイド1F&2F
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18/18スポーツといえばキャップですが、今年はバケットハットにも注目。ご近所に出かけるのにもひとつは持っていたい。ハット¥10,450(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

地曳いく子が指南する
今季のスポーツミックススタイルとは

❶ 古き良き時代のエッセンスを

スポーツインスパイアといっても、テニスやゴルフウエアなど、今季は古き良き時代のクラシカルな雰囲気が新鮮。オールドスクールなラガーシャツなども気になります。色味は、テニスコートの芝のような濃いグリーンや、ヴィンテージ風の褪せたブライトカラー。ただし、シルエットはぴったりではなくゆったりとした形で。もちろん素材はアップデートされています。スポーツでレトロ感をプラスする、それが今年らしいスポーツミックスのポイントです。

❷ デイリーに着られる機能服

スポーツメーカーがつくる機能性抜群のウエアは、いまやスポーツだけではもったいないレベルのファッション性を備えています。スポーツラインを立ち上げるセレクトショップも増えてきていますが、これがなかなかにデイリーユースに着たくなるおしゃれ度。まだまだ楽な服が着たい今の状況下、シティ顔のハイテクウェアを上手に取り入れ日々のファッションを楽しみたいです。

❸ ワンプラスアイテム投入で旬な気分

いつもの服でも小物をひとつ足すだけで、スポーツマインドはあげられます。たとえば、プリントワンピースにリストバンドをしてみたり、ライン入りのスポーツソックスをサンダルと合わせたりするだけで、今年の気分に。ファッションルールが崩壊した今は、フリーダムな気持ちでコーディネイトしてください。
 

※ 2022年1月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
※ 六本木ヒルズ等各施設では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗・施設の営業内容を変更しております。営業状況は定期的に変更がありますので、ご来店の際には事前に各施設HPをご覧ください。

 

profile

地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持つ。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれも人生も映画から』(中央公論新社)『買う幸福』(小学館)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『日々是混乱』(集英社)など多数。