「クリスマスのデコレーションにおすすめなのは、ドライのものではなくて生花で作ったスワッグです。プリザーブドフラワーで作るものも多いですが、スワッグはヨーロッパでは空気の浄化や魔除けとして使われていた歴史もあるので、フレッシュな香りや徐々に変わっていく色味を味わえる生花のものが良いですね。飾ってから1週間〜2週間かけて段々とドライになっていくので、変化の過程をじっくり楽しめるのも魅力です。２〜３本束ねただけでも可愛いと思うので、ユーカリやヒバなど飾る場所に合わせて自分なりのスワッグを飾ってみてください」

「お友達の家に行く際や、お店や会社などに持っていくのに最適なのは、置型タイプのアレンジメントです。小ぶりのものであれば、テーブルフラワーとしても使えますし、花器に入っており花瓶の心配をする必要がないので贈られる相手方も扱いやすく、気配り上手な贈り物といえるでしょう。クリスマスシーズンであれば、ヒペリカム、ノイバラなどの実のものと葉ものを使ってレッド×グリーンで構成すると、ホリデー気分が盛り上がり、日持ちも良いアレンジメントになりますよ」

「お正月用のお花は菊をメインに花瓶にアレンジしました。お正月は花市場も閉まってしまうので、菊やアンスリウムなどの長持ちするお花を使うのが良いでしょう。菊といっても様々な種類があるので、和菊だけでなくマムなどの洋菊など、異なる花形のものを組み合わせるとクラシックになりすぎず、今っぽく見せられると思います。えんじ色や鳶色など暖色系でコーディネートして、華やかなお正月ムードが演出してみてください」

「僕はミックスブーケを作る時、オケージョンと相手のイメージをうかがいます。どんな洋服を着ている人なのかとか、好みの音楽や映画、またお誕生日用なのか記念日用なのかなどを聞いて、パーソナルイメージを膨らませて、その方のためだけに作ります。ブーケやアレンジメントは、構成する花の種類や色で様々なスタイルを作り出すことのできる、同じものは二つとない“オーダーメイド”で特別なもの。ぜひフローリストと相談して、特別なブーケを作ってみてください。今回は、個性的なファッションが好きなお洒落な女性をイメージして、エリンジウムやスカビオサ、ガーベラなどの珍しい色や種類を入れて、可愛いだけじゃなくエッジィなイメージも入れて構成しました」

「先程のものよりもう少しカジュアルなブーケがこちらです。ふと思いついて買ったような気負わない雰囲気でプレゼントできるもので、さまざまな品種の黄色のガーベラで構成しました。一口にガーベラといっても複数の花形や花弁、微妙に異なる黄色のグラデーションがあって、統一感がありつつ立体感あるブーケになります。ガーベラやチューリップ、バラなど一つの花の品種違いで構成すると、豪華になり過ぎず素朴で可愛いブーケになるので、自宅用やなんでもない日のプレゼントに良いかなと思います。お花のこと全然わからないという方も、このテクニックを参考にオーダーしてみてください」