IKUKO’S METHOD

Tシャツ エブリデイ 2026夏——地曳いく子のおしゃれメソッド111

ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のテーマは夏の必須アイテムTシャツです。

STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA

「おしゃれvs暑さとの戦い」の季節がはじまった。

今年も5月に真夏日が続々と各地で観測されました。昔は30℃でも暑いと言っていたのに、1日の最高気温が40℃以上になる日を「酷暑日」と呼ぶ予報用語まで定義され、さらに暑さがレベルアップした感が否めません。そういえば昨夏も猛暑。ほぼ毎日のようにTシャツで過ごしていたように思います。そこで今回のテーマは「Tシャツ」をメインキャストにしてみることに。少し前までは、カジュアルの代名詞だったTシャツも、今やアイテムを選べばオフィスでも許されますし、ボトムのコーディネート次第ではエレガント系にも寄せていけます。戦前は、男性の肌着であったTシャツですが(起源は諸説あり)、今ではそんなことを知る人が少ないぐらい、夏のおしゃれの頼れるアイテム。気温の寒暖差も激しいこの季節なので、肌寒い日は上に一枚羽織ってもいい感じのコーディネートを考えてみました。

明るめのマスタードカラーのTシャツは夏に活躍する一枚。アースカラーでコントラストをつけてトップをパキッと明るく見せるのがポイント。パンツは質感のあるリネンで大人カジュアルに。Tシャツ¥7,500、パンツ¥18,000、ネックレス¥14,000、サンダル¥30,000(以上バナナ・リパブリック/虎ノ門ヒルズ グラスロックB2F

Tシャツとボトムをセットアップのように同系色でまとめてみるだけでエレガントに。少し肩から落ちたぐらいのスリーブも上品さを漂わす絶妙なバランス。ホテルのテラスでランチをしたり、アクセサリーをプラスしたらディナーもOKなルックではないでしょうか。トップ¥17,600、スカート¥37,400(ともにアドーア/六本木ヒルズ ウェストウォーク3F

メゾン ミハラヤスヒロの短め丈のミニTシャツ。ミニTシャツも今年らしいシルエットのひとつ。SNSカルチャーへのメッセージ性が高いデザインはさすが三原さん。デニムと合わせたカジュアルなスタイルも、ロブスターバッグやヒールスニーカーなど、小物でひねりをきかせた大人の遊びをプラスして。Tシャツ¥31,900、デニムパンツ¥71,500、ロブスターバッグ¥46,200、シューズ¥52,800(以上メゾン ミハラヤスヒロ/メゾン ミハラヤスヒロ トウキョウ/表参道ヒルズ 本館B1F

アームホールのサイドに折り返されたようなデザインが入ったスリーブレスTシャツ。シンプルなシルエットですが、そのちょっとしたデザイン性に上品さが見え隠れする大人のための万能Tシャツ。タックワイドパンツにインしてキレイめなコーディネートをしても、デニムにオーバーで合わせても。スリーブレスTシャツ¥18,700、パンツ¥52,800(以上デザインワークス/デザインワークス 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズ ウェストウォーク3F

しなやかで柔らかな素材のグレーのVネックTシャツ。デコルテを美しく見せてくれるネックラインの開きとカットのバランスがちょうどよい。カーゴパンツとの組み合わせはカジュアルに見えますが、光沢のある素材感をもってくることで上品な印象に。Tシャツ¥13,200(パーフェクトホワイトティー)、パンツ¥52,800(コル ピエロ/以上ミューズ ドゥ ドゥーズィエム クラス ロッポンギ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

カラーTシャツと華やかなプリントのボトムスは夏のおしゃれをあげてくれるコーディネート。Tシャツは、プリント柄の一色をピックアップするとしっくり馴染みます。今年にシンプルなカラーTシャツを手に入れるなら、お気に入りのボトムスの色から考えてみてもいいかもしれません。Tシャツ¥11,000、パンツ¥41,800(ともにエストネーション/六本木ヒルズ ヒルサイド1F・2F

5分丈袖のシンプルで上品なTシャツ。今年は、少し長めのスリーブがトレンドのひとつに。マキシ丈のスカートに合わせて前をタックインし、すこし後ろにブラウジングさせても素敵。Tシャツ¥17,600、スカート¥53,900(ともにエブール/六本木ヒルズ ウェストウォーク3F

ドットのチュール付きTシャツ。チュールやレースを覗かせるスタイルは今季のトレンドのひとつ。美しく体型カバーにもなるデザイン。トップ¥22,000、パンツ¥42,900(ともにダブルスタンダード/ソブ ダブルスタンダードクロージング/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F

すっかり定番のコーディネートとなったTシャツとキャミワンピースの組み合わせ。おしゃれ度をあげたいなら、袖がフリルになったデザイン性の高いものを選んでみても。トップ¥14,300(ソブ)、ワンピース¥39,600(ダブルスタンダードドクロージング/ともにソブ ダブルスタンダードクロージング/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F

カジュアルな印象のマルチボーダーTシャツ。今年なら、リネンのバミューダショーツと合わせて抜け感のあるおしゃれを。Tシャツ¥9,000、ショートパンツ¥14,000(以上バナナ・リパブリック/虎ノ門ヒルズ グラスロックB2F

Y-3のサッカーTシャツ。バックサイドはレアル・マドリードのベリンガム選手のネームデザインが。膝丈のショーツと合わせて、愛犬を連れて散歩やビーチリゾートを歩きたい。さりげなく日常をおしゃれにアップしてくれます。Tシャツ¥30,800、ショートパンツ¥50,600、スライド¥37,400(以上ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1FF

Y-3のロゴが印象的なTシャツ。後ろにはYAMAMOTOのネーム刺繍入り。シンプルにインパクトのあるスタイルを作ってくれる一枚。黒でまとめてシックに。足もとはサンダルで抜け感を出して。Tシャツ¥26,400、パンツ¥57,200、サンダル¥55,000(以上ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

ポロ ラルフローレンのTシャツをちょっと懐かしいカレッジ風の着こなしで。リゾートなら、ショートパンツと合わせて。オトナ世代でもショートパンツの着こなしを見ると素敵だなと思います。Tシャツ¥17,600(ポロ ラルフローレン)、ショートパンツ¥139,700(アールサーティーン)、スニーカー¥34,100(オートリー/以上ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

シンプルなノースリーブのTシャツは着回しに便利。デニムと合わせればカジュアルなオフスタイルに。ボトムス次第ではオフィススタイルでも活躍。ジャケットのインナーとしてとても重宝するので一枚は持っていたい。スリーブレスTシャツ¥9,900(エストネーション)、デニムパンツ¥33,000(ネイル/ともにエストネーション六本木ヒルズ ヒルサイド1F・2F

光沢のあるスーピマコットンのシンプルなTシャツ。大人のTシャツは素材感がカジュアルになり過ぎないことが大切。デニムとのコンビネーションは、あえてタックインして着こなしても。Tシャツ¥12,100、デニムパンツ¥45,100(ともにエブール/六本木ヒルズ ウェストウォーク3F

地曳いく子が指南する
Tシャツの選びかた、着かた、付き合いかた

❶ いつもフレッシュな気持ちでいたいから

28℃を超えたら、とにかくTシャツで過ごしたい(あくまで個人の感想ですが)。厳しい暑さのせいなのか、かつてよりも汗をかくような気がしませんか? 以前はハンガーに掛けて、軽くローズマリーウォーターをスプレーすればおしゃれ着類はもう一回ぐらい着られる時もありましたが、今は一回でも着たらクリーニングに出さずにはいられないくらい。でも、クリーニング代もバカにならず毎回はちょっと……。素材によっては、グリーニング代が“あれ? ちょっとした服なら買えてしまう?”という恐ろしい金額になることも。暑い夏にとって、服のメインキャストたちは洗濯できることが必須になってきました。だからこそ、今夏のスタイルはTシャツをメインに見直す機会にしてもいいのかなと思います。

❷ たかがTシャツ、されどTシャツ

私がTシャツを買う時のポイントは襟がしっかりしているかどうか。襟がくたっとしたものは顔もヨレた感じを拾ってしまうから。そして、素材感も大事な要素。光沢のある目がつんだものを選ぶとカジュアル過ぎず着こなしもしやすくなります。Tシャツはシンプルな形ですが意外とトレンド感が際立つので、シルエットや丈、ディテールなどにも気をつけて。今年なら腰骨前後ぐらいの丈をおさえておきたいです。それから、サイズ感も忘れてはいけません。自分に合ったバランスの大きさであるかどうか。普段の服がMだからとTシャツもMでと安易に考えないように。オーバーサイズの流れからMでもすごく大きかったりもします。シンプルになればなるほど、自分の体型とのバランスが重要。可能なら試着することをおすすめします。Tシャツといえども、きちんと自分の今に合ったものを選ばないと大変なことになりから。

❸ Tシャツもネオコンで

今年はネオコンサバスタイルに注目です。コンサバなツータックのワイドパンツ。以前だったらトップスはフェミニンなブラウス系だったでしょうか。今年はそこをTシャツに変えてみてください。エレガント系なら、肩先が少し隠れる程度のノースリーブTシャツを手に入れても。ジャケットのインナーとして意外と活躍します。半袖よりもアームまわりがもたつかず、ジャケットを脱いだ時のオフ感も出しやすいので。

❹ 2軍選手には潔くさよならを

Tシャツは何度も洗濯すると、素材が上質でもやっぱりヨレて色も褪せます。白いTシャツは首もとが黄ばんでくることも。手元に部屋着行きかなという2軍選手のTシャツたちが意外と多くないですか? 部屋の中で見ていると、意外とイケる?と思ったものの、太陽の下に晒されると、ヨレや褪せがパーンと際立ちみじめな姿を曝け出してしまった、そんな経験ないですか? 私もやらかしたことがあります。即、某ファストファッションに駆け込み、買い替えたこともありました(笑)。よくても2軍はご近所のコンビニぐらいまで。だからこそ、何枚もというより、着回せるぐらいの数のお気に入りTシャツだけでいい。結局、来シーズンも着られるかかどうかわからない。だったら、1年で着倒し感謝して、潔くさようなら。それで来シーズンも着られたらラッキーぐらいに思いましょう。

❺ おしゃれのメインキャストと決めたら愛をかけて

Tシャツはお手軽なアイテムですが、ちょっと手間と愛情をかけてあげてください。Tシャツは軽く脱水(30秒から1分くらい)して取り出し、ポタポタと水が滴るぐらいで干しておきます(夏であればすぐ乾くので)。私の場合は、お風呂場に干しています。生乾きかなというぐらい時に、乾燥機にかけるとシワもなくふんわり仕上がります。外干しは、黄砂などで埃っぽくなりますし、日差しもきつく紫外線で色落ちし、乾燥し過ぎてしまうのであまりおすすめしません。少し面倒ですが、メインキャストだからこそ、それぐらい気をつかってあげてもいいと思います!


profile

地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持ち、執筆も多く手がける。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『60歳は人生の衣替え』(集英社)など多数。最新刊、人気の旅エッセイに新たな書下ろしを加えポケットサイズに再編集した『新しい大人ひとり旅』(扶桑社文庫)。

※ 2026年5月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。