IKUKO’S METHOD

エブリデイバッグ&エブリデイ小物に愛を——スタイリスト 地曳いく子のおしゃれメソッド 5

ファッションのご意見番ことスタイリスト 地曳いく子が、独自の視点で切り込む大人のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回は、毎日使う"大人女史のバッグとバッグの中身"についてのレッスンです。"いく子流メソッド"で、スタイルを作るアイテム選びの意識改革をしていきましょう。

TEXT BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA

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愛とお金はデイリーバッグと小物にこそかけるべし

いつも身に付けているものや持ち歩くものには、お金をかけてもいい、むしろお金をかけるべきです。(超セレブは別ですが)特別なオケージョンのために高いものを買うより、毎日持ち歩くバッグやお財布にこそラグジュアリーなものを持つべき。単品で考えると高くても、その値段を持っている日数(回数)で割って考えたら、コスパナンバー1になるはずです。例えば、8万円のお財布なら1年ちょっと持てば1日200円程度。安い服を買うよりコスパがよくなったりします。

まだまだ暑い夏真っ只中、でもブランド小物の世界はプレフォール! 秋物をいち早くチェックし、毎日使うお気に入りを見つけたら愛とお金をかけてフル活用していきましょう。

地曳いく子が伝授する
エブリデイアイテムの選び方・使い方

❶ スタイルを作るのはステディなバッグ

忙しい毎日を過ごしていると、一週間ずっと同じバッグを持っていたりしていませんか? 今こう聞かれて、「あ、それ私だ・・・」と思った人もいるかもしれません。でも、それでいいのです。忙しい朝にわざわざバッグの中身を入れ替えて、昨日と違うバッグを持つ必要はありません。

それよりも、どんな服装をしていても、このバッグを持てば自分のスタイルになる、というようなパーソナルなバッグをひとつ持ちましょう。スタッズ付きのバッグならシックな格好をしていてもロックっぽく見えますし、レトロなフローラルモチーフのバッグならコンサバベーシックな服でもヒッピー感が足されます。ただし大人女史なら、ワークスタイルから離れすぎない社会性を持つバッグの範疇で自分のステディを見つけましょう。

❷ お財布はビッグ or スモール?

ヘビーユースの筆頭格といえばお財布。これにも、たっぷり愛とお金をかけてあげてください。おすすめは“ウォレット以上バッグ未満”な長財布か超コンパクトな折りたたみタイプ。

長財布はなんでもこなす万能型に注目。中にはストラップ付きのものやショルダーチェーン付きのものも登場し、バッグ感覚で持つことができます。一方、コンパクトウォレットはますます小さく進化中。お札までちゃんと入るのにカードサイズなんていうものも。長財布に比べ、お値段もコンパクトになっているのが嬉しいところ。

❸ 毎日付き合うスモールグッズも手を抜かない

ビジネスのご挨拶には欠かせない名刺入れ。でもバッグは素敵なのに取り出した名刺入れがイケてなかったら最悪です。名刺入れは社交手段のひとつ。ここはそれなりのものを持つべきところです。スマホのケースや定期入れしかり、結構人に見られてますよ。バッグの中の住人たちにも気をつかっていきましょう。

❹ 紙の手帳は最強のバックアップツール

星の数ほどあるWEB上のIDとパスワードの組み合わせ。スマホを機種替えしたときに消えてショックだったことはありませんか? そんなとき最後に頼りになるのは、やっぱり紙の手帳です。大切なIDとパスワードは紙モノに必ず書き留めておきましょう(このとき日付も忘れずに! どれが一番新しいものかわからなくなるので)。おすすめなのはラグジュアリーな手帳やノートブック。これなら絶対にうっかり捨てたりしませんよね(笑)


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地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、そのキャリアは30年超えを誇る。数多くの女優のスタイリングも手がけ、大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評がある。独特の語り口も魅力で、現在はテレビやラジオでのコメンテーターとしても活躍中。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)など多数。