IKUKO’S METHOD

リゾートはウキウキ感が一番——スタイリスト地曳いく子のおしゃれメソッド 4

ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子が、独自の視点で切り込む大人のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のお題は、リゾートでの楽しみ方。そろそろ夏が近づいてきた今日この頃、“いく子流メソッド”でリゾートスタイルの心得を学びませんか?

STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA

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非日常だからこそリゾートなのです

ひと昔前のバケーションと言えば、ガイドブック2個持ち(実用本と浮かれ本)に代表されるように、万が一のエマージェンシーグッズを鞄にいっぱい詰め込んだもの。でもスマホとクレジットカードさえあれば何とかなる今。あれもこれもと心配をするより、ウキウキ感第一主義で持って行くものを選んでもいいんじゃないでしょうか。“大人だけど浮かれてる、だけど大人。でもやっぱり浮かれてるよね”、というくらいのテンションが丁度いいんです。だって、リゾートは日常を忘れに行くところですから。気持ちをアゲるリゾートアイテムと一緒に、働き詰めの毎日から心も体も解放していきましょう。

地曳いく子が伝授する、
気持ちをアゲるリゾートアイテムの心得5か条

❶ 気持ちも軽く、荷物も軽くが基本

リゾート地に行くなら潔く荷物は少なくです。パッキングに時間をかけて疲れるなんて忙しいあなたには時間の無駄。しかも、悩んであれこれと服を持って行ったのに着なかったなんてことになったら最悪。とりあえずは、お気に入りの万能リゾートワンピが1枚あればいいのです。プールサイドからパーティーまでこなせるレース素材のワンピースなら、コンパクトにたためてシワもあまり気になりません。これさえ持てば、あとはTシャツ数枚とショーパンぐらいでOK。足もとは、カジュアルにもドレスアップにもOKなサンダルと、今年ならトレンドの白のスニーカーで十分です。

何でも揃うこの世の中。無ければ現地で調達というぐらいな余裕で、リゾートは身軽にスマートにいきましょう。

❷ バッグでスタイルに差をつけるべし

ホテルの中でもカジュアルなスタイルが許されるのがリゾート地。とはいっても、すべてに手を抜くのはNG。同じTシャツ&デニムでも、持っている“モノ”で随分と印象が変わるのですから。昼間はラフでも、夜はハイクラスなイケてるバッグを手にしてスタイルに差をつけるのが大人。ポイントは、オフィスに持っていくのとは違うサイズ感のミニバッグを持つこと。それだけでリゾートへと気持ちがスイッチオフするはずです。機内だってこれ一つでスマートに。スマホとお財布、保湿ミストにリップグロス、サングラスが入ればOK。あとは、ミニサイズの日焼け止めも忘れずに。飛行機を降りたらそこはもう紫外線との戦いですから。

❸ 連れていくならステディなジュエリー

ついつい気がゆるみハメを外しがちなリゾート(特にプールサイドは危険!)。そんなかの地にファインジュエリーは禁物です。とかく言う私も、お気に入りの1キャラットのダイヤのピアスを落としてしまうという過去の失敗が……。もう酔っぱらっているからどこに落としたのかも覚えていません。でも、せっかくのリゾート、キラッとして気分はアゲていきたいものですよね。そこで活躍するのがハイブランドの小ぶりなコスチュームジュエリーたち。朝起きがけのブラッディ・マリーから夜のモヒートまでこなせるそのステディさといったら優秀。これなら気にせずジャグジーやビーチだって行けます。たとえ落としたとしても、厄落としぐらいな気持ちで済むかも!?(本音はイタいけどファインジュエリーより軽症です!笑)

❹ サングラスは個性的なぐらいが丁度いい

リゾートに行くとき、私は最低2個ぐらいのサングラスは持っていきます。以前にもお伝えしましたが、サングラスは手っ取り早く今のトレンド顔になれる便利アイテムなのですから。カジュアルな服装だって、サングラスのちょい足しでぐっと変わります。リゾートならちょっとインパクトが強過ぎかなと思うくらいのものをかけるのが、ファッショニスタの心意気。

そんな個性的なサングラスを買うときは、必ず自撮りで確認を忘れずに。サングラスをかけて鏡を見ても、顔や色の差がわかりませんから。特にカラーレンズ付きのサングラスを買うときは絶対に自撮りをしましょう。

❺ 浮かれた小物が意外と役に立つ

リゾート気分をアゲるなら、普段には派手かなと思うお財布を外貨専用財布として持つのもひとつの手。お金やカードの入れ替えは結構面倒ですし、使わないものは持ち歩きたくないですよね。それからラブリーで大きめのチャーム付きキーホルダーもおすすめ。海外でレンタカーを借りたときはこれに付ければなくす心配も減りますし、使わないときはバッグに付けてホリデー感アップの効果も。浮かれアイテムも意外と便利グッズになったりするんです。


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profile

地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、そのキャリアは30年超えを誇る。数多くの女優のスタイリングも手がけ、大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評がある。独特の語り口も魅力で、現在はテレビやラジオでのコメンテーターとしても活躍中。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)など多数。