Takeout at Toranomon Yokocho

テイクアウトの新定番。虎ノ門横丁が誕生

「新しい生活様式」で定番となってきたテイクアウト。虎ノ門ヒルズの新オープン店の中から、バラエティ豊かなお勧めテイクアウトのお店をご紹介します。

TEXT BY YOSHIKO NAKASHIMA
EDIT BY TM EVOLUTION.INC.

日比谷線虎ノ門ヒルズ駅に直結した新ビル、虎ノ門ヒルズビジネスタワー。オフィスフロアのほか、レストラン&ショップには名店が名を連ねるが、中でも話題になっているのが3階にある『虎ノ門横丁』だ。ひとつのフロアにこれまで多店舗展開をしてこなかった東京の名店全26店舗が集結。各店舗はいずれも小規模だが、オープンスタイルで隣の店と続いているような設計が特徴だ。ビルの中にありながら、小さな店が小径に軒を連ねる横丁で飲むような気分が楽しめる。また、フリースペースが設置してあり、幾つかの店から自分の好みの料理を買ってきて、こちらで一緒に飲食ができる。横丁内のバーやワインセラーからお酒を購入して、このフリースペースで飲むことも可能だ。仕事帰りにカウンター席でひとりで飲んでもいい。今回は店内で食べられるだけでなく、ランチや夕食にテイクアウトできるお勧め料理を一挙紹介。

❶ タイ東北部のイサーン料理をそのまま再現
——SOMTUM DER TORANOMON(ソムタム ダー 虎ノ門店)

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1/4「イサーンスペシャルセット」。店名にもなっているソムタム(青パパイヤのサラダ)、ラープ(豚ひき肉のハーブあえ)、フライドチキン、白もち米付きは ¥1,500、黒もち米付きで ¥1,550。『ソムタムダー』の人気料理3種類を、一度で味わえるお勧めランチ。
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2/4「春巻き」¥880。ラープという豚ひき肉のハーブ和えを皮で巻いて揚げ春巻き仕立てに。様々なタイのハーブが入って揚げ物なのに爽やか。おつまみとして食べやすく、テイクアウトメニューとしても人気になっている。
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3/4店内はタイ人デザイナーが担当。インテリア小物や食器もタイから持ち込まれたものだ。現地で織られた布や編まれた籠など、イサーンの生活文化を紹介している。
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4/4現在、東京でのキッチンを仕切るのはシェフのユット氏。料理人歴30年ベテランだ。

タイの東北部にあるイサーン地方。そのイサーン出身のオーナーとシェフが手がける店で、イサーンの食文化を世界に紹介したいという想いから立ち上げられた。現在、バンコクの本店に加え、ニューヨーク、ホーチミン、東京に店を構えるが、ニューヨーク店ではミシュラン1ツ星を受賞している。

イサーンの料理は、バンコクの料理が辛さ、酸味、塩気、甘味があることに対して、甘味が少ないのが特徴で、醗酵調味料、スパイス、米を多用していてヘルシー。『虎ノ門横丁』店では、もち米付きのセットなどしっかりとした食事も取れるし、時間がない時はビールと一緒にさっとつまめる料理も豊富に揃っている。特に人気なのが写真の春巻き。イサーン料理の特徴的な一品、ラープと呼ばれる豚ひき肉のハーブ和えを春巻き仕立てにしたもので、オリジナルのマヨネーズをつけて食べると爽やかでより美味しい。

PHOTO BY DAISAKU NISHIMIYA(NDPP.)

SOMTUM DER TORANOMON(ソムタム ダー 虎ノ門店) 住所 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー3F 電話 03-6550-9667 定休日 無休 営業時間11:30〜15:00/17:00〜22:00 ※クレジットカード使用可 ※価格は税別 

❷ 20種類のスパイスを使ったオリジナルフライドチキン
——ポロフリg

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1/4「オリジナルフライドチキン」1ピース ¥380、2ピース ¥1,130 、3ピース ¥1,850 。20種類のスパイスが奥深い味わいと食欲をそそる香りを醸し出している。フライドポテトは ¥500でこちらもビールにぴったり。
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2/4「フライドチキンドッグ」¥800。コッペパンにフライドチキンと野菜を挟み、タルタルソースをたっぷりかけた食べ応えのある一品。ほかに「蒸し鶏ドッグ」や「生ハム&チーズドッグ」もある(※2品共にテイクアウト可能)。
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3/4隣接するバーが提供する台湾クラフトビールと、フライドチキンの相性は抜群。『ポロフリg』でお酒は提供していないが、隣の店でビールやサワーを購入できる。ワインは目の前の『虎ノ門横丁セラー』から。
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4/4店長の山岸沙織さん。「今後は台湾クラフトビールとフライドチキンとのセットの販売も予定しています」

五反田の人気スペインバル『ジローナ』が出店するフライドチキン専門店。ランチ、ディナー、テイクアウトと全て同じメニューと価格で提供している。看板メニューの「オリジナルフライドチキン」は、インド系やハーブ系のスパイスを20種類も使い、濃厚な香りと複雑な味わいに魅了される。鶏肉は骨つきの新鮮な朝締めのものを使っているから、食べた時の歯ごたえがとてもしっかりとしている。是非隣店で購入できるクラフトビールに合わせたい。

ほかにもテイクアウトにお勧めなのが手羽先や「フライドチキンドッグ」。店内で飲むならサイドメニューとして特製蒸し鶏やチキンカレーなどのメニューが11種類ほど。洗練された内装の中で、“仕事帰りのちょっと1杯”がより充実しそうだ。

PHOTO BY DAISAKU NISHIMIYA(NDPP.)

ポロフリg 住所 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー3F 電話 03-6811-1086 営業時間 11:00〜22:00(L.O.フード21:00、ドリンク21:30) 定休日 無休 ※クレジットカード使用可 ※価格は税別

❸ この道40年のシェフが作る香港名物の焼き物
——香港焼味酒家 赤坂璃宮(ホンコンシューメイシュカ アカサカリキュウ)

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1/5「五種焼味ご飯」¥1,500。腸詰めの焼き物、鶏肉の特製醤油煮、窯焼きチャーシュー、香港焼き豚、広東風ローストダックと、贅沢に5種類の焼き物をご飯にのせ、タレをかけたもの。本日の蒸しスープ付きでこの日は鶏肉と大根のスープ。
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2/5「海老ワンタン麺」¥800。香港人が子供の頃から食べているソウルフード、ワンタン。中身は海老と豚肉。麺は香港玉子麺の生麺を使用している。1/5とこちら、2品共にテイクアウト可能。
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3/5梁シェフは、朝と午後の1日2回焼き物を仕込むという。焼き物は焼きたての熱々ではなく、一旦焼いて熱が覚めた状態が一番美味しいとか。
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4/5肉の焼き物は店内のオープンキッチンで焼かれている。その様子を外から見られるのも、この虎ノ門横丁ならではの楽しみだ。
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5/5日本における香港の焼き物師の第一人者である梁偉康(リョウウェイホン)さん。彼の指導を受け、現在、日本の中華料理界で活躍している日本人シェフは多い。

日本における広東料理の名店『赤坂璃宮』のオーナーシェフ・譚彦彬氏がプロデュース。焼き物師として40年のキャリアを持つ梁偉康(リョウウェイホン)シェフが厨房を取り仕切る「香港焼き物専門店」だ。梁シェフが、常に最良の状態で提供できるよう細心の注意を払って焼き上げた香港焼き豚、広東風ローストダックなど、皮はパリパリで肉はジューシーな絶品の焼き具合を味わえる。

日本では前菜と思われがちな焼き物だが、実は香港では主役級。この店でも「二種焼味ご飯」「三種焼味ご飯」「五種焼味ご飯」と、焼き物をのせたご飯ものとして提供されている。もうひとつの香港の人気メニュー、「海老ワンタン麺」も口コミで広まり、在日香港人がこの味を求めて通ってくるという。

PHOTO BY DAISAKU NISHIMIYA(NDPP.)

香港焼味酒家 赤坂離宮(ホンコンシューメイシュカ アカサカリキュウ) 住所 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー3F 電話 03-6812-7154 営業時間 平日11:30~15:00(L.O.14:30)/17:30~22:30(L.O.22:00)、土曜・日曜・祝日11:30~21:30(L.O.21:00)※11:30と17:30〜18:00のみ予約可能 ※クレジットカード使用可 ※価格は税別

❹ 台湾と沖縄のローカルフードを泡盛サワーに合わせて
——Ryukyu Chinese Stand TAMA(リュウキュウ チャイニーズ スタンド タマ)

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1/7「おにささ」¥450。沖縄の中高生が学校帰りに買って食べるというローカルフード。ささみを叩いてのばし、天衣とパン粉をつけて揚げる。ささみカツの上には、ケチャップ、ウスターソース、マヨネーズ、マスタードから好みの調味料をのせて味付け。
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2/7味付けしたささみカツの上にジューシー(沖縄の炊き込みご飯)をのせ、ビニール袋の上からぎゅっと握って出来上がり。そのままビニールの上から持ち、手を汚さず食べることができる。ささみカツとジューシーが意外と合う。食べ応えも抜群で腹持ちもよい。
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3/7「玄米タコライス」¥850。玄米ライス、レタス、トマト、トレビスの上には鶏ひき肉のドライカレー、その上にチェダーチーズをかけている。見た目はボリューミーだが、玄米を使っているため軽く、夏場に嬉しいカレー味が食欲をそそる。
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4/7「シェントウジャン」¥700。台湾でおかゆと共によく食べられている朝食メニューで、おぼろ豆腐のような料理。豚肉でんぷ、香菜、シラス、ザーサイ、ごま、ねぎ油、パクチー、揚げパン入り。柔らかい豆腐に赤酢が効いて身体にも良い一品。 こちらのメニューは、今後テイクアウト販売予定。
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5/7レモン、ジンジャー、コーヒーの泡盛漬けが棚にずらりと並ぶ。レモン泡盛+ソーダ ¥700。ワインは横丁内にあるワインセラーから持ち込める。
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6/7瓶出しの紹興酒が人気。ロックかソーダ割で。台湾由来のお酒と、沖縄のオリオンビール、沖縄ジン、泡盛などのお酒が楽しめる。
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7/72名体制で店長を務める坂本允之さん(左)と小倉大輝さん(右)。常連客以外の人でも楽しく過ごせる雰囲気を心がけているそう。

青山で人気の『琉球チャイニーズTAMA』が虎ノ門横丁に出店。ここでのメニューは台湾と沖縄のローカルフードに絞られている。特に見逃せないのが台湾で朝食によく食べられている「シェントウジャン」。豆乳に酢を入れて75度で温めると、次第に凝固しておぼろ豆腐のような状態に。豆腐の中には豚肉でんぷやシラスの塩味、それにまろやかな赤酢が効いて、一度食べると病みつきになる味わいだ。

実際リピーターも増えているとのこと。テイクアウトにお勧めなのは、ささみカツとおにぎりを一体化させた沖縄のローカルフード「おにささ」や、店オリジナルのカレー味が加わった「玄米タコライス」。店内で食べる時は、レモンの泡盛漬けサワーと合わせて楽しもう。

PHOTO BY FUMIAKI ISHIWATA(NDPP.)

Ryukyu Chinese Stand TAMA(リュウキュウ チャイニーズ スタンド タマ) 住所 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー3F 電話 03-6268-8855 営業時間 11:30〜15:00(L.O.14:30)/17:00〜22:00(L.O.フード21:00、ドリンク21:30) ※豆乳がなくなり次第終了 定休日 無休 ※クレジットカード使用可 ※価格は税別、ランチのみ税込 

❺ のり弁にカツをのせたボリューム満点のお弁当を
——つかんと

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1/4「のりカツ弁当」¥1,080。テイクアウト弁当の定番であるのり弁の揚げ物を、トンカツに替えた贅沢なお弁当。昼食にも夕食にも、がっつり食べてパワーを出したい時にお勧め。
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2/4店内で漬けたレモンを使ったサワー、オレンジワインなど、トンカツと合うお酒を揃えている。
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3/4カウンター席ではロースカツ定食やトンカツ丼定食などを提供している。
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4/4店長の桝村紘基さん。「ひと口カツとオレンジワインのお店です。カツに合わせて、とても合うオレンジワインを楽しんでください」

気鋭のトンカツ店がテイクアウトとして提供するメニューは「のりカツ弁当」。ご飯の上に醤油粕とおかかをのせ、のりを敷いた上にトンカツとトンカツソース、塩麹漬けのキャベツが添えられる。トンカツは那須高原豚を低温真空調理で適切な火入れをした後、衣をつけて油で揚げている。そのため肉がしっとりと柔らかく仕上がっており、男性でも満腹になるほどボリュームも満点だ。

店舗はひとりでも入りやすいカウンター席なので、ひと口カツをつまみながらオレンジワインを飲む、という楽しみ方もできる。

PHOTO BY DAISAKU NISHIMIYA(NDPP.)

つかんと 住所 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー3F 電話 080-8810-4486 営業時間 平日11:30〜15:00(L.O. 14:00)/17:00〜23:00 (L.O.22:00)、土曜・日曜・祝日 11:30〜15:00(L.O. 14:00)/17:00〜22:00(L.O.21:00)定休日 無休 ※クレジットカード使用可 ※価格は税込