アウトドアが心地いい季節。ランチタイムには、お弁当を買って外へ出ましょう。ここでは、見た目も味も大満足な、楽しいランチボックスが見つかる、珠玉の3店をご紹介します。
TEXT BY KAZUHIDE TAIRA
EDIT BY TM EVOLUTION.INC
薪で炊いたご飯と極上のおかずで心も豊かに
ぎん香(ギンカ)
最適な状態で熟成され、炭火で丁寧に焼き上げられる極上の干物、丁寧に手作りされたお惣菜、そして薪でふっくらと炊いたご飯。ここは、お弁当という小宇宙を、選び抜かれた食材と卓越した技術で作り上げる、既成概念とは一線を画した至極のお弁当屋さんだ。
爽やかな春の風を感じながらこのお弁当を開けば、美しい盛り付けと芳しい香りに心も弾む。さば塩焼、鮭塩焼、鮭ハラス焼、銀だら西京焼、とりこうじ焼、牛みそ焼、豚みそ焼、豚塩こうじ焼を単品で、もしくは組み合わせで提供するお弁当は30種類以上。季節の素材を使った煮物や和え物、ポテトサラダ、ひじきなどは、単品で付け加えることもできる。
近隣オフィスワーカーはもちろん、その評判を聞きつけ、予約を入れて遠方から買いに来る客まで、ランチタイムは大賑わいだ。¥3,000から配達も可能。ランチタイムにお弁当を広げ、おかずを分け合いながらわいわい食すのも良し、オフィスに持ち帰ってパワーランチも良し。それぞれの時間を『ぎん香』のお弁当が彩ってくれそうだ。
思わず感嘆する、見め麗しきいなり
呼きつね(コキツネ)
六本木の閑静な住宅街にひっそりと佇む、いなり専門店。清楚で可愛らしい見た目、ひと口で食べられる小ぶりで上品な姿が評判を呼び、一般の方々はもちろん、楽屋見舞いや撮影の差し入れなど、芸能関係の方々にも愛される、唯一無二の個性的ないなりを供している。
使うお揚げは熊本の南関揚げ。これを丁寧に油抜きし、時間をかけて煮込む。巻き上げられる酢飯は、いなりに合うようブレンドされた米を使い、酸っぱ過ぎず、甘過ぎず、お揚げとの絶妙なハーモニーを奏でる。いなりは20個入り¥2,500~に加え、8個入り¥1,000~、27個入り¥3,600~、48個入り¥7,000~の5種。様々なシチュエーションの“お持たせ”に対応してくれる。もちろん、我が家へのお土産にも喜ばれそうだ。
店名である『呼きつね』の由来は、店の矜持でもある「福を呼ぶ、笑顔を呼ぶ、感動を呼ぶいなり」の意。忘れ難い見た目、繊細な味わい……ハイブリッドな魅力に満ちた、いなりの新境地を是非。早い時間に売り切れることも多いので、予約がお勧めだ。
焼肉の名店が供す、肉尽くしのディナー弁当
焼肉 TORAJI 麻布十番店(ヤキニクトラジ アザブジュウバンテン)
『TORAJI』は、1995年、恵比寿に1号店をオープン。24年が経過した今では、全国に60店舗を構えるに至った。店舗は、それぞれが異なる意匠でゲストを出迎えてくれる。ここ麻布十番店のインテリアは、どこか懐かしく温かい空間だ。木や土、紙を多用した内装は、落ち着いた雰囲気。その中で、厳選された肉が満喫できる。店内は、大きなオープンキッチン、小上がり、個室が用意され、様々な場面での利用が可能だ。
『TORAJI』と言えば、厚切り肉を使った焼肉の開祖。ストレートに肉の美味しさを感じてほしいという想いが結実した名店である。1995年の1号店オープン以来、その理念は脈々と受け継がれている。
こちらが供するお弁当は、何とも豪華なラインナップ。写真のトラジ弁当に加え、焼肉弁当¥2,000、上焼肉弁当¥2,600を用意。キムチとナムルなども付き、満足度は高い。お弁当の価格は、肉の多さが基準になっている。カクテキ、サラダ、スープなどのサイドディッシュも見逃せない。肉は店舗内の空き個室で焼くので、お弁当はいつも出来立て。熱々の焼肉弁当を持って、仲間と夜の公園なんて、結構新しいかも。
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