IKUKO’S FASHION METHOD

コスチュームジュエリーでおしゃれ心を再起動——地曳いく子のおしゃれメソッド69

ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のテーマは、コスチュームジュエリーです。

STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA

小さな幸せを重ねたハッピーレイヤードで

コロナと上手く付き合いながら生きていく新しい時代。派手に弾けるまでにはいかないですが、そろそろキラキラワクワクしたいと思いませんか。まだ日本でのマスク生活は続くかもしれません。ですが、屋外や、友人との食事など、マスクを外す場面も多くなってきました。そんなとき、一点投入で気持ちもスタイルもあげてくれるのが、コスチュームジュエリーだと思います。今のビッグシルエットのシンプルな服に、コスチュームジュエリーをひとつ足すだけで、ひねりが加わり、おしゃれも楽しくなってきます。今回は、レトロモダンなアクセサリーをテーマに、気になるコスチュームジュエリーを集めてみました。ちょっと華やかな気分を足して、ホリデーシーズンに向けおしゃれ心を再起動してみましょう。

アンティークゴールドのような趣に心惹かれるグッチのネックレス。華やかな印象に、ガラスパールとインターロッキングGモチーフを使いレトロモダンなひねりをきかせた逸品。ネックレス¥198,000(グッチ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

ゴールドトーンのブラスに、ピンクレジンとクリスタルをあしらったヴィンテージライクなシングルピアス。片耳だけでも存在感があり、おしゃれのポイントに。シングルピアス¥55,000(グッチ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

BBロゴを飾る白のラインストーンがきらりと光るバレンシアガのリング。シンプルなスタイルには、主張のあるジュエリーでさりげなくおしゃれ度をあげて。耳もとのピアスは、クローム系でコントラストをつけても。リング¥73,700、ピアス¥50,600(バレンシアガ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

ジオメトリックなパーツを組み合わせたボリューミーなジョルジオ アルマーニのネックレスとイヤリング。ひとつ付けただけで、シンプルなワンピースがエッジィな80sスタイルに変身。ネックレスはジャケットの下から覗かせても素敵。ネックレス¥95,700、イヤリング¥37,400(ジョルジオ アルマーニ/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り1F

インパクトのあるレトロモダンなジョルジオ アルマーニのブローチ。ざっくりとしたニットに付けて、80s気分を盛り上げたい。ブローチ¥168,300(ジョルジオ アルマーニ/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り1F

12星座をモチーフにしたクロエのゾディアックコレクション。自分の星座だけでなく、他のものも欲しくなります。イヤカフとピアスが合体しているので、落とす心配もなし。それぞれの星座にリングもあり。イヤリング上右から¥56,100、¥66,000、¥56,100、リング¥51,700、¥56,100、中右から¥66,000、¥56,100、¥66,000、¥66,000、下右から¥66,000、¥66,000、¥66,000、¥72,600(クロエ/表参道ヒルズ 本館1F

いろいろな素材を組み合わせたマルニのネックレス。ハート型チャームは前に垂らしても素敵ですし、背後にもってきてチョーカー風にして遊んでも。色々な楽しみ方ができそうです。揺れるハートのイヤリングもさりげなくスタイルのアクセントに。ネックレス¥94,600、イヤリング¥71,500(マルニ/表参道ヒルズ 西館1F

MM6 Maison Margielaらしいウィットに富んだ刻印がクールなネックレスとピアス。シンプルですが個性的。クラフト感も漂い、カジュアルに日々楽しめるアクセサリー。ネックレス¥37,400、ピアス¥37,400(エムエム6 メゾン マルジェラ/表参道ヒルズ 本館1F

動きとともに揺れるビーズのフリンジがユニークなディースクエアードのピアス。トライバルな雰囲気が心をくすぐります。ピアス¥19,800(ディースクエアード/表参道ヒルズ 本館1F

グーセンス パリのスネークリング。ビュザンディオンやルネッサンスなど、パリの美術館の絵画や芸術品から影響を受けたデザインが特徴。どんなスタイルにも毎日つけて、自分の個性にしたい。リング¥63,900(グーセンスパリ/エストネーション/六本木ヒルズ ヒルサイド1F&2F

地曳いく子が気になる
今季のコスチュームジュエリー

❶ ヴィンテージライクな懐かしさ

今、気になるのは、昔パリのクニャンクールの蚤の市で買い漁ったようなアンティークゴールドやクロームシルバー系のコスチュームジュエリー。私たち世代には懐かしい、ひとくせあるヴィンテージ感のあるアクセサリーです。シンプルな服に、ひとつノイズを足すだけで、ぐっとおしゃれ度はアップします。

流行は20年ぐらいで、回ってくるといわれます。ただし、物自体が回ってくるのではなく、そのセンスが回ってきているのです。服とは異なり、ジュエリーは昔のものを引っ張り出してきても、完全アウトなことはないですが、昔のセンスのままで身につけてはいけません。例えば、トレンドのビッグシルエットのシンプルな服に合わせるからこそ、おしゃれのノイズになるのです。しかも、今のヴィンテージライクなジュエリーは、昔と比べるとかなり軽くなってきています(昔のシルバーアクセサリーは、頭痛がしてくるほど重かった……)。ぜひ、今の感覚のレトロを楽しんでみてください。

❷ 気分を盛り上げる80sモダン

ボリュームとインパクトのある80sモダンなコスチュームジュエリーも、今の気分を盛り上げてくれます。存在感のあるネックレスをシンプルなニットに合わせたり、マスキュリンなテーラードジャケットやノーカラージャケットの下に見え隠れさせても素敵です。

❸ 手仕事感のあるクラフト系

アメリカのセドナで買ったようなビーズのアクセサリーや、アルチザン系のシルバーアクセサリーなど、手仕事感の残るクラフト系にも注目。以前は、イヤリングとネックレスはお揃い、バッグと靴は同じ色など、完璧な美を目指した決まり事がありましたが、今のファッションはノールール。クラフト系ジュエリーをサイバーっぽい服にミックスしてつけてもOKですし、イヤリングも片耳だけで楽しんでも。アクセサリーも自由につけて、ハッピーな気分をあげていきましょう。
 

profile

地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持つ。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれも人生も映画から』(中央公論新社)『買う幸福』(小学館)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『日々是混乱』(集英社)など多数。最新刊に『ババア上等! 番外編 地曳いく子のお悩み相談室』(集英社文庫)。

※2022年11月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
※店舗により臨時休業や営業時間を変更させていただく場合がございます。詳細は「六本木ヒルズの営業状況について」「表参道ヒルズの営業状況について」をご確認ください。