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澄んだ肉の旨味を持つ雌牛と共に味わうのは、野山の香りとほろ苦さがアクセントの山菜と新緑のソラマメ。ニッポンの食材を再発見する今月の“ひと皿”は、人気イタリアン「イルブリオ」による季節を謳歌する逸品です!
TEXT BY Jun Okamoto
PHOTO BY Takahiro Imashimizu
春の香りが寄り添う極上ロースト
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“こだわりの雌の和牛フィレ肉のローストと旬の有機野菜の瞬間蒸し” 繊維の細い雌牛をデリケートに焼き上げるため驚くほど柔らかい。噛みしめると赤身に閉じ込められたきれいなエキスがほとばしる。肉の旨味がにじむソースが食感のいい春野菜をいっそう引き立てる。
今日のために厳選された旬の食材
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料理をひきたてるおすすめワインは?
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まっすぐに食材と対峙する。
そのスタイルが料理を魅力的にする
「産地にこだわるよりも、その時期に本当に美味しいものを選んで提供したい」。そう語る廣本シェフは、日本のイタリアンの草分け「キャンティ」出身。修業時代から最高の食材を使うこと、食材を見分ける目を先輩のシェフから学んできた。料理人として30年を経たその経験が今や最大限に活かされている。
イルブリオは、全国から選りすぐった食材をゲストと相談しながら、最も適した調理法をスタッフが提案するスタイル。「ここでの僕の本当の役割はいい素材を探しだすことなんですよ」とチャーミングに笑う。数ある食材の中で今回使ったのは雌の和牛だ。「雄と比べると雌の方がだんぜん筋肉が柔らかくて赤身の味が濃い。脂は少ないけれど、低温でじっくりローストにすると最高に旨いんです」。
これまで多くの牛肉を見てきた廣本シェフがこの肉に出会って惚れ込んだ。雌牛は数が少なく入手は難しいが、産地を特定しないことで逆にその時期にいいものが入手できるという。「春は楽しい季節」と廣本シェフ。山菜や香りのある新野菜をどうゲストに楽しんでもらおうか、その料理への尽きない好奇心が食材の魅力を最大限に引き出す原動力だ。
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廣本高晴|Takaharu Komoto イルブリオ料理長/調理師学校を卒業後、イタリア料理店「キャンティ」へ。1999年に自由が丘店料理長となり、翌年に独立。しかし、腕を見込まれて2003年に再びキャンティへと呼び戻される。西麻布店の料理長として活躍した後、2014年から「イルブリオ」の料理長に就任。全国から選び抜いた食材で腕を振るう。
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ILBrio
ワゴンに並ぶ15種類以上のメニューから選ぶ前菜やデザート、その日の美味しい食材を最も適した調理法で提案する主菜まで、料理はすべてが素材ありき。『As you like it(お気に召すまま)』のコンセプトそのままの贅沢なイタリアン。
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