INSTANT FLOW

それでも地球とHFは回っている——藤原ヒロシの連載「INSTANT FLOW」#42

MIYASHITA PARKのボードが「まいったな 2020」とつぶやいた夏も、とうとう終わりましたね。そんなときも、どんなときも、世界のHIROSHI FUJIWARAのInstagramの謎の部分を掘り下げ取材する連載の第42回。2020年8月にポストされた画像からお届けします。

INSTAGRAM & TALK BY HIROSHI FUJIWARA
TEXT BY HF WATCHING COMMITTEE (HWC)

8月1日——sequel.works

「ダークルームドウェラーズ(DARKroomDwellers)に撮ってもらいました」(hf) 度々登場の!(7/11参照)「そうそう。操上和美さんのアシスタントたちです」(hf) 作品は初登場じゃないですか。「彼らのダークルーム(暗室)に商品を全部持ち込んで撮ってもらったんです」(hf) 色をつけたのではなく、カラーフィルムで撮ったのだそうです。暗室の住人に暗室での撮影を依頼するところがヒロシさんです。

8月2日——@retawtokyo #handgel @medicom_toy @baccarat

「(〈リトゥ〉から)アルコールハンドジェルが出ました」(hf) 百合の香りとティーツリーの殺菌効果の合わせ技。2200円。バカラのクリスタルのようにクリアになりそうです。

8月2日——好きな監督でした。好きな映画沢山ある。特にこの3本、大好き

「アラン・パーカーが亡くなりました」(hf) 『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』は知らなかったです。「ほんとですか? 面白いですよ、死刑反対運動家が死刑になるっていう。身をもって死刑がどんなことかを知るという」(hf) ケビン・スペイシーとケイト・ウィンスレット!『ミッドナイト・エクスプレス』は観ました。怖かった。「トルコですよね」(hf) 悪いことしてないのに刑務所に入れられちゃうんでしたっけ? 「悪いよ。マリファナかなんか運んでいるのを捕まった」(hf) そうだ。で、ものすごい長い刑になる。海外旅行気をつけようと思いながらトルコに行ってみたくなりました。「僕アラン・パーカーの作品の中では『ミッドナイト・エクスプレス』よりも、『ミシシッピー・バーニング』が好き」(hf) これも怖い。KKKとか出てくるやつですよね。「そうそうそう。これも実話。’64年の公民権運動家が殺された話なんですけど、僕、ジーン・ハックマンが好きなのがわかった」(hf) ジーン・ハックマンさん、最近お見かけしませんが90歳、ご存命ですよ。「とにかく面白い映画です。こういう作品こそ、ブルーレイにして欲しいのになかなかなってない。人気ないのかなあ? この映画が公開されたとき、DJのマイルスっていう黒人の子と二人で観に行ったの。僕は全然知らない事件でめっちゃ面白かったって話したら、彼は『面白かったけどあれは白人の映画だ』って言ってました。白人のKKKの事件を白人のFBIが解決する、結局は白人のFBIがよくやったって話。でもこの事件があったということを知るにはいいと思います」(hf)

8月2日——もちろんbeatles好きなんですが、このアルバムのセレクション好き。中学生の頃、2枚組レコード買いました。で、何年か前にこのCDを見つけた。多分ブート。でも同じような選曲、そして別テーク。still 好きなアルバム

一転して「ビートルズ。日本編集だったかな? CD化されてなくて、ブートレッグで見つけたんです。ビートルズのラブソングだけを集めたやつで、多分ロックンロールって編集版もあったんですよ」(hf) 東芝EMIが主に選曲をして、1977年にアナログLP2枚組で発売されました。東芝EMIが主に選曲したみたいです。新しいベストアルバムっていうイメージですよね。「解散した後、ですよね。赤盤、青盤の後」(hf) 別テーク満載! 猛烈に聴きたくなりました。

8月2日——Melodyネタ再び

「日本ではブルーレイも出てる。『ミシシッピー・バーニング』は出てないのに」(hf) この英語原題ロゴがほんとにかわいいですね。ああ母さん、あのTシャツ(7/18参照) どうしたんでしょうね。そもそも買えてないけど。

8月13日——雨半分

「ゲリラ豪雨。写真だとあんまわからないけど、ここ(右)がめっちゃ雨で、ここ(左)は晴れてた」(hf) 最近そうですよね。お天気のハーフ&ハーフ。「ここ(街)なくしたらマーク・ロスコですよ」(hf) あら、素敵ですね。自宅から見えるリアル名画。夏の終わりを感じる気候になってきましたね(8月末の会話)「やっと。めっちゃ暑かったですよね。でも、僕ら子供の頃、熱中症なんてなかったですよね」(hf) ナイナイ。光化学スモッグくらいですかね。日射病はありましたけどね。「熱中症は夜、寝ててもなりますもんね。温暖化で平均気温がすごい上がってるってことですよね」(hf) 寝るときはクーラー消す、が昭和の常識でしたよね。今じゃ消すな、って。「でもQOOさんと話してて、『僕は隣の部屋のクーラーはつけて、ベッドルームは冷えすぎるから消してるんだけど、QOOさんはどうやって寝てるの?って聞いたら、『私横向きです』って」(hf) 今、これ読んでる人全員がQOOさんのこと好きになりましたよね。

8月15日——#goros #careering @careering.jp

ゴローさんとキャリアリングのコラボなんですか?「じゃなくて、ふたつ着けているんです」(hf) 納得。

8月17日——when? where?

「マイケル・コスティフって友達から『こんな写真あったよ』って送られてきて懐かしくて」(hf) タイニー・パンクス。奥は高木完さん。昭和?平成?「もちろん昭和です。戦後ですけどね」(hf) 昭和のスターたち。バブル前? バブル後?「バブル前ですね」(hf) うわあ。

8月17日——もうすぐ発売

『Hiroshi Fujiwara: Fragment, #2』。どのくらいすぐ? 「10/20発売予定です。イベントやろうっていろいろ言われるけど、僕そういうイベントやらないから、絶賛お断り中なんです」(hf) これに掲載しているものを展示するとかでも?「僕が出なくていいんだったらどうぞ」(hf) だそうです。

8月17日——真夏のAJ34

「夏って半ズボンの機会が多いからいろんなスニーカーを履けますね」(hf) ふうん。そういうことなんですね。「スニーカーって、長いパンツだとコンバースとかシンプルなものになるけど、半ズボンだとわりといろんなものを履ける気がします」(hf) なるほど。冬になるとドクターマーチンとか出てきますもんね。最近外出してますか?「ここに来てるじゃないですか」(hf) ここだと1マイルウエアですよね。1マイルウエアと1000マイルウエアのコンセプトの違いってあるんですか? リモートワークの時、その辺の切り替えがわからなくなっちゃって。「あんまり気にしてないですね。毎日同じような格好してるから」(hf) Tシャツって何年も着ます?「着るよ」(hf) どのタイミングで着るのやめるんですか?「あ、分からないです。僕も聞きたい。捨てないから」(hf) ヒロシさんの場合、着てるうちにヴィンテージになるんですね。

8月20日——はろー

「ベス」(hf) 女優さんが飼っていそうな犬さんですね。「ううん。友達の宮崎くんが飼っている犬ですよ」(hf) 宮崎ベスさんでした。

8月23日——いい朝食

チーズ、ヨーグルト、バナナ=いい朝食。「みんなよく定期的にR1がいいって言いません? 花粉症にも効くし、何にでもいいって言うから試しに飲んでみようと思って。おいしいし」(hf) 

8月24日——#fragment #slumbers @sakanaction_nf

「次に出るCDのおまけにつくのかな?」(hf) 見る角度によって、ロゴ、スランバー、ロゴに変わるんですね。なんでこんなことできるんですか? 「いくつでもできるんですよ。馬が走ってるのとかあるじゃないですか。ああいうのは5枚とか10枚とか重ねて作るんです」(hf) へええ。ミラクルステッカーですね。「よくやるんですよ。フラグメント」(hf)

8月26日——輝くメロンパン

ロブションのメロンパンだそうです。コピーライトと写真が素晴らしいですね。ご自宅ですか?「ラジオのときの差し入れです」(hf) 33階からの東京の風景。差し入れ、いつもいろんなものがあっていいですね。美味しかったかどうかは、みなさまセルフでお試しください。

8月27日——大きな黒い鞄

「〈モンクレール〉のバッグ、これめっちゃ大きくて使いやすいです。僕は大きいバッグが好きなんで、本当に便利なんです。キャンプとかにもいいサイズ」(hf) そういえば、ヒロシさんいつも何も持っていないか、大きいバッグかどっちかですよね。中間がない。「大きくてなんでもバンバン入れられるのが好き」(hf)

8月30日——DNAと小さなホットケーキ

「オーダーはパンケーキなんですけど、一個ずつ分けるとこのサイズになって、バターをのせるとホットケーキになったという」(hf) そして写真に写っているのはDNAというバンドのTシャツということでした。

profile

藤原ヒロシ|Hiroshi Fujiwara
1964年三重県生まれ。DJ、音楽プロデューサー、ファッションクリエイター。英米で触れたクラブ文化を80年代の日本に持ち込むなど、音楽とファッションの両軸で日本のストリートカルチャーを牽引。現在、デジタルメディア「Ring of Colour」を運営する。京都精華大学ポピュラーカルチャー学部客員教授。