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醤油、味噌、とんこつ—— 数多ある人気の東京ラーメン店。選ぶのに迷ってしまいますが、ヒルズエリアで探した、ランチにも晩ごはんにも大満足な、今行っておくべき個性派ラーメン店3軒をご紹介します。
TEXT BY TAKASHI TSUCHIDA
EDIT BY TM EVOLUTION.INC
❶ フレンチの料理法、発想力を駆使。モダンラーメンの最先端スタイル
——Ten Sen Ramens(てんせんめん)
ラーメンが日本の文化とするならば、この店の登場により、時代はまたひとつ動いたと感じる。店名の『てんせんめん』とは、点で始まり、線となり、面となっていく様を示したもの。フレンチシェフからラーメン界に転向し、『勝本』という有名店を作り上げた松村 靖オーナー。その松村氏を慕い、複数の元フレンチシェフたちが集った。そうして誕生したのが、この『てんせんめん』である。
定番メニューの「あっさり味噌淡々麺」は、いわゆるプレミアムラーメンのあっさり系スープと、肉味噌の掛け合わせ。味噌を少しずつ溶かすことで、1杯でダブルの味わいが楽しめる優れものだ。しかもこのスープは、鶏ガラ・豚骨を材料としながらも、フレンチのコンソメ料理の応用により、澄んでいて、不要な雑味がない。坂田店主曰く「むしろラーメンの味にとって必要な苦味を、煮詰めた砂糖(キャラメル)によって後付け」しているそうだ。スムースな舌触り、スーっと溶けていく後味は、こうした高レベルな技の積み重ねによるものだろう。
シメのお勧めは、「宝友卵黄身ご飯(並盛り)」¥280。残ったスープや肉味噌を玉子の出汁代わりにして食べると、これが超絶美味。但し、このメニューは進化の可能性ありなのだとか。未体験の方は、急いでお試しを!
PHOTO BY CHISATO NOGUCHI(NDPP.)
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Ten Sen Ramens(てんせんめん) 住所 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーB1F 電話 03-6205-4035 営業時間 11:00〜21:00 定休日 無休 ※価格は税込 ※各種カード使用可
❷ 柚子香る淡麗スープは、匂わず、無添加で女性にも大好評
——AFURI Roppongi Hills(アフリ 六本木ヒルズ)
2001年に前身の『ZUND-BAR』から始まり、2003年に東京の1号店を出店して以降、その澄み切った淡麗スープで、らーめん界に革命を起こした『AFURI』。ここ六本木ヒルズには2014年から出店しているが、2019年にフロアを移転する形で、新規リニューアルを果たしている。
“AFURI”とは、神奈川県の丹沢山系にある大山の別称(阿夫利山)。阿夫利山の天然水に国産の丸鶏、魚介、香味野菜を炊き入れ、完全無添加、セントラルキッチンならではの綿密な計算でスープを仕込み、系列店に運んでいる。
キレのある淡麗スープを存分に味わえる「柚子塩らーめん」が不動の人気だが、もうひとつの看板メニューが「彩り野菜のヴィーガンらーめん」。当初はインバウンド旅行客向けに作られたものだが、これがカロリー摂取量を気にする女性客に受け、話題となっている。スープ、具材共に植物素材100%、麺はれんこんを練り込んでいる。さらにメーカーと共同開発した『AFURI』オリジナルのこんにゃく麺も評判。しかも、麺変更無料とはありがたい。
一方で、見所のひとつが券売機。“デリオス”という最新機種が導入されているが、メニューが階層式になっていて、選択するごとに画面が切り替わっていく。この優れた操作フィールは、メーカーと『阿夫利』がタッグを組み、開発に取り組んでいるから。そしてカード、IC、QRコード決済が使える六本木ヒルズ店では、2月中旬以降、完全キャッシュレスに移行予定だ。
PHOTO BY CHISATO NOGUCHI(NDPP.)
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AFURI Roppongi Hills(アフリ 六本木ヒルズ) 住所 港区六本木6-4-1 六本木ヒルズ メトロハット/ハリウッドプラザ B2F 電話 03-3408-1880 営業時間 11:00〜20:00(緊急事態宣言を受けて、短縮営業中) 定休日 無休 ※価格は税込 ※各種カード使用可
❸ 豚骨魚介の濃厚スープに、もちもちのオリジナル麺を合わせて
——hajime(つけ麺 はじめ)
原宿エリアで“つけ麺”といえば、その筆頭に挙がる人気店。鶏ガラ・豚骨に魚介を加えた濃厚スープは、もちもちのオリジナル麺に負けず、絶妙なバランスだ。つけ麺の量は大盛(300g)までの増量無料。プラス ¥100で特盛(400g)、プラス¥200で特特盛(500g)を選択できる。
チャーシューは、特製ダレで煮込んだバラ肉を、注文を受けてから丁寧に炙っている。つけ麺の麺の上に鎮座するスタイルで提供されるこの厚切りチャーシューは、スタンダードで1枚、特製つけ麺だと2枚。口の中でホロっと崩れるジューシーな味わいは、濃い目のスープに良く合うのだ。
店内ではビール、レモンサワー、ハイボールを提供。『hajime』ならではの、おつまみ「炙りチャーシューさっぱりポン酢」「炙りチャーシューてりたま」「辛もやしねぎメンマ」「牛すじ煮込み」を肴に、ちょい呑みもOKだ。もちろん、締めはつけ麺で!! 辛党なら、昨夏登場した最新メニュー「辛しびれまぜそば」もお勧めだ。
PHOTO BY ATSUMI ODATE(NDPP.)
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hajime(つけ麺 ハジメ) 住所 東京都渋谷区神宮前3-23-1 NODERA BLDG B1F 電話 03-5772‐5800 営業時間 11:00〜20:00 定休日 無休 ※価格は税込 ※緊急事態宣言の発令を受け、感染拡大防止への配慮から、2020年2月7日(日)までの期間は左記営業時間に変更中。デリバリー、テイクアウトは21:00まで。酒類の提供は19:00まで。
※ 六本木ヒルズ、虎ノ門ヒルズ等の各施設では、新型コロナウイルスの感染拡大防止の予防対策を徹底し営業しております。また一部の店舗では営業時間を短縮しております。ご来店の際には事前に各施設HPをご覧ください。
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