DOM DOM ramen in tokyo

痺れる辛さがクセになる! 流行的「汁なし担担麺」

“麻”に“辣”が加わり、絶妙にクセになるものに進化してきている「坦々麺」。辛さをカスタマイズ出来たり、自分好みのものに「味変」できたりなど、辛いものマニア垂涎、美味なる「汁なし担々麵」のお店をご紹介します。

TEXT BY TAKASHI TSUCHIDA
EDIT BY TM EVOLUTION.INC

❶ 2種類の山椒で五感を刺激。究極の痺れがここに!
——SHIBIRE NOODLES 蝋燭屋 表参道ヒルズ店(シビレヌードル ロウソクヤ オモテサンドウヒルズテン)

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1/6「汁なし担々麺」¥980は、担々麺にも使用する香り豊かな白ゴマをベースに、鎮江香酢でマイルドな酸味と甘味をプラス。自家製辣油と2種類の山椒で、ほかにはない辛さと痺れを演出する。
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2/6「担々麺」¥1,000は、白ゴマとピーナッツペーストでコクを表現。鶏、豚、香味野菜に貝の出汁を合わせて複雑な旨味を具現している。さらに辛さが加わり、痺れは後から追いかけてくる。
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3/6旨味と痺れが同居する先制パンチの後、じんわりと辛みが口の中を覆い、気がつけば舌がジリジリと痺れ出す。ところがまたひと口、またひと口と、口に運びたくなる癖になる旨味がある。「麻婆麺」¥1,000。
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4/6昭和初期のレトロなデザインを彷彿とさせる看板。個性的な店舗が揃う表参道ヒルズの中でもひと際、目を引く存在だ。
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5/6ウッディな雰囲気漂う、懐古調のインテリア。厨房を囲むカウンター席のほか、テーブル席も用意されている。
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6/6総料理長の片桐 豊さんは、中華料理人で20年の経験を持つ大ベテラン。『SHIBIRE NOODLES 蝋燭屋』は、銀座本店、表参道ヒルズ店のほか、大阪、札幌にも直営店舗がある。

店名にズバリ、“SHIBIRE-NOODLES”とある通り、ここは舌が痺れる感覚を存分に楽しむための店だ。これまで中華の料理人として20年間、腕を奮ってきた片桐さんが、「自分の料理に、もっと山椒を効かせてもいいのではないか」という仮説のもと、独自の味を探求。山椒の鮮烈な風味を前提に、担担麺や麻婆麺を新たに設計したという。もちろん単に激辛を追求するのではなく、山椒による舌の痺れを、中華の旨味と複数の香辛料で下支えする組み立てだ。

『蝋燭屋』という特徴のある名前は、東京・銀座に出店した1号店が、ガス灯通りに面していることにちなむ。現在は電気、その前はガス、さらにその昔は蝋燭。古き良きものを尊ぶ姿勢を示すべく、昭和時代のレトロなイメージで“蝋燭屋”という屋号に決めたそうだ。

メニューは3段階の辛さをセレクトできる。さらに、それぞれプラス¥ 100のエクストラチャージで、辛さ激増し、痺れ激増し、辣油増しをリクエスト可能だ。本格中華の濃厚な旨味と共に、毛穴が一瞬にして開き出す感覚は、言わば刺激の洪水。ところがバンジージャンプと同じく、一旦飛んでしまえば清々しいもの。ぜひとも勇気を持ってこの未体験ゾーンに、誘われていただきたい。

PHOTO BY FUMIAKI ISHIWATA(NDPP.)

SHIBIRE NOODLES 蝋燭屋 表参道ヒルズ店(シビレヌードル ロウソクヤ オモテサンドウヒルズテン) 住所 東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ本館3F 電話 03-6447-2801 営業時間 11:00〜23:00(L.O.22:00)、日曜・祝日〜22:00(L.O.21:00) 定休日 施設に準ずる ※クレジットカード使用可 ※価格は税込み

❷ 本格中華のシェフが、無添加・化学調味料無しで料理
——担坦麺ぺんぺん(タンタンメン ペンペン)

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1/7「成都(チャンドゥ)担坦麺」¥900とは、担担麺の本場、四川省成都風の汁なし担坦麺のこと。特製醤油ダレで炒めた茸と、辛味がひと口ごとに全身を駆け巡る青花椒油の鮮烈な味わいが決め手だ。
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2/7ビリビリと舌が痺れる辛味、ヒリヒリと鼻に抜ける花椒の風味など、異なる辛さの複雑なハーモニーが癖になる、「麻辣麺」¥850。
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3/7「汁なし担担麺」¥850は、ゴマの風味、ナッツの甘み、辣油の辛さなど、複雑な刺激に加え、本場の花山椒の痺れが加わる、『ぺんぺん』の看板メニュー。
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4/7汐留から「虎ノ門ヒルズ」に抜ける環状2号線側にカウンター席を設置。窓の外を眺められ、カフェのような開放感がある。
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5/7数人のグループならば、テーブル席へ。対面で座れるから食事中の会話も楽しめる。
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6/7無添加・化学調味料不使用を宣言する外壁に掲げたボード。中華の伝統に則って料理している店側の自信の現れだ。
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7/7「汁なし坦坦麺の残った肉味噌に、ジャスミンライス ¥100と温泉玉子 ¥100を混ぜて食べるのがお勧め」と、店長の三ツ泉浩伸さん。

東日本橋で名を馳せる四川料理の名店『虎穴』(フーシエ)で修業を積んだ料理人が、独立して木場に作った担担麺専門店が『香墳墳』(シャオペンペン)。『担担麺ぺんぺん』は、その『香墳墳』がプロデュースしたはじめての姉妹店だ。

実際、『担担麺ぺんぺん』のメニューは、『香墳墳』と変わらない。いわゆるラーメン店ではなく、本格中華料理の発想で作られたレシピは、無添加・化学調味料不使用にこだわり、食材本来のポテンシャルを引き出すことに徹底している。肉の旨味を閉じ込めた粗挽きポークに甜麺醤、豆板醤で肉味噌を作り、これを味のベースに各種麺類を展開。麻辣麺は敢えて麺を短くして、2回啜れば収まるように配慮するなど、そのディテールの完成度が名店の系譜を物語る。

そして麺を完食した後のお楽しみが、「ジャスミンライス」だ。タイ米が程よく汁に馴染み、濃厚な味を吸収。これを温泉玉子のまろやかさで包んで食すのが、『ペンペン』流なのである。

PHOTO BY FUMIAKI ISHIWATA(NDPP.)

担坦麺ぺんぺん(タンタンメン ペンペン) 住所 東京都港区西新橋2-18-9 森山ビル1F 電話 03-6381-5990 営業時間 11:00〜21:00(L.O.20:30)、またはスープがなくなり次第終了 定休日 日曜・祝日 ※クレジットカード使用不可 ※価格は税別

❸ 金ゴマをたっぷりと使用。辛さと旨味の格別なハーモニー
——金蠍(キンカツ)

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1/7クリーミーな金ゴマのペーストに、2種類の辣油、2種類の花山椒、特製醤油を合わせ、辛さ、香り、旨味をそれぞれ引き出した「汁なし金胡麻担担麺」¥780。
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2/7タレにゴマペーストを使わず、甜麺醤、豆板醤を使用した肉味噌がベース。刺激的な辛味と痺れ、濃厚な旨味が麺に絡まり、ひと口目から脳天を突き抜けていく。成都風担担麺 ¥720。
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3/7クリーミーな金ゴマのペーストに特製醤油ダレを合わせ、鶏ガラスープを加えた「金胡麻担担麺(温)」¥900。啜りやすく、スープがよく絡む細チヂレ麺も特徴だ。
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4/7自家製ザーサイをはじめ、玉ねぎ入りの特製ラー油、山椒、酢、唐辛子など多彩な調味料を用意。自分好みに“味変”できるのも楽しみ。
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5/7カウンター8席の小さな店舗だが、着席してから麺の提供までの時間がとても短く、混雑時でも客の回転は早い。
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6/7もともと紅蠍(唐辛子)、黒蠍(黒ゴマ)、金蠍(金ゴマ)の各担々麺で都内3店舗をシリーズ展開していたが、中でも人気があった金蠍に現在は集約。神谷町店を筆頭に、四谷三丁目と東京タワー近辺に姉妹店を持つ。
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7/7「辛さと痺れに加えて、金ゴマの豊かな香り、風味を感じていただければ」と、『金蠍』店長の広瀬 強さん。

風味が良く、身体にも良し……。“ゴマの王様”と呼ばれる濃厚な味わいの金ゴマをふんだんに使用しているのが、『金蠍(キンカツ)』の担々麺だ。金ゴマのペーストをベースに、辛味のフレーバーをふわりとのせた味わいは、ただひたすら辛さを追求するのではなく、唐辛子と山椒の向こう側で、しっかりとゴマの旨味、甘みが主張する。その奥行き感が毎日食べても飽きさせず、ファンを惹きつけて離さないのだ。

『金蠍 神谷町店』は、わずか8席という限られたスペースだが、多忙なビジネスマンが少ない休憩時間を割いて行列を作る。それゆえ店側は着席後に一秒でも早く麺を提供出来るよう心がけているそうだ。また全時間帯で、全ての麺に小ライスと自家製ザーサイが無料で付いてくるのも嬉しい。店側のお勧めは、坦坦麺が2辛、成都担坦麺が5辛だが、カウンターには特製辣油や唐辛子、山椒が置かれ、味変を自在に楽しむことが可能だ。

PHOTO BY ATSUMI ODATE(NDPP.)

金蠍(キンカツ) 住所 東京都港区虎ノ門3-19-9 電話 03-3433-4531 営業時間 11:00〜22:30 L.O.(月曜〜金曜)、11:00〜16:00 L.O.(土曜・日曜・祝日)※クレジットカード使用不可 ※価格は税抜き