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Seeing Creates Something 3

Layers Act

「Layers Act」と「表現のプラットフォーム」

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雑誌「ぺぱぷんたす 005」(7月末刊行)に収録された2枚のシンプルな模様を重ねて抽象的なアニメーションを作る「Layers Act」。今回はこの作品の背景にある考え方や「表現のプラットフォーム」としての可能性について紹介します。

text & photo by Masaya Ishikawa

 

Layers Act |くるくるまわる

 

この映像は、先日(2021年7月30日)小学館から刊行された雑誌「ぺぱぷんたす 005」に収録された、「かさねて うごく もよう |レイヤーズアクト(Layers Act)」という作品です。

シンプルな模様が印刷された、紙と透明シートがセットになっており、その二つを重ねて透明シートの方を動かすと、模様がさまざまに変化し、まるで光が走るような視覚効果が生まれる、という、いわば目の前で抽象的なアニメーションを作り上げ、再生することのできるキットです。

 

Layers Act |ちらちらうごく

 

一見とても不思議な現象ですが、原理的には、床屋さんの店先にあるぐるぐる回る看板が縦に動いて見えたり、走行中の電車の車窓から見える電線が上下に動いて見えるのと同じで、人間は狭い「窓」を通して動いているものを見ると、認知される動きの方向が実際とは違って見えてくることに起因しています。

 

「床屋の看板」横方向の動きが、縦に見える。

 

「Layers Act」という名前は、二つの層(レイヤー)を重ね合わせることでできる模様が、操る人の手の動きにビビッドに反応して、まるで演舞のように絶え間なく変化する様から名づけました。

 

ほんのわずかな手の動きでも、模様は大きく変化し、さまざまな表情を見せる。
 

この「2枚のシンプルな模様を重ねて抽象的なアニメーションを作る」=「Layers Act」、もともとは2018年に21_21 DESIGN SIGHTで開催された企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」に出展した映像のために開発した「映像手法」(=映像の作り方)でした。今回は、この「Layers Act」という手法が生まれた経緯と、それを用いて現在取り組んでいること、考えていることをご紹介します。

研究テーマ:アニメーションの技術史

 

話は、私が独立する前、ユーフラテスという組織に所属していた2017年頃に遡ります。ユーフラテスは、慶應義塾大学佐藤雅彦研究室の卒業生からなるクリエイティブグループで、メンバーは各々研究テーマを持ち、定期的に開催される研究会の中で、研究の進捗を発表していました。

当時私は「アニメーションの技術史」というテーマで、映像の黎明期や、コンピュータグラフィックス登場以前に開発された、今ではあまり使われていないアニメーションの制作技術を調査研究していました。ユーフラテスとその前身である慶応佐藤研では「ロトスコープ」という1917年にマックス・フライシャーによって発明された技法を新たな視点から用いることで、「ballet rotoscope」をはじめとするいくつもの映像を生み出してきました。この「ロトスコープの再発見」のようなことが、まだあるのではないか、と思ったのが調査を始めたきっかけでした。Googleの特許のデータベースでウォルト・ディズニーやアブ・アイワークス、マックス・フライシャーといったアニメ産業の先駆者たちの出願した特許を検索し、その特許図を閲覧し、実際に作られた映像とつきあわせるだけでもかなり楽しい研究でした。

 

マックス・フライシャーによる、アニメーション制作装置の特許図。実写映像をトレースして作画する「ロトスコープ」(左)と、セル画と模型で作った立体的な背景を合わせて撮影することで立体的な表現を可能とする「セットバック」(右)
 

調査の範囲は、次第にアニメーションだけでなく、ジャム・ハンディといったアメリカの科学教育映像の中で用いられていた特撮技法にも及びました。その中である日行きあたったのが、アメリカの放送局HBOで1980年代に用いられていた「HBO’S CITY」という映像と、その制作ドキュメンタリー「A CLOSER LOOK : INSIDE HBO’S CITY」でした。

「HBO’S CITY」は、映画を放送する「HBO THEATRE」という番組の冒頭に放映されていたイントロ映像です。映像は、居間でテレビの前に集まる家族を映し出すところから始まります。居間を映していたカメラは、部屋の窓を通り抜けて外に飛び出て、夕暮れの街の上を飛行し、夜空へと舞い上がります。すると、星空に爆発のような閃光が走り、HBOの立体的なロゴマークが降ってくる。そしてロゴからいく筋もの色の帯が走って最終的には「HBO THEATRE」というタイトルが表示される、という映像です。今であれば、ドローンによる空撮や、コンピューターグラフィックスを使用するところかもしれませんが、この時は精巧に作られたミニチュアの街の上をカメラが飛行したり、立体のロゴをコマ撮りすることでこのような特撮を実現しています(この映像に登場する全てのカットに、今ではより直接的な代替手段があるという点は、興味深いです)。制作ドキュメンタリー「A CLOSER LOOK : INSIDE HBO’S CITY」ではその一連の映像の各パートの制作者が、どのようにこの映像を実現したのかを語っていました。

中でも私が注目したのは、星空に爆発するような閃光を作成するパートでした。そこでは、2枚の放射状の模様が描かれた模様を重ね、上に重ねた方をコンピュータ制御された機械で横に少しずつスライドさせながらコマ撮りすることで、爆発のようなエフェクトを作り出していました。特に驚いたのはその制作中、2枚の模様を職人が手でセットする時、そして撮影前に模様を手で動かして確かめる時に、思わず目が釘付けになるような、とても気持ちいい効果が生じていたことです。そしてそれは、最終的な出来上がりの映像に登場する爆発エフェクトよりもずっとずっと瑞々しく見えました。

私は、当時懇意にしてくれていた阿部舜さんに、共同での試作と研究をもちかけました。阿部さんは、東京藝術大学大学院映像研究科の佐藤雅彦研究室出身で、アニメーション表現に深い興味と情熱を持っている方です。現在は SUPER SUPER 所属の映像作家として、特に手書きアニメーションを実写映像に融合させる表現で、広く活躍されています。お互いの仕事が終わった、とある日曜日の夜に二人でまず行ったのは、ドキュメンタリーにあった通りの、放射状の模様の再現実験です。

 

 

2枚の中心に行くに従って線幅が広がる放射状の模様、一枚を紙に、一枚を透明シートに印刷して重ねて左右に動かしたところ……、HBOのように爆発するような視覚効果が現れました。また、横だけでなく縦や斜めなど、どのような方向に動かしても模様は様々に変化し、気持ち良いアニメーションとなることが分かりました。

そして試しに放射状だけでなく、縦線の縞模様を作って重ねてみたところ、まるで雨が降っている、あるいは宇宙船がワープする時の効果のような、全く違うアニメーションが生まれたのです。

 

「雨の発見」2017年7月25日

 

その気持ちよさに、阿部さんと二人、興奮したのをよく覚えています。ただ、この時は二つの気持ちいい動きを生む模様が見つかったものの、それで最終的に何を作れるかが思い付けず(冗談半分で、二人でVJユニットを結成しようか、という話をしていました)、私も阿部さんも忙しくなってしまったこともあり、研究は一度塩漬けになってしまいました。再び動き出したのは、2018年になってからです。

AUDIO ARCHITECTURE のために

 

21 21 DESIGN SIGHT 企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」(2018年6月29日(金)- 10月14日(日))は、中村勇吾さんの展覧会ディレクションのもと、小山田圭吾さん(Cornelius)がこの展覧会のために作曲した新曲「AUDIO ARCHITECTURE」に、八組の映像作家が映像をつけるという展示でした。真っ暗な会場にはずっと同じ曲がループで流れており、ギャラリー2という21_21でもっとも大きなスペースに設置された横幅24mの大型スクリーンに各作家の映像が順番に上映されました。映像を作るにあたって、作家陣に中村さんから課せられた条件は、「曲と何らかの方法でシンクロする」ということでした。

 

「Layers Act」ユーフラテス(石川将也)+ 阿部舜(2018) Photo: Atsushi Nakamichi(Nacása & Partners Inc.)
 

中村勇吾さんよりユーフラテスにオファーをいただけたことで、この展覧会に参加できることになった私は、曲が5分近くと長く、たくさんの音で精緻に構成されていたこともあり、この課題に対して、なにか効率的な(いわばハック、楽をするような)方法で応えたいと目論んでいました。そこで思い出したのが、阿部さんと研究していたあの手法です。つまり、曲を聴きながらさながらVJのように、自分が気持ち良いように模様を操るところを撮影すれば、音楽にシンクロした映像素材が自動的に集まるのではないか。そしてそれのいいところをつないで編集することで、一本の映像作品が出来上がるのではないか……。

試しに、曲を聴きながら模様を動かす様子を撮影し編集してみると、狙い通り素材は自然と音楽にシンクロしました。もちろん、模様2つでは到底一曲を埋め尽くすことはできないので、新たな模様の開拓が必要です。阿部さんと再び、休日に集まる日々が始まりました。今度は、目標が定まったせいなのか、前年の行き止まり感が嘘のように、いくつもの面白い動きを伴う模様が発見されました。

 

「Layers Act」ユーフラテス(石川将也)+ 阿部舜(2018)より 新たな模様の一例
 

また、放射状の模様も、HBOの爆発アニメーションで用いられていた末広がりなものではなく、均一な太さの線にしたほうがよりシンプルで美しい効果になることがわかりました。

 

「Layers Act」ユーフラテス(石川将也)+ 阿部舜(2018)より 均一な太さによる放射状の模様
 

ほかにも、作品の中では、複雑な動きを伴う模様だけでなく、あえて「一本の線同士」といった、最小限にシンプルな模様も用いることで、鑑賞者にこの手法の仕組みが徐々に伝わるような構成をとりました。

 

「Layers Act」ユーフラテス(石川将也)+ 阿部舜(2018)より 一番単純な組み合わせを用いて、現象の原理を伝える
 

また、私たちの日常空間において存在する、この手法に近い日常生活における現象を発見し、撮影して作品中に登場させています。

 

「Layers Act」ユーフラテス(石川将也)+ 阿部舜(2018)より 列車と橋脚の影が織りなす模様が、Layers Act のようなアニメーションを生む (ロケハン協力:山本梨央)
 

このようにして、完成したのが「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」に出展した映像作品「Layers Act」(作:ユーフラテス (石川将也)+阿部舜)です。
展覧会場では、実際に撮影に使用したレイヤーも一部触れるように展示していました。

 

「Layers Act」ユーフラテス(石川将也)+ 阿部舜(2018) Photo: Atsushi Nakamichi(Nacása & Partners Inc.) 映像に使用したレイヤーを実際に触ることのできるブース
 

この模様のうち6点をキット化して販売もしました。現在でも、21_21 のショップなどで購入することができます。実際に展覧会で上映した映像はここでは見せられませんが、模様とそれが織りなす動きは、このキットの紹介映像の中で見ることができます。

 

「Layers Act | Animation Kit」紹介映像

 

「新しい手法」としての「Layers Act」

 

ここまで、「Layers Act」という手法と、それを用いた映像作品が生まれる経緯を記してきました。次に、この手法と表現が、元となった技法や、既存の手法や表現との違いについて考察してみます。

何度も述べているように、この手法となったのは1980年代に使われていた、爆発の視覚効果を生み出すためのテクニックです。さらに遡ると、1960年代にチェコスロバキアのアニメーション監督カレル・ゼマンの作品の中で、やはり放射状のスリットが入った2枚の円板を回転させ、そこに光を通してスクリーンに当てることで、太陽がギラギラ輝いている様を表現した例があることを、アニメーション作家で東京藝術大学大学院映像研究科教授の山村浩二先生にご指摘いただきました。

 

カレル・ゼマンによる、日輪の表現

 

また、イタリアのアーティストGrazia Variscoは1962年に発表した“Schema luminoso variabile R.R. 66”という、複数層の縞模様を回転させることで時間と共に多様に変化する視覚効果を生むキネティック・アートを発表しています(現在も、ミラノの20世紀以降美術館こと“Museo del Novecento”で動態展示されています)。

これらの先行例と「Layers Act」の違いは、前者がある目的をもった視覚効果を生むためかつ、そこに再現性を持たせるために層の動きに機構や機械を用いて規則性を持たせているのに対して、「Layers Act」では人間の手の動きを用いることで加わる不規則な動きによる視覚効果の表情の変化に注目している点が大きいと考えています。実際に操演してみると、目の前の視覚効果に気持ちよさを見出しながら、それを受けてさらに手で動きを調整していく、という「目と手の相互作用」が起こります。そのため、おもわずずっとやっていたくなってしまいます。さらに、この相互作用により、操演者が気持ちよさを自然と追及することが、映像に収録した時気持ち良いアニメーションが記録される理由でもあると考えています。そして「全く同じ動きは二度と再現できない」という偶発性の要素もあります。このあたりに、「Layers Act」の動きの面白さの根幹があると考えています。

次に、層を手で操作する既存の手法の例について考えてみます。二つの規則的な模様を重ね合わせることで、異なる規則的な模様が生まれる「モアレ」現象があります。このモアレ現象を楽しむ視覚玩具(オプティカル・トイ)は、「Layers Act」にとても近しく感じられます。

 

モアレ現象の例

 

ただし「Layers Act」では、引き起こされるアニメーションの「操作が可能」という特徴があります。手で操作しているので全く同じ動きの再現は不可能なのですが、同時にある程度の再現性があるのです。たとえば練習することで、望んだ瞬間に望んだ効果を発生させることができるようになります。実際「AUDIO ARCHITECTURE」では、曲の特定のタイミングで特定の動きを生じさせるために、リテイクを重ねました。一方で、モアレ現象は模様を動かすことによる変化の予測と、制御が難しいです。万華鏡を回すように、模様の変化を受動的に楽しむ感覚があります。

別のオプティカル・トイの例としては、縞々のスリットをスライドさせると、隠されていた動きが再生される「スリットアニメーション」があります。

 

スリットアニメーションの例。回転する六角形が見える。
 

スリットアニメーションは、一種類のアニメーションを再生する再生装置としてレイヤーを用いている点、特定の方向に動かさないとアニメーションが機能しない点が、いずれの方向に動かしてもなんらかの視覚効果が生じる「Layers Act」と異なっていると言えるでしょう。

そして、これら既存の例と「Layers Act」がもっとも異なっていると私が考える点は、「爆発」や太陽といったなにか特定の視覚効果を実現するための手段ではなく、「Layers Act」という表現の土台の上で、多様な表現の発見と積み重ねが可能であったという点です。さまざまな模様の開発もそうですし、模様の動かし方によって、特定のアニメーションを任意に生じさせることのできることもそうです。いずれも、「Layers Act」という「表現のプラットフォーム」を設定して、その上に立って考えることで初めて生まれた表現です。

「表現のプラットフォーム」という活動

 

実は「Layers Act」は、私が独立する転機となった作品でもあります。私は現在、デザイナーであると同時に映像作家としても活動していますが、この作品を作る前まで私は自身をデザイナーではあるけれども、「作家」であるとは考えていませんでした。つまり、自分の行う表現は全て情報をよりよく伝達するための「デザイン」であり、そこに作家性を見出していなかったのです。しかし「Layers Act」で実現できた、「表現のプラットフォーム」となる手法の開発と、その手法の枠組みの中で発見を積み重ねて、その土台の上に立たなければ決して見つからない(その必要もない)表現を生み出すというサイクルは、すごく「自分にとってやりたいこと」であると同時に、これを繰り返して行うことができれば、作家としての特徴(=作家性)となりうるのではないかと考えたのでした。

そして実際に、この連載でもいずれご紹介したいと考えている、2020年に独立して以降に作った二つの作品「Layers of Light / 光のレイヤー」と「マグネタクト アニマル」は、いずれもまず「表現のプラットフォーム」を作り出し、その上で表現を積み重ねるものになっています。

最後に、「Layers Act」で最近取り組んでいることについて。「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」で「Layers Act」を発表した当時、私はこの手法でできる表現は全てその映像の中に詰め込んだつもりでいました。Corneliusの「AUDIO ARCHITECTURE」という曲に、手法を捧げた気持ちでした。その気持ち自体は今も変わっていないのですが、今回の「ぺぱぷんたす 005」やイラストレーターのNoritakeさんと共作した「SUN」というノートなど、機会をいただき「Layers Act」に取り組むたびに、新しい発見があり、この手法をまだ自分は掘り尽くせていない、まだまだ、やれることがあるのだ、ということも実感しています。

そこで、自身で作ったこの「表現のプラットフォーム」を教育活動に用いることも試みています。具体的には、現在武蔵野美術大学空間演出デザイン学科で受け持っている授業で、「Layers Act」を課題として学生に取り組んでもらう、ということをしています。

「Layers Act」は、「2枚のレイヤーを重ねる」「2枚とも同じ模様にする」という一見大きな制約があるにもかかわらず、それが却って考えやすさにつながるのでしょう、私自身も思いもよらなかった秀作が多く生まれています。そして、どの学生の作品からも、土台は与えられたものであっても、その上で自身が発見したものを発表する喜びが感じられる点が、もっとも見ていて嬉しくなるところです。

 

今年度の授業の学生作品より。(左)作:髙橋花苗、(右)作:三浦夏菜

 

なにかを生み出す、表現活動を行っていて、私が最も嬉しく思える瞬間は、「自分の発想が加わらなければこの世に存在しなかったものが生み出せた」と実感したときです。ただしそれには、先達への理解と敬意、つまり何が誰かの発見によって見出されていたものであるのか、そしてその表現を前に進めるにあたって、自分が何をなしたのか、どの点が、自分の発想や仕事が存在してはじめてこの世に生じたものなのか、を明確に理解することが必要だと思っています。「表現のプラットフォーム」を使った課題は、その点が明確になるところが、表現の教育として意味があると考えています。

さらに、「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」で私が取り組んだように、音にシンクロさせて操演した映像を撮影し、それを編集するという演習も行っています。音楽は、この課題のために音楽家のイトケンさんに作っていただいたものです。最後に、学生がつくったその一つをご覧ください。

 

高橋花苗さんの映像(音楽:イトケン)

 

●リンク集
✔︎ 小学館 ぺぱぷんたす 005
✔︎ 21_21 DESIGN SIGHT 企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」
✔︎ 「Layers Act」ユーフラテス(石川将也)+ 阿部舜(2018)(映像作家100人 ウェブサイト)
✔︎ 「Layers Act | Animation Kit」(コ本やwebストア)
✔︎ 阿部舜(twitter)
✔︎ balletrotoscope(佐藤雅彦+ユーフラテス,2011年)

 

連載Seeing Creates Something|見ることは作ること

2020年、それまで16年お世話になった古巣を離れ、個人で、視覚表現の研究と、それを用いたコミュニケーションの提案をするデザインオフィスを立ち上げました。世界情勢の影響もあり、それまでの生活とは全く異なる状況下で、制作と実験に打ち込んだ結果、幸運にも、それまで思いもしなかった発見にいくつも遭遇しました。この連載では、そうした「そんな状況にならければ見つからなかった」大小の表現と手法を、経緯と具体的な成果も交えて、お伝えしてゆきます。
 
 
石川将也|MASAYA ISHIKAWA
映像作家・グラフィックデザイナー・視覚表現研究者/1980年生まれ。慶應義塾大学佐藤雅彦研究室を経て、2006年より2019年までクリエイティブグループ「ユーフラテス」に所属。科学映像「NIMS 未来の科学者たちへ」シリーズやNHK Eテレ「ピタゴラスイッチ」「2355/0655」の制作に携わる。2020年独立。デザインスタジオ「cog(コグ)」設立。研究を通じた新しい表現手法の開発と、それを用いて情報を伝えるデザイン活動を行っている。

代表作に書籍『差分』(佐藤雅彦・菅俊一との共著、美術出版社)、大日本印刷『イデアの工場』や「Eテレ2355」内『factory of dream』を始めとする「工場を捨象したアニメーション」、「Layers Act」(阿部舜との共作、21_21 DESIGN SIGHT 企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」に出展)、「ねじねじの歌」「クッキー型の型の歌」(ピタゴラスイッチ)や「そうとしか見えない」「歩くの歌」(Eテレ2355)、ISSEY MIYAKE「#hellobaobao」「ISSEY CANVAS」プロモーション映像などがある。

最新作「Layers of Light / 光のレイヤー」が令和2年度メディア芸術クリエイター育成支援事業に採択された。2019年より武蔵野美術大学空間演出デザイン学科 非常勤講師。Ozawa Kenji Graphic Band メンバー。www.cog.ooo

イラスト制作:石川将也 + 言乃田埃(cog)

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