チアシード、ターメリック、カカオニブ……これらに続いて、2019年注目のスーパーフードの筆頭が「モリンガ」だ。肌に塗ってよし飲んでよし、の“奇跡の植物”モリンガは現代人の救世主なのか?
TEXT BY NAHO SASAKI
PHOTO BY JOHN CHAN
驚異的な栄養素を含む「モリンガ」
欧米でもMiracle Tree=“奇跡の植物”とよばれるモリンガ。その所以は、非常に優れたモリンガの栄養バランスにある。世界保健機関(WHO)も栄養価の高い食物として植樹を推奨しているほど、栄養価の高さではお墨付きの植物なのだ。
歴史は古く、その昔はクレオパトラが全身ケアのために愛用していたともいわれ、アーユルヴェーダでも重宝されてきた成分。北インドを原産とし、アジアやアフリカにも自生する植物で、葉と花の部分はお茶や食用として、種子はオイルやエキスとして化粧品に配合されている。
実は、ディオールやシュウ ウエムラ、ケラスターゼなどの外資ビューティカンパニーは、早くからモリンガに注目してきた。いずれも発売されたのは3~4年前のこと。着目したのは、そのアンチポリューション効果だ。大気汚染物質などのマイナス電子をもつ物質を引き寄せて固める性質があるので、有害物質を効率的にデトックスできる。PM2.5や黄砂、酸性雨などにさらされる現代人には、このナチュラルパワーはありがたい。
最近はインナーケアとしても注目が高まっている。腸内フローラを整え便秘解消に効果があるというから、“腸活”にもいいという。もともと栄養の宝庫と言われるモリンガは、GABAなどのアミノ酸が豊富で、鉄分や亜鉛などのミネラル、ポリフェノール、ビタミンなど、特に現代女性に不足しがちな栄養素がたっぷり。実に90種以上の栄養素が含まれるというから、「何かサプリメントをひとつとる」なら、モリンガはおすすめだ。
近年、葉には肥満防止や育毛促進の可能性があるという学会発表もあり、全身オールラウンドに働く植物として目が離せないモリンガ。ストレスフルな現代社会から身を守るサポーターとして、生活に取り入れてみては。
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