「距離がなかなか伸びない」「ボールのコントロールが安定しない」。ゴルフ初心者が陥りがちな悩みの解消は、プロにお任せするのが手堅い。六本木ヒルズの「テーラーメイド-アディダスゴルフ」にある試打スペースで、日本プロゴルフ協会(PGA)公認インストラクターの矢嶋信之さんに上達に欠かせないポイントを教わった。
TEXT BY NAO KADOKAMI
PHOTO BY KOICHI TANOUE
六本木ヒルズ店の店の奥には試打スペースが!
ゴルフ専門のアパレルやフットウェア、小物などが充実する「テーラーメイド-アディダスゴルフ」。国内各所に店舗をもつゴルファー御用達のスペシャリティストアだが、ここ六本木ヒルズ店にはゴルフシュミレーターを設置した試打スペースがあるのをご存じだろうか。
ここではPGA公認インストラクターによる指導のもと、クラブフィッティングはもちろん、構えやスイングなどゴルフにまつわる指導を無料で受けられる。また毎週木・金曜の12〜21時には、契約プロによるレッスンプログラムも実施(25分間 3,600円/ 税抜)。趣味や接待でゴルフを楽しむビジネスマンにとっての駆け込み寺だ。
「お客さんそれぞれの打ち出しの角度やスピン量などを数値化するゴルフシュミレーターを設置しています。そこで出たデータを我々が分析し、一人ひとりに合わせたアドバイスができることが醍醐味かと思います」(矢嶋さん)
今回はPGA公認インストラクターの矢嶋信之さんに、ゴルフ初心者が飛距離アップやボールの方向を安定させる上で心得たい、基本のキを学ぶことに!
ゴルフ上達のポイントは身体をいかに捻るか
「まずゴルフの大前提をおさえましょう。ゴルフは手の振りによるスポーツと初心者の方は思いがちですが、実は身体の捻転によるスポーツです」(矢嶋さん)。つまり、身体を回す可動域をいかに広げられるかが、ボールの飛距離や方向性などを向上させる上でのポイント。可動域を広げる上で大切なのは最初の構え。意識すべきは、関節を伸ばすことと手元が低く腰が高い状態を保つことの、たった2点だ。
“身体の捻転によるスポーツ”という考え方はボールを打つフォームにも通じる。手だけでボールを操作しようとしないで、手は身体の捻転に伴い動く程度で十分。身体を捻る範囲の基準としては、ボールを打つ前は、右膝の真上に左肩が重なるくらいまでクラブを引くくらいが適当だ。
クラブでボールを打った後も、きちんと身体を捻転させて振り切ることが重要。
「ボールの距離が伸びない人の多くは、ボールを飛ばしたい方向に手を突き出すようなフォームになってしまっています」(矢嶋さん)。
振り切れているかどうかを自己チェックするなら、右手と左手の位置関係を確認。打ち抜いた後、右手が左手を追い越すようなかたちになっていれば、振り切れている証。逆に右手が左手を追い越しておらず、左手の下に位置する場合は、クラブのフェースの面がしっかりとボールに当たっていないので、当然飛距離は伸びず、ボールのコントロールもままならない。
姿勢の確認には両肩と手元の3点を結ぶ三角形の形がキー
矢嶋さんによれば、飛距離やコントロールに悩んでいる人はクラブを持ったときの構えの姿勢からも一目瞭然だそう。
「鏡の前でクラブを持って構えの姿勢をとってみてください。両肩と手元の3点を結んだときに美しい二等辺三角形になっていますか? この三角形の形が構えから振り抜いておさめるまでキープされている状態が望ましいです」(矢嶋さん)。
“美しい三角形”とは、正面から見たときに伸ばした腕が常に左右対称である状態。途中で腕が伸びたり曲がったりしないよう最後まで意識したい。
家でもできるゴルフの基礎レッスン
毎日ゴルフ場に通って練習することは、ビジネスパーソンには難しい。しかし矢嶋さん直伝の身体の捻転の練習法なら、道具無しに今すぐ実践できる。
飛距離アップとボールのコントロール、両方を達成する打ち方
構えや姿勢を改善しても飛距離やコントロールの悩みが残る場合は、打ち方を改善すれば解決するケースが多い。
「ただ打ち方の練習は結構難しいんです。理不尽かもしれませんが、距離を伸ばすなら手首のしなりを使って打つのがいいのですが、ボールをコントロールさせるには、手首を多少固定した方がいい」(矢嶋さん)。
コントロールにおいては、クラブのフェースがボールにきちんと当たるよう管理できる技術が必要。自分一人で練習するのが難しいので、試打スペースで実際にコーチに見てもらうのが効率的だ。
「テーラーメイド-アディダスゴルフ」なら、仕事終わりや昼休み、用事の合間に気軽に立ち寄れて便利だ。プロの知見に基づいた指導と高度なデータ分析のもと、ゴルフの基礎や打ち方の傾向をしっかりとおさえて、自分に合ったアイテム選びにも役立てよう。
矢嶋信之|Nobuyuki Yajima
ゴルフ歴20年以上。日本プロゴルフ協会(PGA)公認インストラクター。オン・オフ問わずゴルフを行う。「皆さんが楽しめるサポートをすることが私の幸せです」
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