STORY OF FLOWERS

フラワーアーティストの東信が、子どもたちに贈る「はなのはなし」

5月のある週末、フラワーアーティストの東信率いるAMKK(東信、花樹研究所)によるインディペンデント・アートプロジェクトのローンチを記念したパーティが、アークヒルズ サウスタワー 屋上スカイパークにて開催された。会場には、イラストレーションを手がけたケイティ・スコットも登場し、招待された約200組の親子がアニメーションとともに爽やかな夕暮れを楽しんだ。

TEXT BY NAO KADOKAMI
PHOTO BY KIICHI FUKUDA

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1/4大型モニターに映し出されたボタニカル・アニメーション。
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2/4会場には新作の彫刻作品も展示。
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3/4オブジェは来場した子どもたちにも大人気。
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4/4来場者にプレゼントされた紙芝居型の「はなのはなし」。

生命の営みを子どもたち伝えたい

南青山でオートクチュールの花屋を営むかたわら、植物や花を用いたアートプロジェクトで、国内外から注目を集めるフラワーアーティスト、東信。今回は、 “花の一生”をテーマに、子どもたちも対象にしたアニメーション「はなのはなし」の製作を試みた。イラストレーションを手がけるのは、イギリスの王立植物園キューガーデンでのプロジェクトでも知られるボタニカル・イラストレーターのケイティ・スコット。今回の作品に込めた思いを二人に聞いた。

——本プロジェクトが始動したきっかけは?

 始まりは2年前です。私の子どもが当時3歳だったのですが、花屋を営むなかで、花のことを子どもに伝えたいなと思いました。そこで世界中の本やアニメーションなどで探したのですが、なかなか望むようなものが見つからなかったのです。それなら、自分で作ってしまおうと。それから一年ほどかけてイラストレーターを探し、ケイティにオファーしました。

——製作にあたってもっとも大切にしたことは?

スコット 花の美しさだけを描くのではなく、“芽吹いて咲き、朽ちて土に還る”という生命のサイクルを大切にしました。

——作中にはたくさんの花が出てきますね。

 風媒花、つまり風を媒介にして花が受粉して、芽をつけて種をつくって、最期にはまた新しいものを生むものにフォーカスして選定しました。後はケイティの過去の作品から花をリクエストしたり、僕自身の作品集から彼女が受けたインスピレーションをもとに描いてもらったりもしました。

右:東信 左:ケイティ・スコット

——お互いの作品に対してどんな印象を抱いていましたか?

 ケイティの作品は単なるボタニカル・アートを超えたもの。芸術性だけでなく、植物や動物に関する解剖学的な、アカデミックな裏付けがあります。それを現代的な表現に置き換えていて、僕も多くの影響を受けています。

ケイティ 花の形や種類など、誰も思いつかないような組み合わせが東さんの作品にはあります。また花の関係性を考えさせるような作品も多く、素晴らしいですね。

——このプロジェクトを通して伝えたいメッセージは?

 植物のライフサイクル。見過ごしてしまいがちな生命の営みを伝えたい。花のいろいろな面を知ってもらえたら。

ケイティ 花、植物、動物、人、地球……どれもそれぞれに大切な存在として繋がっているということを、メッセージとして届けられたらと思っています。

profile

東信|MAKOTO AZUMA
フラワーアーティスト。2002年よりオートクチュールの花屋「JARDINS des FLEURS」をオープン。花屋の活動に加え、2005年頃より造形表現ボタニカル・スカルプチャーを開始。2009年より実験的植物集団「東信、花樹研究所(AMKK)」を設立。国内外で作品を発表する。

profile

ケイティ・スコット|KATIE SCOTT
ボタニカル・イラストレーター。ロンドンを拠点に、イギリス王立植物園キューガーデンとのプロジェクトや雑誌、広告などの分野で活動。ナイキやH&Mなどのファッションブランドとのコラボレーションも行う。

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