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いよいよクリスマスが間近に迫ってきました! ケーキのご用意がまだの方、今年は少し趣向を変えて、自分で作ったスイーツでホームパーティーを演出してみませんか? 『ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション』のエグゼクティブシェフパティシエ・高橋和久さんが、とっておきのカンタン豪華なスイーツレシピを教えてくれました。
TEXT BY TAKASHI TSUCHIDA
PHOTO BY HIDEHIRO YAMADA
EDIT BY TM EVOLUTION.INC
家庭の道具でイチから作れて、しかも驚くほど美味しい!——林檎のクラフティ
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口当たり軽やかなクラフティ生地に、林檎の甘さと酸味が際立つ絶品スイーツ。クラフティはジョエル・ロブション氏のお気に入りで、お店でも季節ごとに素材を変えて、度々登場する。残しておいたキャラメリゼした林檎を刻み、粉糖を振り、金箔を散らせば、ホリデーシーズンらしい華やかな印象に。ヴァニラのアイスクリームと一緒に食すと、さらに美味!
「失敗しにくいレシピだと思いますが、案外フルーツ選びがとても重要。今回は紅玉という品種を使用していますが、この銘柄を選ぶ理由は、酸味がはっきりしているからなんです」そう教えてくれたのは、『ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション』で、エグゼクティブシェフパティシエを務める高橋和久さん。
スイーツだけに、甘い果物の方が適しているかと思いきや、このスイーツについては、さにあらず。生地にしっかりと甘みを加えるので、果物は逆に、酸味が効いたものの方がいいのだ。さらに紅玉は、加熱した後も繊維が崩れず、食感が残りやすいメリットも。もしも紅玉が手に入らない場合は、グラニースミス(青りんご)でも代用できる。
また、高橋シェフパティシエ曰く、「ミックススパイスパウダーやクレームエペスが手に入らない場合は、身近なアイテムでも代用できます」。今回使用したミックススパイスパウダーは、“スペキュロスパウダー”だが、こちらはベルギーで有名なスパイスミックス。このパウダーを使うと手軽にクリスマス感を強調できるが、これをシナモンパウダーに変えたり、あるいは使わなくても十分に味わいは決まる。そしてクレームエペスは乳酸発酵させた爽やかな酸味とコクが特徴の生クリームだが、こちらはサワークリームに一部、生クリームを加えたり、あるいはプレーンヨーグルトでも代用可。いろいろと試して、ご自身の味を見つけてほしい。
「型にバターとグラニュー糖をまぶすのも忘れずに。このひと手間で、生地がお皿に付着しにくく、切り分けもしやすくなります。溶け切らなかったグラニュー糖も、ザクっとした食感の面白さになります」(高橋シェフパティシエ)
パティシエからのアドバイス「材料がシンプルなので、ご家庭でも挑戦しやすいと思います。今回はクリスマスシーズン用にアレンジしていますが、季節のフルーツで中身を変えていくと、また違った味わいを楽しめると思います。アメリカンチェリー、杏、マンゴー、洋梨がオススメです」(高橋和久エグゼクティブシェフパティシエ)
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ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション(L’ATELIER de Joël Robuchon) 住所 東京都港区六本木6−10−1 ヒルサイド2F 電話 03-5772-7500 営業時間 12:00〜16:00(L.O.14:30)/18:00〜L.O.20:30 定休日 無休(12月31日、1月1日は休業) ※各種電子マネー、交通系IC、各種クレジットカード利用可
※2023年12月現在の情報となります。
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