JAPANESE SWEETS FOR THIS SEASON

スイーツライターchicoがナビゲート「秋に食べたい和スイーツ」

フードライター・chicoさんが、六本木ヒルズ周辺で味わえる和スイーツをナビゲート。ショッピングや映画、美術館鑑賞の合間に気軽に楽しめる穴場で、癒しの時間を過ごして。

PHOTO BY MITSUGU UEHARA
EDIT & TEXT BY RCKT/ROCKET COMPANY*

【松也-MATSUNARI-】 和菓子の可能性を広げるフレーバーと食感にこだわったおはぎ&あんみつ

甘酒を入れて炊き上げて半殺しに仕上げた餅と、栗そのものの自然な甘みが楽しめる秋限定のおはぎ。おはぎ(栗) イートインお茶セット¥630 / テイクアウト¥350 / 期間限定(〜10月末)(松也-MATSUNARI- / 六本木ヒルズ ノースタワーB1F

ウッディな内装でくつろいだ雰囲気の店内。おはぎは、お茶とのセットメニューもあります。

6種類あるおはぎはテイクアウトも可能。わっぱ型の箱に入れれば、手土産にぴったりです。おはぎ【上から時計回りに】黒胡麻(時期により金胡麻 / 白味噌に変更)、粒あん、きな粉、こし餡 各¥330、みどり(抹茶・よもぎ使用)¥350、栗(期間限定)¥350、箱代別¥250(松也-MATSUNARI- / 六本木ヒルズ ノースタワーB1F

いちじくとアイスクリームの下に潜んだクリームチーズとナッツが名脇役。季節のフルーツあんみつ(いちじく)¥1,200 / 1日限定20食(松也-MATSUNARI- / 六本木ヒルズ ノースタワーB1F

パティシエが監修し、新しい甘味の世界を展開する〈松也-MATSUNARI-〉。看板メニューのおはぎと、季節により変わるフルーツあんみつをchicoさんにリポートしてもらいました。

「近年、自由な発想で和菓子作りをする職人が増えていますが、ここはまさにそういった新しい試みを積極的に行っているお店。お米を炊くときに甘酒を入れたおかげか、おはぎのお餅は口に含むなり優しい甘さ。お砂糖とは違うお米本来の甘みで、それが栗ペーストの魅力を引き立てています。おはぎは他にも5種類あって食べやすいサイズなので、いろいろな味を試してみたくなりますね」。

フルーツあんみつのほうはどうですか?

「いちじくが1個まるまる入っていて、たっぷり楽しめるのが嬉しいですね。寒天とクリームチーズと、それにクルミが入っているのも珍しい。いちじくの繊細な味わいやプチプチした食感に、クリームチーズの酸味とクルミの香ばしさや歯触りが加わって、和洋が組み合わさった新しいあんみつになっています」

【FUKU CAFE】 お鮨屋さんの和スイーツには「楽しい」が詰まってる

時期により使用する果物が変わるので、今は何が入っているかな?と楽しみな〈FUKU CAFE〉のあんみつ。撮影時は、シャインマスカット・ネクタリン・プラム・巨峰・梨・柿の6種類。クリーム白玉あんみつ¥2,090(FUKU CAFE / 六本木 complex665 1F 福鮨内

鮨屋のラウンジが、13時から17時まではカフェに変身。「隠れ家っぽいお鮨屋さんの中にカフェが、というのにまず驚きました。老舗の鮨店と聞くと敷居が高いのかなと思いきや、六本木らしい洗練された親しみやすさでまたびっくり。ホスピタリティってこういうことかな、って」とchicoさん。

「日本一おいしいあんこだと思っています」と、〈FUKU CAFE〉自慢のあんこをたっぷり使った人気メニュー。バニラエスプレッソあずき¥1,430(FUKU CAFE / 六本木 complex665 1F 福鮨内

1917年創業の老舗鮨店〈福鮨〉が、六本木ヒルズからほど近い場所に引っ越してきたのが2022年春のこと。それまでも食後のデザートとして人気だった甘味を、カフェとして楽しんでもらえたら…と時間限定でオープンしたのがこの〈FUKU CAFE〉です。

「旬のフルーツが盛りだくさんで、楽しいあんみつですね! 柿に、プラムに、寒天・あんこ・アイスクリーム……組み合わせで味が変わって、最後までずっと新鮮な美味しさがあります。白玉も、“10個ほしい”という方がいるというのが頷けるくらい、もちもちですごく美味しいです」と、chicoさん。

もう一品の人気メニュー・バニラエスプレッソあずきはあんこの上にアイスクリームをのせエスプレッソをかけていただく、いわばジャパニーズアフォガード。

「アフォガードにあんこを組み合わせたこのデザートは珍しいですね。実際食べてみると、なぜ今までなかったんだろうと思うくらい自然にマッチしている。あんこのほっこり感とエスプレッソの香ばしさとビターな味わいが絶妙です」

【小割烹 おはし】 香り高い抹茶テリーヌでほっとひと息

この秋の新作は、茶葉の香り高さを引き出した抹茶テリーヌ。添えられたフルーツは季節により変わります。写真の抹茶のほか、お好みでほうじ茶バージョンも。抹茶テリーヌ¥780(小割烹 おはし / メトロハット/ハリウッドプラザ B2F

カフェタイムだけでなく、食事のあとのデザートとしてもオーダーできます。個室があり予約ができるので、お子様連れやビジネスでの食事にもおすすめ。

和食で甘味というと黒蜜のイメージがありますが、かけているのはメープルシロップ。イチゴソースの甘酸っぱさもアクセントに。大学芋とミルクアイスのパフェ ¥750(小割烹 おはし / メトロハット/ハリウッドプラザ B2F

羽釜でふっくら炊き上げたごはんが主役の御膳で知られる和食店〈小割烹 おはし〉、実はデザートも充実していてカフェ利用もできるという噂をキャッチ。秋の新作メニューにchicoさんがトライしました。

「アイドルタイムがないので、遅めのランチのあとにもデザートが食べられるのは嬉しいですね。テリーヌというとずっしりしたイメージがありますが、この抹茶のテリーヌは軽やかで、抹茶の香りがすごく感じられます。京都宇治の藤井茶園の茶葉を使用しているそうですが、サービスの京番茶も同じ茶園のものだそうで、一緒にいただくと香りがより広がります」

続いて、2品目の新作・大学芋のパフェは「親しみのある大学芋を主役にしたスイーツに和食店らしさを感じます。たっぷりのミルクアイスやサクサク食感のクランチにイチゴソース、別添えのメープルシロップで好みの甘さに調節できて、最後まで飽きない美味しさ」

松也 -MATSUNARI-
住所 東京都港区六本木6-2-31 六本木ヒルズ ノースタワーB1F 電話 03-6804-3655 営業時間 11:00〜20:00(L.O.19:00) 定休日 無休

FUKU CAFE
住所 東京都港区6-5-24 complex665 1階 福鮨内 電話 03-3402-4116 営業時間 13:15〜17:00(福鮨のランチタイム〈11:30〜12:45〉・ディナータイム〈17:00〜22:00〉もラウンジ席が空いていれば入れる可能性があるので、電話にてお問い合せ下さい) 定休日 日曜・祝日

小割烹 おはし
住所 東京都港区六本木6-4-1 六本木ヒルズ メトロハット/ハリウッドプラザ B2F 電話 03-6721-1847 営業時間 11:00〜23:00(フードL.O.22:00、ドリンクL.O.22:30) 定休日 無休

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chico
スイーツライター。『anan』『Hanako』をはじめ女性誌やWEBを中心にスイーツ記事を執筆している。人気シリーズ『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)の監修を担当。スイーツの最新情報を発信するSNSも人気。

※2022年9月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
※店舗により臨時休業や営業時間を変更させていただく場合がございます。六本木ヒルズ内の店舗の詳細は「六本木ヒルズの営業状況について」をご確認ください。