TRENDY MEXICAN FOOD

暑い夏こそメキシコ料理! 辛味・酸味・甘みのミックスでパワーチャージ

暑さ厳しい毎日、スパイシーな料理が食べたい気分になってきました。そんな中でも、ここで紹介するのは、最近話題のメキシカンや、テックスメックス(メキシコ×テキサス料理)のレストラン。様々な楽しみ方ができる<Esta Rico!~これ美味しい!>な南米料理の数々をご紹介します。

EDIT & TEXT BY TM EVOLUTION.INC

❶ TACO RiCO——たくさんの野菜を、味わい深いトルティーヤと共に!

「エリンギステーキ&アボカドのタコス」¥900(2pc)。ヘルシー志向のヴィーガンメニュー。トウモロコシの粉を使ったグルテンフリーのコーントルティーヤ、厚切りのエリンギステーキ、ワカモレ、玉ねぎ、サルサベルデ、唐辛子ソース、パクチーなどと共に食すタコス。ヴィーガンなのに、しっかりした味付けで食べごたえがあるのも嬉しい。

「カーニタスポークのブリトー」¥1,050(レギュラーサイズ)。メキシコのローカルフードであるカーニタス(豚のホロホロ煮)と、たっぷりのフレッシュ野菜をトルティーヤに包んだブリトー。カーニタスはオレンジやシナモン、クミンなどのスパイスと共にじっくり長時間煮込んでいるため肉に味がしみ込んでいて美味。

「チーズ&グリルチキンのケサディーヤ」¥1,100 。メキシコではホットスナックとしても食べられるケサディーヤ。一番人気のグリルチキンと、とろけるチーズ、サワークリーム、レタス、数種類のスパイスで煮込んだブラックビーンズをトルティーヤでサンドしてパリッと焼き上げた香ばしいひと品。

毎日、とうもろこし粉から一枚一枚手作りで作る自家製トルティーヤ。もちもち、しっとり食感はでき立てならでは。

対面で好みや量などを調整して進んでいくオーダースタイル。陽気なスタッフがフレンドリーに対応してくれるのも好感度大。

「目指すは日本一のブリトー店!」という熱い思いを胸に、ここ数年の厳しい時期にあっても、着実に店舗を増やしてきた『タコリッコ』。7年前のこちらの1号店を皮切りに、2018年に2号店、2021年に3号店を立て続けに六本木エリアに2店舗、そして今年7月には麻布十番に路面店の4号店をオープンした。

その人気はなんていっても全てが手作りなこと。例えば玉ねぎひとつとってもクラッシャーを使わず包丁で切る。繊維をつぶすことがないのでえぐみが出ず、歯ごたえと玉ねぎ本来の甘さが損なわれることがないのだ。そして注文は対話形式で進むオーダースタイル。難しい顔で店に入ってきてもスタッフと話をするうち、レジに進む頃には笑顔になるような、フレンドリーな店だ。

厳しい暑さの今夏におすすめしたいホットなメニューは3つ。まずは「エリンギステーキ&アボカドのタコス」。ヴィーガンのリクエストが多く、昨年始めたメニューで「ヘルシーだけど美味しさはイマイチ」という、ヴィーガンのイメージを払拭するようなひと品。お肉のような噛みごたえの厚切りエリンギに加え、きちんと計算された塩味でしっかりとした味付けなのが好評だ。このメニューのトルティーヤは自家製のコーン・トルティーヤ。グルテンフリーなので小麦アレルギーの方にもおすすめだ。

今回紹介するブリトーは、スタッフイチ押しの「カーニタスポークのブリトー」。煮込んだ豚の肩ロースを使ったブリトーで、消耗した夏の身体にガツンと喝を入れてくれる。また、「チーズ&グリルチキンのケサディーヤ」は、いわゆるとろ〜りチーズと具材をトルティーヤに挟んで焼き上げたホットサンド。子供から大人まで年代を問わず食べやすい!と、おうちにテイクアウトする客も多いそう。

TACO RiCO|タコリッコ
住所=東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル2F 電話=03-3505-1570 営業時間=11:00〜21:00(現在は〜20:00) 定休日=日曜・祝日 ※各種クレジットカード、IC決済、QRコード決済利用可
 
TEXT BY AKIRA TANAKA
PHOTO BY DAISAKU NISHIMIYA (NDPP.)

❷ Mi Familia——世界遺産・メキシコ料理の奥深さに震える、本格仕込みをとことん堪能

メキシコ現地でのB級グルメの王様「コストラ」¥1,760は、香ばしくカリカリに焼いたチーズと小麦フラワーのトルティーヤに、食材(マリネポークなど)を挟んだもの。「コストラ」とは、“かさぶた”を意味するスペイン語だ。半日かけて旨みを染み込ませたポークが絶品であり、グリーントマト、ハラペーニョ、パクチー、ライムを使用した酸味が効いたグリーンソースも使いながら、食べ進めたい。

トウモロコシの優しい自然の甘みにピリリッと辛いチリがアクセントを添える”とっても甘くて、とっても辛い”ソースが最高。具材は細切りチキン。「コーンサルサのチキンエンチラーダス」¥2,200。

「メキシコのスペアリブ」¥4,180(ハーフ)。自家製B・B・Qソースには果物を使い、さらにフランベしたテキーラや多彩なスパイスも使用。時間と手間をたっぷりとかけることで、ただ辛いだけではない、複雑でトロピカルな味わいが生み出される。

オーナーの自宅にお呼ばれしたような、アットホームなインテリアも素敵。随所に本場メキシコを感じさせる装飾が施されている。

なぜメキシコ料理がユネスコ無形文化遺産に登録されたのか? その謎は、この店を訪れると理解できる。マヤ、アステカ文明の時代からトウモロコシやチリ(とうがらし)を巧みに使って食文化を育み、スペイン統治時代にビーフ、ポークといった食材を取り入れた、その奇跡の複合技が、この店では生き生きとテーブルを彩るのだ。率いるのは、メキシコ生まれ、メキシコ育ちの日本人ハーフのオーナー、MARIOさん。ブリトーやファヒータといったテックスメックスレシピではなく、本格メキシコ料理を食すなら、東京では『ミ ファミリア』でキマリだ。

メキシコ料理を代表するモレソースも、この店では“フルスクラッチ”。30種類もの食材・スパイス(ナッツやバナナなども!)を一度乾燥させてから粉末状にすり潰し、カレーペーストのように仕立てている。このなんとも複雑味あふれる手作りモレソースをふんだんに味わいたいなら(いや、是非ご賞味を!!)、「チキンのモレソース」を始めとするメニューを。また、「メキシコのスペアリブ」のソースは自分で好みの量を追加調整できるので、意外と辛すぎず、むしろ旨みのほうがジワジワと押し出てくる。さらに酸味が効いているグリーンソースも、真夏の暑さを吹き飛ばしてくれる、“ザッツ・メキシカン”な味わいだ。

チキン、ポーク、とうもろこし、スパイス、果物……そうした庶民的な食材を、いかにして美味しくいただくかに心血を注いできたメキシコ先人の知恵を、アンテナ感度をしっかりと高めて受け取りたい。『ミ ファミリア』はそんな店なのである。

Mi Familia|ミ ファミリア
住所=東京都港区虎ノ門3-24-6 1F・2F 電話=050-5594-7390(予約・問い合わせ) 営業時間=平日ランチ11:30〜15:00(L.O.14:30)、土曜・祝日ランチ12:00〜15:00(L.O.14:30)/ディナー16:00〜22:00(L.O.21:00) 定休日=日曜 ※チャージひとり¥500(メキシカンお通し付き) ※電子マネー(楽天Edy)、各種クレジットカード利用可
 
TEXT BY TAKASHI TSUCHIDA
PHOTO BY TAKUYA SUZUKI

❸ Tacos Way——ボリュームたっぷり! LA発の“映える”メキシカン

来店したらマストな「タコス」から3種。(手前から)女性に人気なケイジャンでチキンを味付けした「ポヨ」¥400、細切りポークにマンゴやパイナップル、トロピカルサルサの絶妙なハーモニー「パストロール」¥400、白身魚のフライを使った「ザ・バハウェイ」¥500は、LAや海外からの方に絶大な支持!

フレッシュアボカド、ハラペーニョ、メキシコの調味料「ピコデガヨ」をチップスと共にいただく「ワカモレチップス」¥1,100。ハラペーニョやパクチーが¥200で追加トッピングできるのも嬉しい。

アメリカ南西部のレストランではおなじみの「アサダフライドポテト」¥1,500。山盛りポテトの上に、牛肉をグリルしたカルネアサダ、ワカモレ、そしてチーズをたっぷり。ハーフサイズ¥800も選べる。

オーナー・ガブリエルのポップなイラストがトレードマークである、LAスタイルのメキシカンレストラン『タコスウェイ』。LAでおなじみのこちらは2020年6月、ここ虎ノ門ヒルズに日本初上陸した。その魅力はなんといっても、東京にいながら本場ロサンゼルスと同じレシピ、ボリューム、フレッシュさを再現しているところ。手間暇かけて下ごしらえした食材を、オーダーを受けてから調理するメニューは、“映え”るものばかりだ。

 ここに来たからにはまず絶対食べるべきメニューはもちろん、7種類のタコス。鶏肉や豚肉、フィッシュフライなどのたっぷり具材を、食べ応えを考え2枚重ねにしたアメリカ直輸入のコーントルティーヤに包み、カジュアルに頬張れば、気分はもうロサンゼルス!(になるかも?)。タコス2種類(一部除く)とライス&ビーンズ、サラダがワンプレートになったランチのプレート(¥1,000)は、お腹も料金も大満足!と近隣で働くワーカーに大人気だ。

 もちろんそのままでも美味しいが、テキーラカクテルや、ボイルしたエビなどが添えられたインパクト大のビアカクテル「ミチェウェイ」と一緒に食べたいのが「ワカモレとチップス」。粗めにクラッシュしたアボカドディップは、ハラペーニョを効かせた、ややスパイシーな味付け。ちょっとおすまし顔の器にも気分が上がる。そして、絶大な人気を誇るのが、フライドポテトにワカモレやトロトロチーズをかけた「アサダフライドポテト」。ボリュームたっぷりで、食べ応え十分の外せない一品だ。

Tacos Way|タコスウェイ
住所=東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー2F 電話=03-6257-1901(予約・問い合わせ) 営業時間=平日11:00~23:00、土曜・日曜・祝日11:00~22:00 定休日=無休 ※各種クレジットカード、IC決済、QRコード決済利用可
 
TEXT BY AKIRA TANAKA
PHOTO BY DAISAKU NISHIMIYA (NDPP.)

※2022年8月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
※各ヒルズでは、店舗により臨時休業や営業時間を変更させていただく場合がございます。詳細は「アークヒルズの営業状況について」「虎ノ門ヒルズの営業状況について」をご確認ください。