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お持たせにもぴったり! 年末年始は、和菓子でほっこりしませんか?

もうすぐやってくる年末年始。慶びの時、今回は心穏やかに、和菓子をいただきながらのゆったりティータイムはいかがですか? 正統派からモダン系まで、お持たせや、歳末・新年の集まりにぴったりな、美味しくて可憐な和菓子の数々をご紹介します。

TEXT BY TAKASHI TSUCHIDA
EDIT BY TM EVOLUTION.INC

❶ 驚くほどポップで、彩りが豊か。和菓子のイメージを覆すアイテムがこちら!
—— 和菓子 結 六本木ヒルズ店(ワガシ ユイ ロッポンギヒルズテン)

 

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1/4餡がたっぷり詰まった焼菓子を、0.5ミリ厚のチョコレート6種類でそれぞれコーティング。チョコレートと餡の融合という意味を込めて、英語の“FUSION”を日本語読みした名称が付けられている。「ふゆうじょん」(¥1,296/6個入り)
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2/4霊峰・富士の四季の移ろいを、1本の棹菓子で表現。切り分ける箇所で、断面のニュアンスが変化する。通年アイテムだが、「一富士 二鷹 三茄子」と縁起を担ぐ年始の贈答品として大人気。職人が手作業で製造する、とても手間のかかったアイテムだ。「あまのはら」(¥4,104/1棹)
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3/4金運を呼び込む縁起物“金魚”と共に、冬季モチーフを和三盆糖だけで型作った「めでたづくし 冬」(¥2,160/1箱)。繊細な匠の技が光るアートな干菓子。
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4/4『和菓子 結』は、『両口屋是清』の姉妹ブランドとして、一号店が2016年4月に誕生。「和菓子で、人と人を結んでいきたい」という願いが込められている。

和菓子といえば“茶色”の世界……、そんな間違った固定概念を気持ちいいほどに裏切ってくれる、全く新たな和菓子店である。

西欧ケーキに負けないカラフルさと、マグカップやティーカップの脇でも存在感を発揮する、ポップでスタイリッシュなデザインフォルム。創業380年余りの歴史を持つ、名古屋の老舗御菓子所『両口屋是清』(りょうぐちやこれきよ)が展開する姉妹ブランド『和菓子 結』のラインナップだ。

このブランドは“手のひらサイズの日本の美”がコンセプト。日本の伝統、四季、歳時記を、誰もが分かる見た目で表現している。「お菓子は目で楽しめる」という事実を改めて思い起こさせてくれるはずだ。

もちろんベースとなるのは老舗和菓子店の確かな技術である。しかも微細な形にこだわる『和菓子 結』の商品には、職人の手作業が多いのだとか! チョコレート和菓子「ふゆうじょん」は、厚さ0.5ミリと、ギリギリの薄さでチョコレート掛けしているが、その理由は口溶けにある。揺るぎないこだわりは、和菓子職人ゆえなのだ。

この感動を、贈り先の方々と共有して、是非気持ちを“結んで”いただきたい。

PHOTO BY TAKUYA SUZUKI

和菓子 結 六本木ヒルズ店(ワガシ ユイ ロッポンギヒルズテン) 住所 東京都港区六本木6-2-31 六本木ヒルズノースタワーB1F 電話 03-5411-1133 営業時間 10:00〜20:00(当面の間11:00~20:00)、12月31日~1月3日 11:00~19:00 定休日 無休 ※各種クレジットカード、交通系IC、QRコード決済利用可

❷ 創業200有余年、品のある京菓子の魅力を今に伝える
—— 鶴屋吉信 虎ノ門ヒルズ店(ツルヤヨシノブ トラノモンヒルズミセ)

 

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1/52色の染め分け羊羹に刻んだ栗をアソートした「干支菓 開運寅」(¥1,620/1棹)。例年は赤と黄色の染め分けだが、今回は寅年にちなんで黄色と茶色になっている。
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2/5桃山生地に白あんが入った柔らかな焼き菓子「福ハ内」(¥2,160/8個入り)。縁起の良い杉の枡箱に入り、“ますます繁盛”という意味が込められている。
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3/5年末年始限定、干支BOXに入った「鶴屋吉信ようかん」(¥1,404/5本入り)。味は、キャラメル、白小豆、黒糖、抹茶、小倉の5種類。個装で日持ちするのもいい。
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4/5『鶴屋吉信』が手掛ける和菓子のモダンスタイル「IRODORI」は、虎ノ門ヒルズ店ほか、京都駅『IRODORI』や渋谷『ヒカリエ』にて扱っている。
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5/5『鶴屋吉信』の代表銘菓「京観世」「柚餅」など、定番アイテムもずらり。京都の工場で作られたものを東京に運んでいる。

都を彩った公家文化と茶の湯の文化。その中心にあった京菓子を今に伝えるのが、京都・西陣発祥の『鶴屋吉信』だ。このブランドは、とても上品。茶道で使われるお菓子を用意してきた背景から、包装が控えめなのだ。そして甘さも喉を突く鋭さがなく、素材の味わいを引き出した優しい餡を特徴としている。

中でも4代目が創案した「福ハ内」は、縁起の良い“お多福豆”を模したもの。昭憲皇太后をはじめ、皇室から愛されてきた由緒あるアイテムだ。白あんを桃山生地で包んだ柔らかな食感は、日本茶はもちろん、コーヒー、紅茶にもぴったり。年明け以降、節分までお贈りできる使い勝手の良さも人気の理由である。

昨今では、和菓子をモダンに解釈した「IRODORI」シリーズも注目を集めている。そして『鶴屋吉信 虎ノ門ヒルズ店』は、この「IRODORI」と『鶴屋吉信』の両ラインナップが揃う数少ない店舗なのだ。

PHOTO BY TAKUYA SUZUKI

鶴屋吉信 虎ノ門ヒルズ店(ツルヤヨシノブ トラノモンヒルズミセ) 住所 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー1F 電話 03-6811-1116 営業時間 平日10:30〜19:30、土曜・日曜・祝日 11:00〜19:00 定休日 1月1日〜3日 ※各種クレジットカード、交通系IC、QRコード決済利用可

❸ 丹波大納言の風味を生かした、透き通る甘味のつぶ餡が大評判
—— 桃林堂青山本店(トウリンドウ アオヤマホンテン)

 

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1/5『桃林堂』自慢の丹波大納言つぶ餡がぎっしり詰まった「小鯛焼」(¥300/個)。2個入り用の函や掛け紙には、さらにめでたい“鯛小僧”のイラストが描かれている。
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2/5平安時代から続く、新年を祝う京菓子「葩餅(はなびらもち)」(¥550 /個 ※変更の可能性あり)。ほんのり赤みを帯びた白味噌とゴボウの伝統的な味わい。
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3/5迎春菓子「干支饅頭」(¥860/2個セット)。2022年は、キュートな寅と肉球がモチーフ。中身は本社庭園で栽培した「姫柚子(ひめゆず)」入り白あん。
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4/5丹波大納言のつぶ餡をたっぷりと味わえる「干支最中」(¥1,080/皮は3個分入り)。最中と餡が別装されているので、こちらの方が日持ちする。
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5/5店頭には伝統的な季節の茶菓子はもちろん、思わず笑みがこぼれる可愛らしい和菓子なども。

大阪・八尾市で創業した『桃林堂』は、河内の肥沃な土壌で育まれた根菜類を蜜で炊き上げ、砂糖をまぶした和菓子「五智果」で名を馳せた老舗。その自然の風味を最大限に生かす姿勢は、その他の和菓子作りにも生かされている。餡については丹波大納言を、直接契約農家から買い付け、地元の天然水を用いて、熟練職人が丁寧に炊き上げている。

そのため『桃林堂』の餡は、格別に“ふっくら”。この丹波大納言の透き通るような甘味、絶妙な軽やかさは、池波正太郎先生をはじめ、大正・昭和の文人たちを虜にしてきたのである。ここだけの話、餡の炊き上げ作業は過酷であり、この作業を外注せずに今なお自社で行うところは、案外少ないのだ。

そして『桃林堂』のお年賀と言えば、「小鯛焼」が大本命。めでたい席でいただくお菓子として、鯛をモチーフに、頭から尻尾まで、つぶ餡がぎっしりと詰まっている。こちら、引き出物などでまとまった数を注文する場合は、事前予約がお勧めだ。

PHOTO BY CHISATO NOGUCHI (NDPP.)

桃林堂青山本店(トウリンドウ アオヤマホンテン) 住所 東京都港区北青山3-6-12 ヒューリック青山ビル1F 電話 03-3400-8703 営業時間 月曜10:00〜17:00、火曜~日曜 10:00〜18:00 定休日 1月1日〜3日 ※各種クレジットカード、交通系IC利用可

※ 2021年12月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
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