SWEET SWEET SWEETS!
六本木ヒルズ『ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション』、『リゴレット』、そして『フィオレンティーナ ペストリーブティック』の3店が、自慢のスイーツを持ち寄り初試食会!
見目麗しく、食べて美味しいNewスイーツたち。今回は、六本木ヒルズ内に店を構える『ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション』、『リゴレット バーアンドグリル』、そして、グランド ハイアット 東京『フィオレンティーナ ペストリーブティック』の3店が、それぞれの新作スイーツを持ち寄り、試食。専門家ならではの視点を交え、スイーツ作りの方向性や味わいの違い、技術論などについて語り合っていただきました。
TEXT BY TAKASHI TSUCHIDA
PHOTO BY CHISATO NOGUCHI (NDPP.)
EDIT BY TM EVOLUTION.INC
今回は六本木ヒルズに店舗を構えるレストラン&スイーツ3店舗からパティシエ、料理人が参集。意外にも皆さん初めての顔合わせとか……。横のつながりってないものですか? と伺うと、
「僕はホテルなので、ホテルのペストリーとは繋がりがあるのですが、街のショップの方々とはほとんど面識がないんです」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
「僕らは一度、休憩室でお見かけしたことがありましたね」(ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 六本木ヒルズ店/高橋和久さん)
「そうですよね」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
❶ クラシック・ショコラシェイブ チョコレートかき氷 とろける生クリーム添え
「もともと『CHOCOLATE BANK』さんのカフェでかき氷を提供されていたのですが、それを“レストランのかき氷”にバージョンアップしました」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
「相当、軽やかですね!」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
「そうなんです、薄く削ってます。溶けた時もダレないように、寒天を混ぜて固形性を保つように」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
「ショコラの氷を作っているような感じですね。カカオのニュアンスがとても出ていて、食後にぴったりだと思います。甘さがキツくない。口の中がさっぱりします」(ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 六本木ヒルズ店/髙橋和久さん)
「うーん、食べやすいですね(笑)」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
❷ 宮崎産完熟マンゴー・ビターチョコレートパフェ
かき氷と同じく、『CHOCOLATE BANK』のクーベルチュールを用いて、カカオの多彩な甘みを表現したのがこちらのパフェ。“カカオビネガー”とは、初めて聞く名称だが……。
「僕もこのコラボアイテムを作る時に、はじめて知りました。もとはビネガーなんで酸っぱいんですが、ジュレは加糖しているので柔らかな味わいになっています」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
「すごく美味しいです!」と、グランド ハイアット東京・川井一平さんは、島田義徳さんと目を合わせてニヤリ。
「これだけでもオーダーできるんですか?」(ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 六本木ヒルズ店/髙橋和久さん)
「ぜんぜん大丈夫です。オールタイムで提供していきます。夏休みにカフェ利用していただきたくて、しっかりとしたスイーツメニューを揃えようと思いまして」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
「香りが効いていますね。ビネガーの爽やかさで、すっきりします。チョコレートの間にも、フランボワーズやマンゴーなど、甘みを中和させる要素が入っていて」(ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 六本木ヒルズ店/髙橋和久さん)
「このボリューム感ですけれども、ペロッといけそう」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
❸ ココ デ ジール 〜ココナッツムース〜
次は、店舗が変わって、髙橋さんのスイーツから。“ココ デ ジール”とは、島のココナッツという意味だそう。
「トッピングの飾りは、ピーテンドリルですか?」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
「そうです。ココナッツから芽が生えているような雰囲気で」(ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 六本木ヒルズ店/髙橋和久さん)
「これ、前菜によく使われるアイテムですよね。それをデザートに使うとは考えたことがなかったです。この表現、面白い! さすが!!」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
「中身のクリームの食感も、とても軽やかですね。チョコレートもとても薄いので、口の中でいつまでも残らない」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
「周りのチョコレートがないと形を保てないくらいまで、クリームを軽やかに仕立てています」(ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 六本木ヒルズ店/髙橋和久さん)
「それにしても、このヴィジュアル、素晴らしいですよね。うちもやりたいですけれども……」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
「そう簡単には、できないですよね(笑)。量産するとなると、いろいろ考えてしまう。2、3個を試作するのと、毎日何十個作るのとは、全然違いますから」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
❹ 宮崎産 完熟マンゴーのモンブラン
そして、旬の宮崎産マンゴーを使用したモンブラン。ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブションでは、栗に代えて四季ごとの旬食材をチョイスしたモンブランを提供し続けている。
「美味しい。酸味が効いてますね」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
「トップは、クリームシャンティと、パッションフルーツの種、マンゴークリスピー、花びらを飾っています」(ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 六本木ヒルズ店/髙橋和久さん)
「さすがです! そういうデコラティブな感じがロブションさんらしい。うちはホテル全体の作業との兼ね合いで、手をかける時間が限られてしまいますので……」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
「説明しなければ気づかれないようなところまで、作り込むことをウチではしますね」(ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 六本木ヒルズ店/髙橋和久さん)
「たとえ伝わりづらくても、そのひと手間が何らかのフックになると思うんです。クリームだと思って食べてみたけど、そのクリームのなかに食感があるとか。そういう仕事の積み重ねが、美味しさにつながってくると思うんです」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
❺ グランド プレミアム ショートケーキ スイカ
次は、グランド ハイアット 東京「フィオレンティーナ ペストリーブティック」から。期替わりで提供しているグランド プレミアム ショートケーキだ。
「このシリーズは、ジャージー牛乳ではなく、ジャージーの生クリームを使用しているのが特徴です。乳味があり、さらにはキレがあるんです」
「普通の生クリームよりももったりしていない感じ。キレの効果ですね」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
「コクはありつつも、あと残りしないと思います」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
「周りのチョコ飾りもかわいいですよね」(リゴレット バーアンドグリル/島田義徳さん)
「羽根チョコと呼んでいます。我々のケーキはよく羽根飾りをつけますね」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
「縁の部分だけ濃い色になっていますが、これはどうやっているんですか?」(ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 六本木ヒルズ店/髙橋和久さん)
「黒っぽいチョコを垂らして、その後にパレットナイフで散らして、スイカの皮をイメージしています」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
❻ アカシアハチミツ入りピーチ・ベリープディング
グラス菓子は、グランド ハイアット 東京では夏の風物詩。この時期、7〜8種類がショーケースに並ぶそう。
「ベリープディングは、特に外国の方々がお好きです。グジュグジュに混ぜたパンプディングなどもウチでは人気だったりします」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
「めちゃくちゃ美味しいです! クレームブリュレも入っていて、そして桃もあって。色彩もキレイですよね」(ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション 六本木ヒルズ店/髙橋和久さん)
「断面がガラス面から見えるのがいいですよね。パフェと一緒で、何が入っているか、ひと目で分かります。強化ガラスで、やや重量感もあるんですが、グラスもしっかりしたものを使用しています」(グランド ハイアット 東京/川井一平さん)
試食実況はここまで。夏シーズン真っ盛りに、またもや緊急事態宣言下となってしまった六本木ヒルズの飲食フロアだが、だからこそ、お酒提供NG期間中のスイーツの存在感は高い。スイーツの力で、どれだけお客さまを喜ばせることができるか、いま、まさに3人の腕の見せどころなのだ。
※ 2021年8月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
※ 六本木ヒルズ等各施設では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗・施設の営業内容を変更しております。 営業状況は定期的に変更がありますので、ご来店の際には事前に各施設HPをご覧ください。
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