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ホイチョイ・プロダクションズ 馬場康夫さんの、ヒルズの気になる料理店7店

イタリア人が昔から言う通り、人生はマンジャーレ(食べて)カンターレ(歌って)アモーレ(恋をして)だ。食べるだけのために行くんじゃ、つまらない。レストランは恋をしに行く場所でもあるのだ。恋をしましょう、恋を。——馬場康夫

TEXT BY YASUO BABA
ILLUSTRATION BY MAYUMI TAKADA
INTERVIEW BY TAICHI KURAMOCHI

ANDAZ-TAVERN
1/7ANDAZ TAVERN|アンダーズ タヴァン(ホテルレストラン) 「ハイアット」系のライフスタイルホテル「アンダーズ 東京」のメイン・ダイニング。場所は、ミッドタウンに次いで東京で2番目の高さの「虎ノ門ヒルズ」の51F。最上階の一つ下の階ですが、店の半分は張り出したガラス屋根に覆われていて、陽の残る夕方から行ったら、東京の空と街の黄昏を満喫できます。料理も内装も、和の要素を取り入れた「クール・ジャパン」な店です ●今日のお会計 30,750円(2名)
HATO-HANTEN
2/7SHATO HANTEN|華都飯店(中国料理) 東京の高級マンションの走り「シャトー三田」の地下で1965年から営業をつづけけてきた高級中華が、建物の取り壊しで「仙石山森タワー」B2に移転した店です。B2と言っても、建物の裏の並木道に面していて、店前にはキモチのいいテラス席があります。1〜3月には発酵させた白菜を使った名物の「酸菜火鍋」を出していますが、これを食べるには事前予約が必要。予約しないでこの季節に行くと、回りがみんなこの鍋を美味しそうに食べていて、自分たちだけ惨めな思いをするのでご注意を ●今日のお会計 22,220円(2名)
FERMiNTXO-BOCA
3/7フェルミンチョ ボカ|FERMiNTXO BOCA(スペインバル) 店名に「TXO」(「チョ」と読みます)という変わったスペルが入っていたら、それは本格的なバスク料理を出す証拠。この店は、西麻布の本格スペイン料理店「フェルミンチョ」の支店で、昼間はスペイン版サンドイッチ「ボカディージョ」などが人気ですが、夜はスペイン・バルとして営業しています。キッチンは一見貧弱ですが、夜のメニューは本格的で、豊富なタパス類からメインの肉料理、シメのパエリアからオジャまで、たいていの物が揃っています。この意外性に、女の子はクラッと来るはずです ●今日のお会計 16,000円(2名)
ILBrio
4/7ILBrio|イルブリオ(イタリアン) その日のメインの食材から前菜まで、ズラリとワゴンに並べて客席に運び、微妙な量の調整から調理法まで、客の細かな指定を受けるオーダー・システムで、イタリア料理通の自尊心をくすぐり続けてきた飯倉「キャンティ」の流れを汲む高級イタリアン。シェフは「キャンティ」出身で、オーダー・システムも「キャンティ」と同じ。六本木ヒルズの中で最も客層がいい店で、行ったときは、あっと驚く大物芸能人二人が食事をしていました ●今日のお会計 30,470円(2名)
PIROUETTE
5/7PIROUETTE|ピルエット(ビストロ×カフェ×エピスリー) 料理を監修しているのは、フランスのMOF(国家最優秀職人章)受賞シェフのエリック・トロション。開店時にはトロション本人が厨房に立っていました。伝説のレストラン「エル・ブリ」のシェフ、フェラン・アドリアが考案したラグジュアリー スナックを出すことを許した店でもあります。店内はカフェとビストロと、野菜やワインを販売するエピスリーを兼ねていて、明るく清潔で、いかにも女性が喜びそうな感じです ●今日のお会計 20,000円(2名)
ROOFTOP-BAR
6/7ROOFTOP BAR|ルーフトップバー(ホテルバー) 虎ノ門ヒルズ最上階の52Fにあるバー。この店に行くには、専用エレベーターで51Fの「アンダーズ 東京」のロビーまで上がり、そこでさらに専用エレベーターに乗り換えて52Fに上がらなければならず、ムチャムチャ秘密めいているんですが、そんな秘密っぽい店が入ってみると意外にカジュアルなのがいいところ。前は、フロア全体が立ち飲みだったんですが、今は立ち飲みが一部だけになってしまったのは残念。でも、いい店です ●今日のお会計 3,478円(2名)
RUBY-JACK'S-STEAKHOUSE-&-BAR
7/7RUBY JACK'S STEAKHOUSE & BAR|ルビージャックス ステーキハウス&バー(洋食・グリル) 今、東京で女の子を口説き落とせる可能性の最も高い店の一つです。作ったのは、青山の「トゥールームス・グリル&バー」や六本木の「R2サパークラブ」という超イケてる店を作った、エドワード・バフォを始めとする「ハイアット」出身の外国人3人組。従業員の質の高さは特筆ものですし、虎ノ門ヒルズのアトリウムも手がけた空間デザイナー・谷山直義による内装も素晴らしい。彼女とこの店で待ち合わせしたら、早めに行って、入口脇のウェイティング・バーで、外国人に囲まれながらビールを飲んでいてください。ムチャムチャできる人に見えますから ●今日のお会計 35,860円(2名)

馬場さん流レストランの心得を聞きました——

❶ 予約するならいつ?

予約はせいぜい1週間後までですね。「2カ月後に予約取れるんだけど行かない?」じゃ、やれないでしょう(笑)。今日だったらココは行けると思うよ、というからいいんで。だいたい2カ月後に行きたい気分かどうかわからない。

❷ メニューの選択に迷ったら?

「メニューの選択に迷ったら二番目に書かれている料理を選べ」と指南する本もありますが、経験上「メニューは一番上」が鉄板。料理名を見ても説明を聞いてもチンプンカンプンな時は、自信をもって一番上を頼みましょう。

❸ コースに対してワインはどう選ぶべきか?

一般にはコース料金と同額のワインが無難ですが、それとは別にその店のワインの品揃えでいちばん安いのはいくらなんだろう?ってすごく気になりませんか? ぼくは「一番安いワインはどれですか?」ってまず聞きます(笑)。

❹ 2人分のお会計、その基準とは?

サラリーマンが清水の舞台から飛び降りるつもりで行くとしたら、払える上限は24,000円だと思います。おおよそ1時間ひとり6,000円。面白いことにミュージカルも、マッサージも、1時間あたり6,000円なんですよ。

❺ 馬場さんの言う「いい店やれる店」とは?

一緒に行って雰囲気がいいか悪いか。単に暗くてエッチという訳ではなく、こんないい店に連れて行ってくれるなんて、あなたは素敵だと「勘違い」してもらえればいいのですから。このつくりでこんなに安いの?という驚きもアリ。

★ ヒルズの魅力とは?

昔のオフィスビルは四角で同じような店しか入ってなかった。ところが森ビルはヘンなもの作るのが好き(笑)。30年前からタイムマシンに乗って六本木ヒルズにやってきたらひっくり返るでしょうね。ぼくにもインパクトありました。

スマホ版『東京いい店』

profile

馬場康夫|YASUO BABA
1954年生まれ。ホイチョイ・プロダクションズ代表。1982年『気まぐれコンセプト(現在も連載中)』でデビュー。代表作に『見栄講座』『東京いい店やれる店』、映画『私をスキーに連れてって』『バブルへGO!!』(原案・監督)など。現在も「スマホ版 東京いい店やれる店」で東京新店情報を毎週更新し「やれる店」の研究に余念がない。Portrait by Yuri Manabe

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