IKUKO’S METHOD

この冬選ぶべき”癖あり”あたたかニット——地曳いく子のおしゃれメソッド82

ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のテーマは、個性派ニットです。

STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA

ニットひとつでスタイルをきめる

12月になり、昼は暖かい日もあるとはいえ、翌日起きたら急に真冬。こうした日々の変化に焦っているのは私だけでしょうか? 気がつけば、もう年末です。今年は気候のせいで冬支度になかなか取り掛かれずにいたのですが、もう本格的な冬ですよね。そんな今こそ、ニットです。一枚着るだけで様になる、ちょっと変わったデザインのあたたかニットはどうでしょうか? シンプルなクルーネックやタートルネックでもいいのですが、今年は一枚着ればスタイルがつくれるひと癖あるニットに注目しています。欧米ではこのシーズンになると、ホリデーニットといって、普段は着ない緑や赤などのクリスマスカラーのニットを着る習慣があります。そのおしゃれバージョンな感じで、いつもより派手で、ひと癖あるデザインニットにトライしてみるのもおすすめです。風邪をひかないように、個性派ニットで冬を楽しんでください。

大胆に丈がクロップドされた手編みのざっくりニット。この一着を重ねるだけで、手持ちの服が一気に今年の印象になります。シンプルなシャツやニットの上にレイヤーしてもかわいい。太いデニムのバギーパンツやカーゴにも似合います。ニットトップ¥39,600(メゾン ミハラヤスヒロ/メゾン ミハラヤスヒロ トウキョウ/表参道ヒルズB1F

ウルトラショートのミニベスト。アームホールは広めなのでレイヤーアイテムとして万能。ワンピースに重ねても素敵です。リースに行った際、白のシャツにブラックタイを締めたスタイルでディスプレイされていたのですが、それもかわいかったです。ベスト¥28,600(アトモファクトリー/エストネーション/六本木ヒルズ ヒルサイド1F&2F

襟元と袖口を彩るロイヤルブルーがアクセントになったチノのニット。袖口とバックサイドにはスリット。チノはトラッド系も得意なのですが、この一着もただのトラッドに終わらせていないところはさすがです。ニット¥39,600(チノ/表参道ヒルズ 本館2F

裾にループになった2連のフリンジがあしらわれたチノのベスト。ベーシック+驚きディテールは、この秋冬から次のシーズンにかけての注目ポイント。春先になったら軽めのワンピースに合わせてもおしゃれですね。ベスト¥38,500(チノ/表参道ヒルズ 本館2F

ジオメトリックな柄の白襟付きニット。スポーティかつ70年代風のレトロな雰囲気ですが、シルエットがモダンなラインなので今年らしいイメージに。襟付きニット¥38,500(ダブルスタンダードクロージング/ソブ ダブルスタンダードクロージング/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F

程よいオーバーサイズなシルエットのY-3のカーディガン。ショルダーのロゴがオールドスクールな雰囲気に。ジャケット感覚でどんな服にも羽織りたい。カーディガン¥88,550(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

バスケのユニフォームのようなスポーティな印象のベスト。Tシャツの上に着たり、シフォンのプリントワンピースに合わせても。レイヤーアイテムとして取り入れると、シンプルな服が新鮮な印象に。ベスト¥35,750(ワイスリー/表参道ヒルズ 本館B1F

金ボタンとパッチポケットのデザインがトラッドかつエレガント。けれどもサイズはオーバーシルエット。そのミックステイストな感じが今年らしい。グレーのテーパードパンツとローファーと合わせたい。カーディガン¥28,600(ユナイテッドアローズ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

クリームイエローのショート丈ニット。パフショルダーでロマンティックなボリュームを上に持ってきたら、腰回りはすっきりとさせてボトムにワイドパンツをすとんと持ってきて。シャツやブラウスとレイヤーしてもかわいいです。ニットトップ¥30,800(エッフェ ビームス/ビームス/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F・3F

複雑に編まれたアニマル模様に刺繍でブランドロゴがあしらわれた技ありニット。胸元のエンブレムも編地模様。ハイテクディテールが詰まった一着。ホリデーシーズンなら、このぐらいのインパクトのあるニットを取り込んでも。ニットトップ¥209,000(アミリ/ミューズ ドゥ ドゥーズィエム クラス ロッポンギ/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

モヘアの編み地から毛糸が飛び出したような複雑な素材感が特徴的。丸みのあるショルダーラインはフェミニンですが、袖や裾のリブでモダンな印象に。デニムのパンツや、シフォンプリーツの黒のスカートにレギンスを合わせてもかわいい。ニットトップ¥38,500(ユナイテッドアローズ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

ミックスヤーンで編んだ凹凸がユニークな表情を生むニット。ベストを重ね着したかのような袖の切り替えもクリエイティブ。ニットトップ¥25,300(ユナイテッドアローズ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズ ウェストウォーク2F

毛羽立った素材感が肌触りもよくエレガント。リボンは結んでもよし、そのままだらりと垂らしてもよし。着こなすルック次第で印象が変わり、スタイルの幅も広がる一着。ニットトップ¥60,500(アトモファクトリー/エストネーション/六本木ヒルズ ヒルサイド1F&2F

クチュールライクな立体感のある編地が秀逸なハイテクニット。ピンクにラメがきらめくコンビネーションが何ともロマンティック。今年はこのぐらい突き抜けた派手さも追求したい。ニットトップ¥35,200(ソブ/ソブ ダブルスタンダードクロージング/六本木ヒルズ ヒルサイドB1F

虫食いのようなホールや針落ちのような加工が三原さんらしいマフラー。片袖付き。スタイルのアクセントにするならこれぐらいに思いっきりインパクトがあっても。マフラー¥49,500(メゾン ミハラヤスヒロ/メゾン ミハラヤスヒロ トウキョウ/表参道ヒルズB1F

地曳いく子がおすすめする
今冬を楽しむ“癖あり”ニット

❶ ディテールで遊ぶオールドスクール

トラッドやスポーツからインスパイアされたオールドスクールなニットやカーディガン、ベストが多く登場していますね。オーバーサイズのロゴをあしらったカレッジスタイルのカーディガンや、パッチポケットに金ボダン付きのエレガントなトラッドカーディガンなど。いずれもビッグシルエットですが、ただオーバーサイズなだけではないのがポイント。袖付けが少しインセットで、アームホールは広め。量感がありながら肩がずり落ちすぎない絶妙なフィット感へと進化しています。よくお伝えしていますが、似ているからと昔のものを引っ張り出してくるのは危険。ほんの少しのシルエットの違いで今年らしさやおしゃれ度は変わってきます。さらに、丈感やディテールで遊んだオールドスクールなニットで個性をさりげなくアピールしてみるのも、大人のおしゃれのひとつかなと思います。

❷ ロマンティックなパフ感

パフスリーブやパフショルダーなど、ロマンティックなディテールニットもおすすめ。今年のパフショルダーは、肩がインセットになっているので、仰々しくなく程よいボリューム。華やかな立体感をつくり出します。こうした上にボリュームがあるニットは、短い丈を選ぶほうが、バランスをとりやすいですね。

❸ さりげなくハイテクディテール

個性派ニットで気になるのが、ハイテクディテール。クチュール並みの複雑ディテールの編み地や模様など、ちょっと違うぞというニットに注目です。シンプルなニットは好きですが、今しか着られないニットというのもあると思うのです。シンプルなものでさえ、シルエットやボリュームが変化し、数年経つとなんとなく気分が乗らず着なくなるもの。だったら、旬な気分のニットを2,3年で着倒してもよいのでは。もし気に入って、時代と自分の気分がついてきたら、5年、10年と着てもいいですしね。だからこそ、主張のあるディテールで、今の気分を大切にしましょう。

 

profile

地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持ち、執筆も多く手がける。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『日々是混乱』(集英社)など多数。最新刊に『大人の旅はどこへでも行ける 50代からの大人ひとり旅』(扶桑社)。

※ 2023年12月現在の情報となります。
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