アジア最大級のフィルムフェスティバル「東京国際映画祭」が、今年も東京・六本木にやって来る! じわりと心に沁みるアート作品から、ド迫力のエンターテインメント大作まで、世界の話題作が集結する年に一度の映画の祭典を見逃すな!
TEXT BY KYOKO INOU
世界中が注目する、アジア最大級の映画の祭典
第31回を迎える東京国際映画祭(以下TIFF)が、10月25日(木)〜11月3日(土・祝)に開催される。日本初の大規模な映画の祭典であるTIFFは、「アートとエンターテイメントの調和」をスローガンに、1985年に誕生。過去の入賞者から次々と国際的なクリエイターを輩出している実績から、注目度が年々高まっている。今年、祭典のオープニングを飾るのは、歌姫レディ・ガガが初主演を務めたことで話題沸騰の『アリー/スター誕生』。また映画祭のハイライトとして注目作をセレクト上映するGALAスクリーニングに、東野圭吾原作の衝撃と感涙のヒューマンミステリー『人魚の眠る家』が選ばれた。
コンペティションに特集上映。見どころ満載の10日間
映画祭の核となるのは、2018年1月以降に完成した世界各国の新作がグランプリを競うコンペティション部門。今年は、109の国と地域から集まった1,829本もの応募作品のなかから、「世界の今」が垣間見える16本がノミネートされている。
毎年恒例となっている、アニメーション監督をフィーチャーする特集では、唯一無二の表現で世界から熱い注目を集める湯浅政明監督にフォーカス。海外の映画祭でグランプリを受賞した『夜明け告げるルーのうた』などの長編はもちろん、アニメーター時代に演出を担当した「ちびまる子ちゃん」など、この機会にしか見ることができない貴重な短編集も上映される。
近年の日本映画を振り返り、映画祭独自の視点でセレクトするJAPAN NOW部門では、「映画俳優 役所広司」と銘打ち、日本映画の顔といっても過言ではない偉大なる俳優の軌跡を特集。昭和時代の出演作から最新作までを網羅する、初めての大規模上映に期待が高まる。
他にも、この秋以降に公開される大作や話題作をプレミア上映する「特別招待作品」部門、アジアの新鋭監督たちが賞を競い合う「アジアの未来」部門、世界各地の映画祭受賞作から鬼才の新作まで日本公開が未定の作品を上映する映画ファン必見の「ワールド・フォーカス」部門など、興味深い上映が目白押し!
ジャンルを超えた“プラス”のイベントが映画祭を盛り上げる!
今年のTIFFでは、ファッション、スポーツ、食に音楽など、さまざまなジャンルの文化とコラボレーションし、その要素を映画祭にプラスしていく「TIFF PLUS」を実施。ボルダリングなどのオリンピック種目を体験できるブース、海外へ向けてアニソンの魅力を発信するコンサート、日本発の人気飲食店キッチンカーが六本木ヒルズアリーナに集結し映画祭オリジナルメニューを提供する「フード・トラベル」etc.。映画+αの楽しみを提供する。
大人から子供まで、映画ファンでなくとも楽しめる多彩なイベントが実施される今回のTIFF。セミナーやワークショップなども多数用意され、参加し体感できるフェスティバルとなっている。東京から世界へ向けて発信される新たな才能&新たな感動を、リアルに体験できるまたとない機会に、ぜひ足を運んで。
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