お元気ですか? そして手を洗ってますか? 今年の花粉症はいろんな意味で辛いですね。HFの今季も大当たりでした。今回のコメント短めなのはそのせいです。世界の HIROSHI FUJIWARAのInstagramの謎の部分を掘り下げ取材する連載の第39回! 2020年2月にポストされた画像からお届けします。
INSTAGRAM & TALK BY HIROSHI FUJIWARA
TEXT BY HF WATCHING COMMITTEE (HWC)
2月1日——原田さん&ブラインドのストライプ
ライカで撮りました。「ブラインドのストライプって歌詞を書いてて……(1/11参照)」(hf) 素敵な歌詞はまさかのこのシーンから生まれていた! 歌詞の宿題は?「終わった」(hf) すごいすごい。あともうちょっと夜更かしするだけですね。
2月1日——免罪符唐揚げ
「あんまおいしくなかったなあ」(hf) 罪がある方がおいしい?「そりゃそうですよ」(hf) 永遠不変の真理です。
2月3日——スタジオ作業はあっという間にテッペンを超える
おやつテーブルが雰囲気出してますね。レコーディング完了まで秒読みですか?「まだやってます(2/26)」(hf) あと少し!
2月3日——教科書が増えました
「もらったんです」(hf) BIBA! 若いみなさんにちょっと説明すると、バーバラ・フラニッキというファッションイラストレーターだった人が60年代半ばにロンドンに出したショップの名前なんですね。その後スウィンギングロンドンを代表するブランドになります。これはそんなロンドンのストリートカルチャー史をまとめた日本の本です。2006年発行。「BIBA世代ですか?」いいえ(きっぱり)。でも、当時の日本のおしゃれさんたちは確実にみんな影響を受けていましたよね。「BIGIもかな」(hf) そうなんですか!!
2月4日——備あれば患無し
おっしゃる通りです。「大切。いっぱい事故起きてますからね」(hf) 本当に気をつけてくださいね。でもヒロシさん、雪崩予知能力高そうですね。なんとなくですけど。
2月5日——羽田空港マスク率95%
「ANAのラウンジの人たちがみんな手袋してました」(hf) マスクの表裏問題ってのも提起されてましたね。「そうそう。今まで裏だと思ってた方が表だったという。でも、ANAでもらったマスクには逆側に表って書いてある」(hf) そんなこと言っているうちにマスクそのものが貴重品になりました。早く思い出話になってほしいものです。
2月5日——白い煙でNYCを実感する
「ニューヨーク。こういうのよく出てますよね」(hf) 道とかにも。水蒸気なんですね。セントラルヒーティングのスチームパイプに雨水や地下水が触れると出るらしいです。ちなみにニューヨークでは、室内温度を最低でも昼20℃夜16℃に保つことが大家に義務づけられているんですってよ。
2月6日——ナスの大盛り
Sant Ambroeus SoHo。「美味しかったですねえ」(hf) 食べてみたいですねえ。
2月6日——トム・サックスからの贈り物
「ナイキ から、でもあります」(hf) 2020年に再販されると噂のセットですか?「ポンチョとかそういうののセットでした」(hf) さらっとおっしゃいますねえ。
2月6日——マインホフさん
ドイツのテロリストでありジャーナリストであり、獄死したエンリケ・マインホフさん。彼女をモデルにゲルハルト・リヒターさんが作品にしました。「そう。元の肖像写真もリヒターの作品なんです」(hf) そうだったんですか!「ポートレート自体は違うカメラマンが撮ったんですけど、なぜかリヒターの作品になってるんです」(hf) いわゆるいじったってやつですかね。ちなみにどちらのミュージアムで?「うちですね」(hf) へえ。すごいのお持ちですねえ。家に、いつもこの存在があるってどういう感じなんでしょう。「よく目が合いますよ」(hf) 『あなた、それでいいの?』っていう目ですね。
2月6日——nike things going on
「ナイキ のイベントがありました。2020年に出すものをプレビューする」(hf) 右がトムサックスさんで、左は?「ゲットー ガストロのジョーンズさん。6月にハンブルグで大きいショーがあるって言ってた。『来れば?』『あ、いくいく』って言ってたんだけど、どうなるんだろう」(hf)
こちらは「マーク・パーカー(右)とトラビス・スコット(左)」(hf) マークさんはNIKEの元CEO、トラビスさんはラッパーさんです。「僕ね、気づいたんですけど、ナイキ20年以上やってるんですけど、最初にストリートっぽいもの持ち込んだってことで、みんなから先輩扱いされてるの」(hf) ヒロシ先輩!「ドレイクさんとか、トラビスさんから先輩扱いされてます。向こうから自己紹介してくる。あはは。ナイキでは多分トムよりも先輩」(hf) だから、ストリート界のゴットファーザーって言われているんですね。「そう。カリスマなんです」(hf)
で、チームヒロシリスペクト。「いわば僕の後輩たち」(hf) すごいなあ。後輩のレベルが高すぎる。「ドラゴンとか、バージルとか、トラビスとか。鏡に映ったのを僕が撮りました」(hf) 鏡の中の後輩たち。
ウキウキしてますね。「いつも僕の正面に座ってる人」(hf) トムさん。かわいいです。
「Gドラゴンさんの背中」(hf) の始まりの部分ですね。
「マシュー・ウィリアムズ。1017 アリックス 9SMのデザイナー」(hf) この先どう展開していくのか気になります。
2月8日——日本語飛び交うNY LUNCH
あ。「面白かったです。行きの飛行機が一緒だったんです。荷物下ろすところで、kokiちゃんから『ヒロシさんっ』て呼ばれて、『ニューヨークにいるからご飯食べましょう』って」(hf)Yahooニュースにもなってました。「誕生日が僕7日で、kokiちゃん5日かな? なので、誕生日ランチしましょうって」(hf)ナイキの後輩たちと一緒の時より楽しそうにも見えます。「次の週、ミラノも一緒だから会おうねって約束をしました」(hf)
2月9日——安定の港区ランチ
2月9日に始まったんですね。アボカドサラダブーム。(今も同じもの食べてます)「アボカドは体にいいから」(hf) 花粉症にはあんまり効き目はないようです。
2月9日——あぶろさんと立話
「ニューヨークで」(hf) ヒロシさんは立ち話。ヴァージル・アブローさんは座ってますけど。
2月9日——楽しみ!
「映画です」(hf) 面白かったですか?「面白かった。三島由紀夫はユーモアのセンスが最高ですね。東大の全共闘の大会、youtubeでロングバージョンがあったんだけど、それをいろんな人が解説しながら見せる。これを観るとみんな三島由紀夫の虜になっちゃうだろうなあ」(hf) なりたいです!
2月10日——極上
数寄屋橋交差点で極上って言うと?「あれですね」(hf) あれ?「きよ田 離れ。広いところに綺麗なカウンターがあるめっちゃ贅沢空間。杉本博司さんが内装してます。予約も取りやすいし、大将も余裕を持って握ってるし、とにかくいいネタだけだし、すべてに余裕がある」(hf)
「ネタはマグロとコハダが多かったです」(hf)
「すべての食器が魯山人」(hf) 最高級という概念のレベルが刷新されました。概念だけですけど。
2月11日——三好耕三&ダークルームズ
「三好耕三カメラマン。とダークルームズ」(hf) お会いになったんですか?「撮影されたんです。この人って商業写真一切やらないんです。アート写真だけしか撮らない。フィルムがバイテンの倍くらいの大きさ。イギリスの一か所でしか作ってなくて、そこから取り寄せてるそうです」(hf) 16×20とか? この人たちは?「生徒でアシスタント。有志です」(hf)
2月12日——えてチョコ!
「Ete。そういう季節です」(hf) 前々日。バレンタインのチョコはいっぱいもらうんですか?「義理チョコをいっぱいもらいますよ」(hf) 義理じゃないかもしれませんよ。「会社からたくさん送られてきます」(hf) それは本命チョコですよ。
2月13日——新作
「モンクレールの次の」(hf)
「ナイキの廃棄物シューズ」(hf)
「これやばかった。絶対記録でます。これまじですごいです」(hf) もはや歩けないくらいなのでは?「全然歩きやすい。前の以上に歩きやすいし、前の以上に前へ前へ行きます。規定4cmまでギリギリって感じ」(hf)
2月14日——チョコの日
マルニ! 美味しかったですか?「うん」(hf)
2月15日——ラウンジのハーゲンダッツと新幹線のスジャータはどちらが硬い?
「いい勝負なんです」(hf) なんであんなに硬いんでしょう。すぐ溶けるのもあるじゃないですか。「急速冷凍するとすぐ溶けて、時間をかけて冷凍すると長く持つ」(hf) なんでそんなことご存知なんですか?「レストランの液体窒素で固めるアイスとかすぐ溶けるじゃん」(hf) メーカーさんによると、乳脂肪分が高く空気含有量が低いためだそうです。高級アイスは硬いのです。
2月16日——鼠色倫敦 いつもの感じ
ロンドンに行きました。「グレー。ロンドンは寄っただけです」(hf)
あ。ジャン・ジョルジュ。「美味しいパンでした」(hf)
2月17日——johnsmedley
「パックTシャツ作りました。3枚パックTシャツ」(hf) いつ発売ですか?「もうすぐかな。半袖3枚パック3万円。パックTシャツで一番高い。シーアイランドコットン」(hf) 前作の長袖クルーネックは1枚で31,000円でしたから、お得感あります。
2月17日——昔のロンドン。ヴィヴィアン先生
「昔の写真が出てきました」(hf) かわいい。ヴィヴィアンさんも。どのくらい昔なんでしょう。「40年以上前じゃないですか」(hf) ヴィヴィアンさんは先輩じゃなくて先生なんですね。
2月17日——この靴への憧れ
「マルコム先生」(hf) ローカットのもありましたよね。「ローカットのはアディダスじゃないですか?」(hf)
2月18日——蛸とアーティチョークがこんなに美味しい
チコリと再会したり、海底2万マイルみたいな蛸とアーティチョーク食べたり。平和な時のミラノにて。「美味しかったですよ」(hf) アーティチョークってイタリアだと一年中あるんですか?「なかなか日本では食べないですね」(hf) コスパ的に納得できないんじゃないでしょうか。
2月18日——ミラノ
ミラノコレクションが大変なことになる直前の頃ですね。「この頃はまだコロナ問題はなかった。この後急に」(hf)
2月18日〜20日 モンクレール ジーニアス
「レーザー光線を敷き詰めたスペースだったんです。歩くとこうなる」(hf) ジーニアスたちによるショーが行われ、当然、ヒロシさんもミラノへ。
「シルバーのボディにしたんです」(hf)
すごいですね。いったい何がどうなってるんですか?「レーザー光線って真っ直ぐにしか飛ばないんだけど、鏡に当てると曲がったように見える。曲げた鏡をたくさん置いて、不思議に感じる風景を演出してるんです。あんまりみんな気づかてなかったみたいなんですけど、まっすぐなはずのレーザー光線が曲がる、という」(hf) なるほど。ヒロシさんのアイデア?「とにかくシルバーのクロームととレーザーでやろうってことで」(hf)
この人も出演者?「犬のウエアのラインがあるんです」(hf) 重要ですね。
「僕の部屋」(hf) ジーニアスナンバー7。「短い電光掲示板」(hf)
「ショーン・ホワイト」(hf) ショーン・ホワイトもヒロシさんの後輩の一人ということになるんですよね?「まあそうですかね」(hf)
「次出るやつ」(hf) チェックのダウン、いいですね。「普通のタータンチェックでね」(hf)
2月21日——Fabrizio!
「ファブリッツィオって、ブルガリ全体ののデザートやチョコレートをみてるパティシエだったの。世界一のパティシエになって、本を出したの。今ミラノにいるの」(hf) 本の紹介だったんですね。
2月22日——my boss, andrea
「僕のチームのデザイナーのトップ」(hf) ヒロシさんのボス。
2月22日——“KOKI” every week
ニューヨークでの約束が実現したの巻。「楽しかったです」(hf)
2月22日——no step
「ノンステップって書いてある。行きたくても行かないなあって思って」(hf) 行けって言われても行かないですね。
2月24日——安定の冷やし鶏ラーメンやチキンカツカレー
チキンキッチンですね。「ここ安いからみんなで行きましょう」(hf) 高いところでもいいんですよ。
2月25日——春を通り越してる
光々原で来季の撮影。「まだ2月なのにもうアンモナイトができてる。雪は最低でした」(hf) いい時もあれば悪い時もある。それが冬山です。
藤原ヒロシ|Hiroshi Fujiwara
1964年三重県生まれ。DJ、音楽プロデューサー、ファッションクリエイター。英米で触れたクラブ文化を80年代の日本に持ち込むなど、音楽とファッションの両軸で日本のストリートカルチャーを牽引。現在、デジタルメディア「Ring of Colour」を運営する。京都精華大学ポピュラーカルチャー学部客員教授。
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