instant-flow #17

NYでもBeijinでもピカチュウと一緒——藤原ヒロシの連載「INSTANT FLOW」#17

今回の藤原ヒロシ世界の旅はニューヨークと北京。もはや東京も滞在先の一つと化す。彼のInstagramの謎の部分を掘り下げ取材する連載の第17回(月2回更新予定)! 2018年10月にポストされた画像からお届けします。

INSTAGRAM & TALK BY HIROSHI FUJIWARA
TEXT BY HF WATCHING COMMITTEE (HWC)

2018年10月2日——グッチ、ラスメイヤーなんだ!

「〈GUCCI〉がラス・メイヤー使ってる!って思って」(hf) ラス・メイヤー(1922-2001)は巨乳が大好きだった映画監督で、写真は1965年の作品のタイトル。〈GUCCI〉の2018秋冬のコレクションは、井出ちかえ先生の「ビバ!バレーボール」のコミック柄とかなんとか、いろいろコアなネタが満載。かわいいですよね。「うん」(hf) ちなみに、成田国際空港で驚いてます。

10月3日——お酒じゃなくて、ジュースが冷えてるのが嬉しい

「ニューヨークへ行きました。ホテル(に用意されているウェルカムドリンク)って、普通シャンパンじゃないですか?」(hf) 普通、でもないですけど。「で、ジュースが置いてあったんで、あ、このホテルはちゃんと記録を見て僕のことを知っていてくれるんだなあと思って安心しました」(hf) なんかいま、ビジネスとして、人として、すごく大事なことを聞いた気がする。

10月4日——nyに来たら、焼きパスタ

「ニューヨークへ来たら、これです」(hf) ストレートに美味しそう。「Harry Cipriani Restaurantのパンフライドタリアリーニってやつです。パスタの上にチーズをかけて焼いてある、すごく美味しいです」(hf) 冷やしドリアではないです。当然だけど。*9/6 参照

10月4日——ジムのトレーナーにアピール。僕は良い子にしています

「オムレツは白身だけにしておこうと」(hf) 白身だけで作ってくれるんですか?「いろいろありますよ。エッグホワイト(またはホワイトオムレツ)っていうの」(hf) 卵白は、筋トレ中の人にとっての黄金の食材。最近はファストフード店でも当たり前なんだそうで。いいなあ。

10月5日——NYでBOSTON産のTOKYOを味わう

「SUSHI AMANEって、元鮨さいとうの人がやってる寿司屋なんです。美味しかった」(hf) オープン後3カ月でニューヨークのミシュランを獲得したお店です。OMAKASE $250っていうことを考えると、日本に住んでいる我々は無理してでもNYよりは安い、美味しいお鮨を食べるべきなような気がしてきた。

10月5日——place to be

「ソーホーにあるLucky Strike(ラッキーストライク)は、ニューヨークへ行ったら必ず一度は行くお店。〈シュプリーム〉のジェームスと絶対ここで必ずランチをするっていう。いつもの決まりのようになっている」(hf) なーる。で、place to beというわけですね。

10月5日——あめりかザリガニUSA

アメリカでアメリカザリガニを食べることに意義を感じた日。で、「まずかった」(hf)という結末。

10月6日——ロスコのかけら

「ホイットニー美術館(ヒロシさんはウィットニーと言います)のロスコ。本物のマーク・ロスコ」(hf) お鮨屋さんのカウンターではなく、ね。*9/3参照。

10月6日——ろーれんす

「これ、なんだっけ? なんとかウェイナー。なんだっけ? 文字の人」(hf) ローレンス?「そう!ローレンス・ウェイナー。よくわかりましたね」(hf) だって、ヒロシさんがそう書いてるから。「ここにもそこにもどこにでも」(hf) ブロンクス出身のコンセプチュアルアーティストです。ロスコと同じくホイットニーにて。

10月7日——#pickachu

「丸焦げになったポケモン(ピカチュウ)」(hf) あー、やられちゃってね。「焦げポケモン」(hf) 焼きパスタ的な。かわいい。これは買えるんですか?「非売品です。プロモーションアイテム」(hf) えー。売りましょうよお。

10月7日——#beats #hypefest




「AppleのBeats by Dreの展覧会。いろんなDJがプレイリスト作ってて、僕も作りました。そのプレイリストは公開もしていて、iPhoneでQRコードの写真を読み込むとアクセスできますよ。いろんな人のプレイリストが拾えます。よかったら聴いてみてください」(hf) いままさに聴いてます。

10月7日——HYPETALKS

「これは〈ハイプフェスト〉のトークショーの時」(hf) 面白かったですか?「面白かったです。昨日QOOさんに褒められたんです。『ヒロシさんって英語は全然ネイティブじゃないのに、一番笑いをとってました』って。みんな真面目なことしか言わない。だから僕は外国の人が好きそうな皮肉っぽいことを言ったら爆笑をとって」(hf) それが英語で言えるっていうのがすごいですね。「そういうことなら言えるんです」(hf) ヒロシのアイロニーイングリッシュ、講座開設希望。

10月10日——京都精華大学にて

「そして全共闘と対談があります」(hf) 一般の人も入れるんですか?「入れますよ」(hf) ここ数カ月温めているネタですからね。楽しみ!

10月10日——Bvlgari Restaurant Ginza



「そしてブルガリのお呼ばれごはんに行きました。パティシエが僕のためにこういうのを作ってくれました。どれもすごく美味しかった」(hf) すごーい。そしてこのジャガイモみたいなのは……。「トリュフです。ブルガリのシェフが世界中の一番美味しいトリュフは日本に来るって言ってました」(hf) 来ても食べられるかどうかはまた別の話で。「でも僕、実はあんまりトリュフが得意じゃない。なんでもトリュフかけるからやめてって思ったんだけどw」(hf) だまらっしゃーい!

10月11日——Can’t wait

「来月出る(もう出た)タグ・ホイヤー。今って腕時計みんなすごくでかいんですよ。なんとかちっちゃくヴィンテージっぽいのを作ってみたくて」(hf) 綺麗。「すごくよくできた」(hf) 女子にも良さそうですね。「買ってください。世界限定500本で87万円(税別)かな」(hf) 11月20日発売で、即完売でした。残念。タグ・ホイヤーの会長の息子さんがヒロシファンだったということから始まったプロジェクトといういい話。

10月13日——北京色

そして中国は北京を訪れる。「友達の友達が洋服屋さんをオープンして、呼ばれたので遊びに行きました。久しぶりに行った北京の色は黄色かった。オリンピックの時だけは綺麗だったのに」(hf) 当局も問題意識は持っているんですね、きっと。

「ボリス・イーツさん。僕はモンスターって呼んでるんですけど、ファッションも好きだけど食べるのも好きという人。中国で富裕層向けのラグジュアリーツアーを組んだり、なんでもやれちゃう人、というくらいしか知らないんですけど」(hf)

「ピカチュウがフラグメントのキャップかぶったような」(hf) 天安門広場にて。モンスターボールは投げないでね。

「ポーターの形をしたMCMのロゴ入りでオフホワイトのリボン付き。これを持っている人はきっと3つのブランドのことを知らない。こんなことが叶っちゃう。まさに夢の国」(hf) アイロニージャパニーズも得意。

「中国のバイクってこういうこたつみたいのがくっついてる。膝掛けつけて乗るのがBeijingスタイル」(hf) よくわからないけど理にはかなってますね。かなってるのか? 理なのか?

「一人カラオケボックスです」(hf) なんで空港で? 使ってる人いました?「いま流行っているんですよねって蜷川実花ちゃんがコメントしてるから流行ってるんでしょうね」(hf) もう一度言いますけど、なんで空港で???

10月16日——ほうじ茶 豆乳、美味しい!#スジャータ 好き

「僕ね、スジャータの理念が結構好きなんですよ。あんまりどこでも見ないじゃないですか? 新幹線の中だけで販売されているアイスクリームとか。40年くらい前、飲むプリンというのがあったんです。そういう変わったことをするスジャータが好き。ほうじ茶ティーラテもスタバでお馴染みだけど、あんまりこういうパッケージはなくないですか? スジャータという会社が好きです!」(hf) そうですね。スジャータといえばコーヒークリーム(フレッシュ)ですよね。美しいCM。「♪スジャータ、スジャータ、甘い広がり~でしたっけ?」(hf) 惜しい! 白い広がり〜でした。ちなみに「スジャータ」という言葉は、釈迦が悟る直前に乳粥を供養し命を救ったという娘の名前で、釈迦の苦行放棄のきっかけとなったと伝えられている(ウィキペディアより)。また、社名は正しくは「スジャータ めいらくグループ」で、コーヒーフレッシュの正式名称は「褐色の恋人 スジャータ」(1976年3月発売)。

10月16日——@themass

「NICK NIGHTの展覧会です。原宿の『The Mass』で」(hf) ニック・ナイトといえばファッションフォトグラファーだと思っていましたが、こんな作品作ったんですね。来日もしたんですね。December16 まで! まだ間に合う! 

10月17日——LUCKY TAPES をリッピング

「LUCKY TAPES、日本のバンドです。夜中にテレビで演奏してるのを見て、買いました」(hf) そういうのをリッピングっていうんですか?「リッピングはCDとかDVDをパソコンに取り込む……あ、そういう現代用語を知らないんだ。クリスマスプレゼントに現代用語の基礎知識買ってあげましょうか?」(hf) いらないです。

10月17日——孤独音楽会推薦グッズ!

「首にかけるスピーカーです。一人音楽鑑賞に。映画鑑賞に」(hf) あ、いいですね。ご近所への騒音問題解決にもなりますよね。「サラウンド的にも結構いい音で、没頭できる」(hf) 〈JBL〉のウェアラブルワイヤレススピーカー「SOUNDGEAR」シリーズ。クリスマスプレゼントに欲しいものナンバー1になりました。「現代用語の基礎知識じゃなくていいんですか」(hf)

10月16日——僕も月に行く準備しよ

「トム・サックスの靴」(hf) 現代アーティストのトム・サックスとナイキのコラボレーションスニーカー「マーズ ヤード オーバーシュー」。価格は390ポンド。「日本でももう売ってるんじゃないですか?」(hf) 履きました?「履けなくはないけどアートピースとして。みんな月に行く準備をしてるみたいなんで、僕も」(hf) 火星用ですけどね。月、行きたいですか?「いえ、行きたくないです。でも連れてってくれるんですよ。6〜8人のアーティストを。2023年以降に。もうすぐですよ。でも、前に、ペプシを飲んで宇宙へ行こうっていう広告あったけど、あのあと宇宙に行ったって話聞いたことないですね」(hf) ちなみに、1998年の日本で展開したキャンペーン「2001年ペプシで宇宙へ行こう」は、スペースクルーザー開発会社「ゼグラム社」の資金難から、無期限の延期になりました。

10月20日——冬はすぐそこ。次の仕事の関係上、最後まで観れなかったけど、凄かった。10/30、itmsで購入しよ

神風?「『KAMIKAZE』という、オリンピックスノーボーダーの國母和宏くんのシグネチャームービー。腰パンで怒られた人。世界的ボーダーなんで当たり前のようかもしれないけど、本当にスノーボードすごいうまくてめっちゃかっこいいんです。その映画の試写会があったんです」(hf)

10月20日——I ❤️ VICE

「VICEのトークショーに呼ばれました。左の二人がVICEです。(左から)VICEのプレジデント、アジアのCEO、村上隆、僕」(hf) なんのお話をされたんですか。「トークショー自体はそんなでもなかったですけど、そのあとにした話が面白かった。VICEって面白いメディアだから」(hf) トークショー自体をアフタートークショーっていうコンセプトにするのはどうでしょう。VICE、ほんとに面白い。

10月22日——ak457が出揃いました

これはコーチジャケットですね。「冬もすぐそこってことで」(hf) あのう、なんで457っていうんでしたっけ?「457ってビーコンで使ってる周波数だったかな? あ、そうですね」(hf) AKはアラスカだそうです。今更聞けない現代用語シリーズ。勇気を出して聞いてみました。

10月22日——mr. making left

「〈MILK〉に頼まれて作りました。僕よくやるんです、アナグラム。これは〈MILK〉と〈FRAGMENT〉のアナグラムなんです。それぞれのアルファベットを並べ替えると、MR MAKING LEFTになるんです」(hf) うわああああ。これは言いふらしたい! 種明かししていいですか?「いいですよ」(hf) いい話が聞けました。達成感あります。

10月23日——“カツオ”っす

で、カツオなわけですよね。いつもながらビジュアルの完成度半端ない。「鮨喜邑。古いけど美味しい魚を握る寿司屋」(hf) 熟成です、熟成。

10月24日——#louisvuitton

「何年か前に僕の家のクローゼットからキム・ジョーンズが「貸して~」ってスカジャンを持って行って、そのお礼にくれました。1枚貸したら2枚になって戻ってきた」(hf) すごいなあ。スカジャンわらしべ長者。

10月25日——海千山千をサラリと上手に使う外国人

「外国人が海千山千を胸に使う感覚ってすごくないですか。日本では一般的フレーズというより政治家用語じゃないですか? 自民党の代議士は海千山千の……みたいな」(hf) 確かに、今日のライブに集まってきた海千山千の輩は……とは言いませんもんね。「カルロスゴーンも結局は海千山千の、とかね」(hf) 正しいかどうかわからないですけど、ふわあんとした悪いニュアンスを伝えたい時に使うんですかね。

10月25日——凄い現場にお邪魔してる


これ、どうでした?「サカイ × ポラロイド オリジナルSX-70限定モデル」。「イベントはすごい盛況でしたよ。カメラをピックアップしに行ったその夜、ヒロシさんと会いましたよね」(DNC梶野) あ、梶野さんがここにいる。1972年に発売された名機「ポラロイド SX-70」を〈サカイ〉が復刻。価格は11万円なり(税別)。色はレッドとブルーの2色。

10月26日——Jamie Reit

「ジェイミー・リートの作品集を買いました」(hf) ピストルズのアートワークを作ってた人。「そう。GOD SAVE THE QUEEN。プリントが10枚くらいセットになってます」(hf)

10月28日——#moncler #fragmentdesign

「モンクレールのデニムです」(hf) あ、神が細部に宿ってる。ロゴはテープじゃないんですね。「刺繍です」(hf) これ、大変な作業ですよね。「僕はやらない」(hf) 存じ上げてます。

10月29日——数カ月前から、ウーバーが指定された場所しか設定出来なくて不便すぎる。改良してほしい。というグチ

未だ解決されないウーバー問題ですか。「解決せず。ピンが立たないんです。ダイレクトメッセージでどこどこにきてくださいって送らないとダメなんです」(hf) なんでそうなったのかだけでも教えてほしいですね。

10月29日——アナーキー松茸

「お椀を開けたらアナーキーだった」(hf) そういう意味でのアップだったんですか。松茸に気持ちを持ってかれていました。さすが、目の付け所が丘の上のパンク。

10月30日——この本凄い #covers



「『Covers』ってタイトルの写真集。レゲエのアルバムジャケット(カヴァー)ばっかりの本なんだけど、その撮影地を訪れて、ジャケットを重ねて撮っている。結構すごい」(hf) すごいです。

10月30日——“「モンクレール ジーニアス」は第2章へ 2019年春夏コレクションの全貌”

「モンクレールジーニアスとして初の春夏物です」(hf) 「Ring of Colour」読みました。いろいろちゃんと考えて作っていたんですね。「Moxxxer Fxxxx」がMonclerとFRAGMENTのある種のアナグラム遊びだったっていうこともわかりました。

10月30日——“SOWETO : DUCK ROCK / Malcolm Robert Andrew McLaren”

でこの靴がさっき(10/25)のマルコムが履いていたスニーカー。「そうです」(hf)“どうしても又欲しくなり、なんとか作れないかと試行錯誤してサンプル製作まではこぎつけたけど、発売にはならず”って、「Ring of Colour」で書いてましたね。「老人が履けそうですよね。靴紐がなくて。リハビリシューズ」(hf) そんなこと、書いてませんでしたね。相手をみて言うこと変えてますね。

10月31日——北京ダック/タイトフィットコンテスト

「北京ダックってみんなぐっちゃぐちゃに巻きがちだけど、綺麗に巻くと本当に美味しいんですよ。で、みんなで練習したんです」(hf) いい中華料理屋さんへ行くとお店の人がこんな風に細く綺麗に巻いてくれますよね。「そう。あれを僕らはタイトフィットって呼んでるんですけど。いかに上手に巻くかで北京ダックの味はだいぶ変わる。北京ダックはタイトフィットに限る」(hf) 手前のタイトフィットがヒロシ巻きですね。上手。

profile

藤原ヒロシ|Hiroshi Fujiwara
1964年三重県生まれ。DJ、音楽プロデューサー、ファッションクリエイター。英米で触れたクラブ文化を80年代の日本に持ち込むなど、音楽とファッションの両軸で日本のストリートカルチャーを牽引。現在、デジタルメディア「Ring of Colour」を運営する。京都精華大学ポピュラーカルチャー学部客員教授。

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