BROADBEAN

ギャラリストに愛されるインテリア——ブロードビーン

六本木ヒルズ近くの「complex665」はタカ・イシイギャラリーや小山登美夫ギャラリーなどがある、アート・ファンにはおなじみの場所。その1階にショールームを構える「ブロードビーン」はインテリアや家具を多く手がける建築設計事務所だ。主宰の荘司新吾さんにデザインのこだわりを聞いた。

TEXT BY NAOKO AONO
PHOTO BY MANAMI TAKAHASHI

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1/7ブロードビーンのショールーム。complex665の顔とも言える存在だ。
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2/7窓際の柱の出隅に取り付けた、90度外側に折れ曲がっている鏡。外の緑が思いがけない角度で映り込む。
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3/7それぞれの家具の出隅・入り隅を合わせるとこんな面白い形に。
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4/7オーバルスツールはクッション部分がスライドする仕組み。オーバルのシリーズには他にミラーやテーブルがある。
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5/7口がわずかに手前に傾いた、ベストセラーのダストボックス。W240×D240×H360cmのスタンダードサイズのほか、ミニサイズもオーダー可能。
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6/7オリジナルのワークデスク。天板の下や左右の脚のシェルフなど、収納のバリエーションも豊富。
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7/7足元が勉強机になったキッズベッド。長さが190センチあるので成長しても使える。

ブロードビーンが設立されたのは2003年。その頃からギャラリーの内装設計や施工を担当することが多くなってきた。complex665内のギャラリーだけでなく、六本木ピラミデビルのワコウ・ワークス・オブ・アート、オオタファインアーツや東京のArt-U Room、メグミオギタギャラリーなど、アート・ファンやコレクターがマメに回っているギャラリーの多くは彼らの設計か施工だ。
「壁などは2〜3回塗りに、棚の大きさや位置はミリメートル単位で調整します。見た目には変わらないように見えるかもしれませんが、家具でも塗りの回数を増やすと品位のようなものが出てくるんです」と荘司さんは言う。

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1/4complex665ビルのタカ・イシイギャラリー。レセプションデスクのデザインもブロードビーンによる。
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2/4テラスに通じる窓枠もミニマルにデザインされている。
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3/4ピラミデビルにあるワコウ・ワークス・オブ・アート。
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4/4オフィスの棚もブロードビーンのオリジナル。

彼のデザインはあくまでもシンプルかつミニマムが持ち味だ。でもそこには上質なユーモアも漂う。たとえば最近の家具のモチーフにしている「出隅・入り隅」は太い柱の角などにぴったり収まるテーブルや鏡のシリーズ。窓際の柱に取り付けた鏡は思わぬ角度から外の景色を映し出し、90度の角度で向かい合わせになった鏡は合わせ鏡のように真横や斜め後ろの姿を映してくれる。ソファとテーブルなど、二つの家具の出隅と入り隅を合わせて違う形を作ることもできる。
「シンプルだけれど他にはないオリジナルなデザインを目指しています。会社には若いスタッフもいますが、いつまでも新鮮なデザインやアイデアを生み出すためには自分でうんうんうなりながら考えたり、模型を作ることも大事だと思っています」(荘司)。

ブロードビーン主宰の荘司新吾さん。

インテリアの仕事ではギャラリーと住宅がほぼ半々だというブロードビーンでは環境や健康にも気を使う。安全基準をクリアすることはもちろん、シックハウス症候群にならない素材を選ぶなど、信頼できる家具やインテリアを目指している。

アート・コレクターでもある荘司さんは自宅にもお気に入りの作品を飾っている。彼がギャラリーのインテリアを手がけるようになったのもコレクションを通じてギャラリストと親しくなったのがきっかけだった。コレクション歴はすでに20年以上になる。主にコンテンポラリー・アートが中心だが、最近ではその前の時代のモダンアートにも興味を持っているという。
「20世紀後半の陶芸家、ルーシー・リーの陶器はその発色に惹かれます。彼女と一緒に仕事をしていたハンス・コパーは古代ギリシャのキクラデス文明にヒントを得たユニークな造形がいい。今欲しいのはイタリアの画家、ジョルジョ・モランディ。時代を超え、時を超えて残っているものはやはり何かが違うな、と思いますね」

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1/2荘司さんの自宅。テーブルなどは楕円をモチーフにしたシリーズ。
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2/2荘司さんのアート・コレクション。壁にはクリストファー・ウィリアムス、棚にはハンス・コパーの作品を飾っている。

アート・コレクションが飾られている自宅もごくシンプルなインテリア。荘司さんはアートや、そこで暮らしたり働いたりしている人々を主役だと考えている。人やアートにとって心地よい居場所を作っているのだ。

broadbean 場所「complex665」 1F 時間 11:00〜19:00 休日 日曜・月曜・祝日

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