梅雨が明ければ夏本番。今年の夏は、大人の浴衣を選んで和の装いを楽しんでみては。アートのような美しい浴衣を取り揃える「OKANO」で、初心者でもできる簡単な帯の結び方を教えてもらった。六本木ヒルズ恒例の「六本木ヒルズ盆踊り」は8月25日(土)・26日(日)に開催。ぜひ浴衣を着て出かけよう。
TEXT BY MIHO MATSUDA
PHOTO BY KOICHI TANOUE
「リボン返し」の結び方
花火大会、夕涼み、盆踊り……。今年も浴衣で出かけたい夏がやってくる。この季節は、浴衣を通して和装にチャレンジする絶好の機会。まずは、初心者でも簡単にできる半巾帯(はんはばおび)の結び方を、六本木ヒルズの着物専門店「OKANO」の秦美佐子さんに教えてもらった。
この日教えてもらった結び方は「リボン返し」。ちょうちょ結びの可愛らしさと2枚の羽根が華やかさを演出する、都会的で洗練された結び方だ。鏡の前で何度か練習すればマスターできるから、これを覚えて本格的な夏の到来に備えよう。
大人の浴衣・小物の選び方
凛とした美しい浴衣姿を目指すなら、ワンピースやサマードレスのようにワントーンで揃えるのがポイントとなる。「例えば紺色の浴衣に水色の帯など同系色で組み合わせて、赤の帯ひもなど小物でワンポイントを入れてみてはいかがでしょうか」と戸島貴幸店長。1897年に博多織の織元として創業したOKANOは、今年、年間を通じて「縄文」をテーマにしているので、日本古来の森をイメージした深い色彩の浴衣から、見る人に涼をもたらす繊細な色の浴衣まで、バリエーション豊かに取り揃える。「私自身が和裁士なので浴衣の選び方から仕立て直しまで、和装に関することならなんでもお気軽にご相談してください」(戸島店長)とのこと。通常、仕立て上がりまでは1ヶ月ほどかかる。盆踊りや夕涼みの直前は混み合うこともあるので、ご相談はなるべくお早めに。
トーンを抑えた浴衣と帯のスタイルには、遊び心のある小物を選んでポイントに。大人の女性らしい凛とした浴衣姿に、その人ならではの個性がキラリと光る。グラデーションの美しい扇子やモダンなデザインのカゴバッグなど、アートやクラフト感のある小物も充実。今年の「六本木ヒルズ盆踊り」では、浴衣と帯、小物をお気に入りで揃えて、夏の主役に躍り出よう。
秦美佐子|MISAKO HATA「OKANO」六本木ヒルズ店 着物スタイリスト。六本木ヒルズ店で不定期に開催される着付け教室の講師を務める。着付け全般に詳しく、中でも得意なのは、1日中着物を着ていても崩れない着付け、着崩れをさっと直すこと。
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