虎ノ門・新橋のビジネスワーカーが行き交う新虎通りビルの1階、オフィス街に小さなテラスが存在感を放つ、洗練されたカフェ&ベーカリーが『THE CITY BAKERY新虎通り』だ。今でこそ、日本全国に35店舗以上展開されている『THE CITY BAKERY』だが、その発祥がNYマンハッタンのユニオンスクエアだということはあまり知られていない。創業者はモーリー・ルービンという元TVプロデューサーというユニークな経歴の持ち主で、フランスでペストリー教室に参加したことをきっかけに、地元で働いたり、住んでいるお客様と繋がりの深いベーカリーをと、一からレシピを考案して1990年に店を構えた。
地元に根ざしたベーカリーで『THE CITY BAKERY』と名が付けられているように、その地域のニーズに合わせ、パンメニューのラインナップを変えているのも大きな特徴。とはいうものの、創業者モーリーのエスプリである、ゆるぎない製パンのレシピは継承。例えばこちらで大人気のクロワッサン「プレッツェルクロワッサン」。しっかりした生地が特徴のパンは、ラウゲン液を用いるなどプレッツェルを作る工程をクロワッサンに取り入れ昇華、クロワッサンとプレッツェルの“ハイブリッド”ともいうべきパンで、オリジナリティ豊かな一品だ。
THE CITY BAKERY 住所=東京都港区新橋4-1-1 新虎通りCORE 1F 電話=03-6403-1085 営業時間=平日7:30〜20:00、土・日・祝8:00〜18:00 定休日=無休 ※電子マネー(QUICPay、iD)、交通系IC、各種クレジットカード利用可PHOTO BY HIROHIDE YAMADA
❸ 朝7時30分オープン。コーヒーとパンをお供に上質な“朝活”を——Espresso D Works 虎ノ門
昨年開業した虎ノ門ヒルズ ステーションタワーのエントランスに入ると、広々とした気持ちのいい空間が広がる。吹き抜けの天井は高く、内装は都会の洗練された空気に包まれ、多くの人が行き交う。地下1階の(といっても明るい光が差し込む)いくつものテーブルとチェアが置かれた、フリースペースの一角にあるのが『Espresso D Works 虎ノ門』だ。朝は、ドリンクをテイクアウトするワーカーや、目の前のフリースペースでパンやコーヒーを買って憩う人がひっきりなし。ちなみに夕方からや休日になると、楽しく種類豊富なパッケージのクラフトビールを求める人も多い。キュートなデザインの日本やアメリカのクラフトビールがざっと100種類。軽く引っ掛ける人もいれば、気の利いた手土産にする人もいるのだとか。
スタンドにはクロワッサンなど、できたてパンが並ぶ。決して種類が多いとはいえないが、あなどるなかれ。店の裏に本格的なパン工房があり、ここでパンを焼いているのだ。『Espresso D Works 虎ノ門』は虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 4階にある『flour+water 虎ノ門』と同じ会社が運営しており、こちらのパンもこの工房で焼いているのだとか。『flour+water』といえば、行列ができることで知られる中目黒の超人気ベーカリー。必然的にこのスタンドのパンは美味しい! とお墨付きを得ているようなものだ。例えば今回、写真のご紹介はないが人気の「ツナサンド」¥410に使っているのは「ワンハンドレッド食パン」。通常の食パンは小麦粉100に対して水分は70~80ほどしか含まれないのが常識だが、小麦粉100に対して水分100を含有する、ふんわりしっとり柔らかい「ワンハンドレッド食パン」は、知る人ぞ知るこちらの会社が日本で初めて開発したのだ。
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