いよいよ12月。今年の聖夜は、六本木ヒルズが誇るふたつのスイーツブランドで、至極のケーキを選んでみては? パーティーを彩る、美しくもスタイリッシュな『ル・ショコラ・アラン・デュカス』と『ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション』の華麗なるクリスマスケーキの世界をご紹介します。
TEXT BY AKIRA TANAKA
EDIT BY TM EVOLUTION.INC
❶ 甘美なる“ジオメトリー”の世界へ誘う、2023年のクリスマス——ル・ショコラ・アラン・デュカス六本木
ビュッシュ・ド・ノエル「ビュッシュ・ショコラ・ノワゼット」¥10,800は、予約数量限定で日本のみの販売。サイズは、約7.5cm×22cm×高さ5㎝。現在、予約受付中。お渡しは12月23日(土)と、24日(日)の2日間、お店にて。
『ル・ショコラ・アラン・デュカス』のアイコンといえば、幾何学的なデザイン。「ビュッシュ・ショコラ・ノワゼット」でも、この端正かつ洗練されたデザインを踏襲し、他のビュッシュ・ド・ノエルとは一線を隠した大人の方にも喜んでいただけるクリスマスケーキに。
日本限定販売を意識し、日本伝統の修復技法「金継ぎ」から着想を得たデザインがトップにあしらわれている。漆の質感を彷彿とさせるショコラ・ノワールの漆黒に、金箔のあしらいが華やかな印象を演出している。
1990年当時、史上最年少で3つ星を獲得したフランス料理の大家 アラン・デュカス氏がカカオ豆を世界中から厳選し、それをショコラティエが自社工房で焙煎から一貫製造するこだわりのショコラ専門店が『ル・ショコラ・アラン・デュカス』だ。デュカス氏自身、ショコラを緻密で丹念な仕事の結晶であるとし、それを秘宝になぞらえ、その奥深さを「秘宝に辿り着くことはとても困難だけれど、手にした時の幸福感は底知れぬ」とも語る。そうした深遠で魅惑的なショコラの世界の扉へとナビゲートしてくれるのがこちらのお店だ。シックで落ち着いた店内に、芳醇な香りを放つ様々なタブレットやボンボン・ショコラの数々——。こうしたショコラは全て、パリにある古くからの職人の街・バスティーユ地区の工房で、熟練したショコラティエがカカオ豆から伝統的製法で作る“クーベルチュール”に仕立て、それを東京工房で一つひとつ手作りで作っている。
『ル・ショコラ・アラン・デュカス』といえば、レンガのような幾何学的なモチーフがアイコニックなデザインとして知られている。専属のデザイナー、ピエール・タション氏によるグラフィカルなデザインは、上質な味だけでなく、こちらのショコラを芸術の域へと高める。さて、こちらが供する今年のクリスマスケーキ、ビュッシュ・ド・ノエル「ビュッシュ・ショコラ・ノワゼット」は、タション氏のタブレットを彷彿とさせるデザインと、複雑な食感と味わいに彩られた構築的な秀作。オリジナルブレンド75%のショコラ・ノワールの中には、ブランドオリジナルのカカオ75%のショコラムース、スモーキーな香りが特徴のジャワ産カカオのショコラのクリームを。2種類のショコラビスキュイをそっとその中に忍ばせ、ヘーゼルナッツやショコラを合わせたざっくり感のあるショコラプラリネを下に重ね、それらが渾然一体となり、複雑な食感のコントラストを醸し出す。
日本限定のケーキを意識し、トップは日本伝統の「金継ぎ」にインスパイアを得、オマージュされたデザイン。金継ぎに使う漆を想起させる漆黒の輝きを放つショコラ・ノワールの滑らかな口当たり。氷割れのような裂け目には金箔があしらわれ、その間隙にはスプレーを施したショコラムースの、ベルベッドのようなテクスチャーが垣間見える。このクリエイティビティ際立つ美しさ、ラグジュアリーで洗練されたビュッシュ・ド・ノエルを今年の聖夜に是非。
ル・ショコラ・アラン・デュカス 六本木住所=東京都港区六本木6-12-2 六本木ヒルズけやき坂通り 電話=03-5775-1185 営業時間=ブティック11:00〜20:00、ル・サロン 平日11:00〜18:00、土・日・祝11:00〜20:00(L.O.19:30) 定休日=無休 ※各種電子マネー、交通系IC、各種クレジットカード利用可
TEXT BY AKIRA TANAKA
PHOTO BY HIDEHIRO YAMADA
❷ 聖夜に咲く真紅のバラ一輪。王妃の名が冠されたクリスマスケーキ——ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション
「ノエル ローズ マリー・アントワネット」¥8,800は、4~5名分目安。サイズは、直径14cm×高さ4.5㎝。限定130台で現在、事前予約受付中。お渡しは12月21日(木)〜25日(月)、お店にて。
バラの香り漂うラズベリーのジュレを、生クリームに「マリー・アントワネットティー」の茶葉を入れ煮詰めることで作る芳醇なチョレートムースに閉じ込めたクリスマスケーキが完成。表面には真紅の艶や輝きを醸し出すナパージュのドレスを纏う。
トップには「王妃」の名にふさわしい大輪のバラを。卓越した技巧を駆使し、パティシエが一輪ずつ絞った大きなバラが、華やか、かつエレガントな美しさを放つ。
世界で最もミシュランの星を得たシェフとして知られるジョエル・ロブションのエスプリを継承する、パティスリー&ブーランジュリー『ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション』。こちらのクリスマスケーキを毎年楽しみにしているという方も多いだろう。毎年発表されるクリスマスケーキは、見た目も味も個性豊かで特別な日にふさわしく、多くのファミリーやカップルに支持されている。今年もきら星のごとく美しい3種類がお目見え。フランスのヴァローナ社のビターチョコレートと、濃厚なピスタチオのムースや苺のジュレのコンビネーションが絶妙な「ブッシュ ショコラ ピスターシュフレーズ」(¥6,000)、子どもから大人までキュートな見た目が大人気の「ノエル ブランブラン」(¥4,300)、そして今回、ご紹介するのが、ドラマティックな美貌が印象的な「ノエル ローズ マリー・アントワネット」だ。
一輪の大きなバラをあしらった、見目麗しく、華やかなこのクリスマスケーキは、季節限定で販売している人気のプチ・ガトー「マリー・アントワネット」のクリスマス・バージョン。ふかふかのアーモンド生地の上には、マリー・アントワネットが愛したとされるバラの花びらとフランス・ヴェルサイユの王立菜園から採れた新鮮なりんごで香り付けした「マリー・アントワネットティー」、その紅茶の香りをまとったチョコレートのムースで、バラの味のラズベリーのジュレを包み込み、表面はナパージュで艶やかな化粧を施している。
高貴な女性のヘッドドレスを彷彿とさせる、トップに配された大輪のバラは、花芯にラズベリーのジュレを忍ばせ、マリー・アントワネットティーで香り付けされたホワイトチョコクリームに、赤のココアバターをスプレーしたもの。花びら一枚一枚を丁寧かつ、華麗な技で熟練したパティシエが重ね上げ、最後に金箔と粉糖をあしらう。今ではアンチによって作られたとされるエピソードとされているようだが、「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」という名(迷?)言を放ったとされる王妃。そんな王妃の名が冠された瀟洒で気品高いクリスマスケーキこそ、大人の優雅なクリスマスにふさわしい。
ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション住所=東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ ヒルサイド2F 電話=03-5772-7507 営業時間=10:00〜21:00 定休日=不定休 ※各種電子マネー、交通系IC、各種クレジットカード利用可
TEXT BY AKIRA TANAKA
PHOTO BY FUMIAKI ISHIWATA (NDPP.)
※2023年12月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
#クリスマスケーキ#ヒルズのクリスマス#六本木ヒルズ
SHARE