焼肉のスタートはとりあえず牛タンから！ という方も多いのでは？ 始まりのその味が、お店の評価を左右すると言っても過言ではありません。ここでは、究極のこだわりで名高い、厳選牛タンメニューの名店をご紹介します。
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❶ “一期肉会”の気持ちでこだわり抜く、３種の特上タン——赤身専門 にくがとう
六本木ヒルズに店舗を構える『赤身専門 にくがとう』の「厚切り特上タン」￥2,860（２切れ ※写真は３切れ）。タンの中で最も美味しさを感じられるタン元が分厚くカットされている。焼いた後、中から弾けるてくるタンの旨味を味わいたいなら、この厚切りがお薦めだ。
厚切り特上タンは10分以上かけてじっくり焼く。まずは肉を転がすようにして表面に焼き色をつけ、その後は時間をかけて中に火を通していく。火を通していくうち、内部から肉が膨らみ、焼き上がり時にはピンポン玉のように肉がパンパンになる。
「サクサク特上タン」￥2,200（2切れ ※写真は3切れ）。中厚切りのサクサク特上タンの特徴は、噛んだ時の食感。口に入れた瞬間、サクサクと噛み切れる厚さになっている。しっかり焼くことでその味わいが引き出せる。
タンが好きで、何枚も食べたいときには「薄切り特上タン」￥1,100（２切れ ※写真は３切れ）がお薦め。素材の良さを引き出す薄切り特上タンは、さっと焼いて食べるのが美味しい食べ方。専属の塩マイスターによるブレンド塩がかかっているため、そのままか、レモンを絞っていただく。
オーナー自ら全国の産地を常に訪ねて周り、長期肥育牛など真に美味しい赤身肉を仕入れ、最高の状態でお客様に提供する『赤身専門 にくがとう』。ちょっと変わった店名の『にくがとう』には「肉＋ありがとう」の気持ちが込められている。そんな『にくがとう』でのお薦めタンは「厚切り特上タン」「サクサク特上タン」「薄切り特上タン」の３種だ。厚さの違いによる３種で、柔らかく、旨味の詰まったタン元部位がミリ単位で調整され、手切りでスライスされる。専属の塩マイスターが厳選ブレンドした国内産の塩がかかっており、焼いた後はそのままか、レモンを絞っていただく。
噛み締めた際にジューシーさを最も感じられるのは厚切り特上タン。その至福の美味しさを味わうためには10分以上かけ、じっくり焼き上げることが必要となるが、その時間もごちそうだ。鉄網の上で表面に軽く焦げ色がつき、やがて中から肉が膨らんでいく様は、見ているだけで幸せな気持ちになってくる。また、中厚のサクサク特上タンは口に入れ、噛んだときに「サクサク」と噛み切れる食感が味わいとなる。タン好きで、何枚も食べたいなら、薄切り特上タンがお薦めだ。
入り口ののれんに染まった「一期肉会（いちごにくえ）」の言葉が象徴するように、『にくがとう』ではその日の肉に向き合い、感謝の気持ちを持ちながら肉の美味しさを引き出していく。その思いは、肉の味わいと共に食べ手にもしっかり伝わってくるから不思議だ。
赤身専門 にくがとう住所＝東京都港区六本木6-10-1 ウェストウォーク 5F 電話＝03-6434-0829 営業時間＝ランチ 11：00～15：00（L.O.14：30）／ディナー 17：00～23：00（L.O.22：00） 定休日＝月曜 ※各種電子マネー、交通系IC、クレジットカード利用可
TEXT BY TAKESHI KONISHI
PHOTO BY HIDEHIRO YAMADA
❷ ラグジュアリーな空間で楽しむ、牛タン三種の口福——大徳壽TOKYO
その時に最高の状態の牛のタンを仕入れて提供する「上タン」￥2,170は数量限定（写真は２人前）。単品のほか、「スダンダードコース」￥10,450や「スペシャルコース」￥14,300でも食べられる。
黒毛和牛の黒タン使用の「厚切り黒タン」￥3,850。柔らかい肉質で食べ応えのある一品。ネギ好きには＋110円で白髪ネギかみじん切りが選べるネギトッピングもお薦め。こちらは単品￥3,850のほか、「プレミアムコース」￥22,000にも組み込まれている。
フレンチ出身の料理人が作る「タンオムライス」（小・１人前）￥1,650、（中・２人前）￥2,420。写真は、２人前。バターしょうゆベースで味付けしたオムライスに、ウスターソース、オイスターソース、コチュジャンをベースにしたソースをたっぷりとかけ、角切り牛タンを配したコクのある一品。焼肉とはまた違う牛タンの美味しさを発見！
厳しかった夏の暑さも収まり、やっと食欲の秋が到来。六本木ヒルズのレストランでも次々と秋の味覚が登場する中、夏の疲れを癒すスタミナのつく肉料理は欠かせない。そうした向きにお薦めしたいのが、昨年10月にオープンした『大徳壽TOKYO』だ。本店は横浜・関内の高級焼肉店として50年もの歴史を持つ。取締役の李 紗里さんは「日本を代表する繁華街である六本木の一番華やかな通り、けやき坂で『大徳壽』の焼肉を世界に通用するグローバルスタンダードにしたい」と語る。エレガントなこのエリアに相応しく、店は広く、格子のモチーフをインテリアに生かしたオリエンタルでラグジュアリーな雰囲気が漂う。広々としたオープンキッチンのダイニング席のほか、接待や特別な日などフォーマルなシーンにふさわしい５室の個室も重宝だ。
焼肉以外の野菜や韓国料理のメニューも数多く、初来訪には様々な逸品がセットになっているコースがお薦め。「スタンダードコース」￥10,450から「プレミアムコース」￥22,000まで３コースが揃う。コースの終盤に出てくる「ザブトンのすき焼き」または「サーロインの出汁しゃぶ」も大人気なのだとか。また、『大徳壽』といえば、ハラミを焼いて棒状にカットして食すオリジナリティ溢れる「棒ハラミ」￥4,180、宮崎牛のチャンピオン牛を用いた“奇跡の”ヒレステーキやシャトーブリアンも押さえたい。また、こちらではパティシエもおり、ディナーのラストは本格的なデザートが楽しめるのも嬉しいポイントだ。
今回紹介する牛タンは２種。黒毛和牛から得られる「黒タン」を使った「厚切り黒タン」￥3,850と、食べやすい「上タン」￥2,178。こちらの上質な牛タンをさらに格上げするのが、「レモンだれ」だ。酸味は抑え気味で、和風出汁の旨みがさらに食欲を誘う。牛タンはアラカルトでもオーダーできるが、コースにも組み込まれている。また、フレンチ出身のシェフ、山﨑奈月さんが考案した創作料理「タンオムライス」も是非味わいたい。広々としたウインドーに広がる秋の季節の風景や、冬のイルミネーションを眺めながら美味焼肉というのも乙なものだ。
大徳壽TOKYO 六本木けやき坂住所＝港区六本木6-9-1六本木けやき坂通り1F 電話＝03-6434-9037 営業時間＝平日17：00〜23：00（L.O.22 :00）、土・日・祝11：30〜15：00（L.O.14：30）／17：00〜23：00（L.O.22：00） 定休日＝無休 ※各種クレジットカード利用可
TEXT BY AKIRA TANAKA
PHOTO BY KIPPEI MITSUYA
❸ 旨味が怒涛のように押し寄せる、「厚切り生タン塩ネギ包み焼き」が大評判！——焼肉ホルモン 山水縁
「厚切り生タン塩ネギ包み焼き」¥2,880（１人前４包。写真は２人前）。テーブルに配られている焼き方に従えば、ネギを全くこぼさずに焼き上げられる。お好みでレモン汁をタン塩の外側に少々付けていただく。毎日数量限定なので、予約時に合わせて注文しておくのがベター。
「厚切り生タン元 極-KIWAMI-」¥3,180（2枚）。柔らかさと旨味が圧倒的な、最も美味しい舌の付け根の内側だけをピンポイントで提供。丁寧に切れ込みを入れ、火が通りやすくしている。
まるで小籠包のように、タンの内側にじゅわっとした旨味成分が凝縮していく。
肉の旨味を残すべく、肉は冷凍せず、できる限りチルド帯にこだわっている。生肉ゆえに機械でカットすることは難しく、職人が個体に向き合いながら、丁寧に手切りしていく。コスパも追求する店ながら、厨房では高級焼肉店さながらの職人技を行っているところが素晴らしい。
国分寺の名店『焼肉山水』とのご縁から始まったこちらのお店は、肉の仕入れ先も同ルート。高級店向け和牛の溢れんばかりの旨味はそのまま、ビジネスマンに愛される価格帯に極力抑えて運営しているのが、同店の特徴だ。中でも看板メニューが、この店独自の「厚切り生タン塩ネギ包み焼き」。極上のタン塩を袋状にして、その中にゴマ油を絡めたみじん切りネギがたっぷり。もちろん、昔からある“ネギ付きタン塩”のアレンジメニューではあるのだが、その味わいはまったくの別物。肉の中でネギが存分に燻され、ゴマ油の旨味も余すところなく肉に吸収されていく。
ネギの後乗せや、ネギの上乗せではこうはいかない。ゴマ油に火が通ってこそのまろやかさであり、しんなりしたネギの旨味も網に落ちることがない。口に入れた瞬間、まるで旨味の洪水が押し寄せてくる感じなのだ。ゆえにこのメニューは、是非ひと口で頬張りたい。上質なタンの肉質、燻されたネギ、ゴマ油。その三身一体の攻撃が、めくるめく“口福”へと誘ってくれる。
『山水縁』では、なんと飲み放題コースも用意。単品の焼肉に対して2時間制の飲み放題（30分前ラストオーダー。ひとり¥2,750）とすることも、あるいはコース料理に追加することもできる（焼肉・飲み放題付きでひとり¥6,600〜）。まるで居酒屋のように、たっぷり飲める焼肉店なのである。ゆえに、クリスマスや忘年会時期は予約客で埋まっていくので、是非事前予約して出掛けたい。
焼肉ホルモン 山水縁 虎ノ門本店住所＝東京都港区虎ノ門3-4-7 虎ノ門36森ビル B1F 電話＝050-1861-3729 営業時間＝ランチ月〜金11：30〜14：30／ディナー17：30〜22：30、土曜17：00〜22：00、日・祝臨時営業時17：00～22：00 定休日＝不定休 ※各種クレジットカード利用可
TEXT BY TAKASHI TSUCHIDA
PHOTO BY FUMIAKI ISHIWATA
※2023年11月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
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