風薫る5月。おでかけ心をくすぐられるこの時期、六本木ヒルズで特別なランチタイムを。久しぶりに会う友人と、大切な家族と、1人でごほうびランチ——そんなスペシャルな時間を過ごすのにぴったりのお店をご紹介します。
PHOTO BY AYUMU MUNENO
EDIT & TEXT BY RCKT/ROCKET COMPANY*
竹林をエッチングガラスに刻んだ幻想的な壁面やカウンターに使われた栗の木の温もりがモダン様式と調和し、洗練された空間に。
雅な空間で繰り広げられる
感動の食体験
六本木けやき坂通りの2階に居を構える〈六本木 kappou ukai〉。石畳の路地を抜けて店に入ると、スポットライトがカウンターを照らすドラマティックな空間が広がります。「うかい劇場」というコンセプトのもと、鮮やかな手捌きで繰り広げられる調理風景はまるでライブ。繊細な盛り付けを経て目の前に供される料理の数々は、「作品」と呼びたくなる美しさです。
カウンターテーブルと調理場にほぼ段差がないので、料理人と同じ目線で調理を見ることができ劇場のような臨場感・高揚感が。
「うかい厳選牛」のプレゼンテーション。肉を知り尽くしたうかいならではの美味の前触れ。
昆布と鰹節で丁寧にひいた出汁と肉の脂の甘さが溶け合う「うかい厳選牛と新玉ねぎ 焼きしゃぶ」。新玉ねぎとクレソンの鮮烈な風味がアクセントに。
隣の〈六本木うかい亭〉との間にあるバーラウンジに場所を移してデザートタイム。〈六本木うかい亭〉のパティシエが作る「わらび餅と黒糖のアイスクリーム」が贅沢な時間のフィナーレを飾ります。
新緑のこの時期、大きくあいた窓の向こうには絵画のような風景が広がります。
うかいが演出する
美味方丈の世界に浸る
一丈四方の空間に食材を育んだ風土や気候、作り手の愛情に想いを巡らせる幸福な時間をあらわす「美味方丈」。うかいの創業者と昭和の名優との談話から生まれた造語で、日本中からよりすぐった食材と鍛錬を重ねた技術、そして何よりおもてなしの心を目指すうかいを象徴する言葉です。そのこだわりは、カウンターのみならず個室やテーブル席でもゲストの目前で料理人が料理を仕上げるというところにも。ランチを終えて外に出るともう陽が落ちていて驚いた、というゲストも珍しくないほどゆったりと食事を楽しめます。
今回紹介したのは——
六本木 kappou ukai
「スペシャルランチコース」¥11,000
・初夏の先付け
・丸茄子丸焼き
・新緑の彩り八寸
(ホタテ粽寿し/鰹藁焼き サラダ仕立て/稚鮎唐揚げ/蛸もずく/スズキ塩焼/出汁巻き玉子)
・うかい厳選牛 焼きしゃぶ仕立て
・季節の釡炊きご飯
・うかい亭より選べるデザート
・コーヒー or 紅茶
・プティフール
※5月より写真の内容から一部変更し上記メニューとなります。詳しくはホームページにてご確認ください。
目も舌も楽しませてくれる
ワクワクのスパニッシュコース
大きなオープンキッチンをぐるりと囲むように配置された座席。奥には大きな窓があり、明るい雰囲気の店内はシェフの遊び心が感じられる素敵な空間です。日本のスペイン料理界を牽引する名シェフ、ジョセップ・バラオナ・ビニェス氏が手がけるこの店は、ゆったりとくつろぎながらも華やいだ気分になれる六本木ヒルズのオアシス的存在。今回紹介する土日祝限定「選べるメイン&選べるパエリア メニュー」は、前菜のピンチョスからメイン、パエリア、デザートと〈ビキニ シス〉のエッセンスが詰まった内容です。
マイクロピンチョス5種の盛り合わせ。ひとつひとつ緻密に計算された絶妙な味わいや食感のバランスで、このあとの料理への期待が高まります。選べるメイン&選べるパエリア メニュー(土日祝のみ)¥3,500(ビキニ シス/六本木ヒルズ ウェストウォーク5F)より(以下同)
開放的な窓と落ち着いたグレーの壁に囲まれたコーナースペース。洗練された雰囲気のなかに木の床や照明が温かみを感じさせ、居心地のいい空間に。店の奥には個室もあり、くつろいだ時間を過ごせます。
華やかな色合いの容器がスペインらしい「エストレージャ・ガリシア」の生ビール。スッキリとした喉越しと芳醇な味わいのラガービールはピンチョスのお供にぴったり。エストレージャ・ガリシア[生] 小¥800、中¥970(ビキニ シス/六本木ヒルズ ウェストウォーク5F)
メインのイベリコ豚のグリル。絶妙な火加減でジューシーに焼き上げ、シェリー酒を煮詰めたソースをかけて仕上げます。シャキシャキのレンコンをはじめ付け合わせ野菜のフレッシュな味わいも魅力。
カジュアルな雰囲気なのに本格的なスペイン料理が味わえるのがこの店の魅力。気さくなスタッフとのやりとりも楽しんで。
1皿1皿丁寧に調理されるパエリア。具材を炒めたら、鯛の出汁をたっぷりと。
見た目にも美しいパエリア、テーブルに登場すると盛り上がること間違いなし。このランチコースでは全4種から選べます。この日は魚介と鶏肉のパエリアをチョイス。
スペイン官庁お墨付きの
美味しい料理で会話もはずむ
伝統的なスペイン料理の技法にこだわるビキニ シス。その実力は、スペイン貿易投資庁の「スペインレストラン認定プログラム」に認められた日本初のレストランであることからも伺えます。華やかで美味しい本格スパニッシュを肩肘張らずにいただけるこの店なら、久々に会う友人とも会話がはずむこと請け合いです。メインとパエリアがそれぞれ4種類から選べるのも嬉しい。食後のコーヒーまで心ゆくまで楽しんで。コース以外に¥1,200〜の気軽なランチメニューもあるのでクイックランチにも。
今回紹介したのは——
ビキニ シス
「選べるメイン&選べるパエリア メニュー」(土日祝のみ)¥3,500
・マイクロピンチョス5種の盛り合わせ
・サラダ
・メインディッシュ(以下より1品)
本日のお肉料理、本日のお魚料理、イベリコ豚のグリル、シェフ厳選 牛肉のグリル(+¥600)
・パエリア(以下より1品)
季節のパエリア(+¥200)、パスタのパエリア“フィデウア”、魚介と鶏肉のミックスパエリア、イカスミのパエリア
・デザート
・コーヒー or 紅茶
※平日は異なるメニュー構成となります。
黒を基調としたシックなエントランス。優しい行燈の光が店内へと誘います。
関東ではなかなかお目にかかれない
地焼きのうなぎに出会う
白地にキリリと黒で店名を染め抜いた暖簾をくぐると目に飛び込むのは、縁起物の瓢箪を飾ったカウンター。調理するさまを至近距離で見られる特等席です。うなぎを食べるとなるとかなり時間がかかるイメージがありますが、黒長堂のうなぎは蒸さずに焼き上げる関西風・地焼きなので調理時間は15分から20分。流れるような手捌きに見惚れていると、あっという間に鰻重に姿を変えて目の前に登場します。
「用の美」という言葉が浮かぶ、質実剛健なしつらえの厨房。よどみのない包丁捌きに目を奪われます。
うちわであおぎながら炎の加減を細かく調整。時折燃え上がる炎にワクワクがとまりません。
炭火の炎でパリっと焼けた皮目。立ちのぼる香りもごちそうです。
うなぎの旨味が染み込んだタレをからめて。黒長堂のうなぎは大ぶりのものを選りすぐっているので迫力もひとしお。
白焼と蒲焼、うなぎ2尾の食べ比べができる贅沢な鰻重。添えられた薬味のわさび・白醤油・藻塩で白焼きの味の変化を楽しんで。特製の山椒味噌もあり、しっかりとした蒲焼の味わいを引き立てます。鰻重 特上 白焼蒲焼食べ比べ二尾 ¥10,340、純米吟醸 石鎚 ¥990(鰻處 黒長堂/六本木ヒルズ ウェストウォーク5)
定番から季節のおすすめまで、うなぎに合うすっきりとした辛口の日本酒が揃っています。これから夏に向けて発泡日本酒も入ってくるというから楽しみ。
白焼と蒲焼を食べ比べ
キュッと一杯で至福の時間
地焼きのうなぎは香ばしい焼き目としっかり詰まった身に仕上がり、うなぎ本来の旨みがダイレクトに楽しめると評判。人気メニューの「鰻重 特上 白焼蒲焼食べ比べ二尾」は、その名の通り国産うなぎまるまる2尾を贅沢に使用したもの。白焼は黒長堂が厳選した日本酒と合わせて、蒲焼はご飯とタレで、なんていう楽しみ方もおすすめです。この日のうなぎは、鹿児島県で生まれて1年以内の新仔(時期によって異なります)。皮と身が柔らかいのが特徴の新仔のなかでも脂の乗った大型のものを厳選しているので、満足感もひとしお。
今回紹介したのは——
鰻處 黒長堂
「鰻重 特上 白焼蒲焼食べ比べ二尾」¥10,340
・鰻重
・お新香
純米吟醸 石鎚 ¥990
※2023年5月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
#ランチ#六本木ヒルズ
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