カレー好き必見! 今年初開催の「六本木ヒルズ カレーグランプリ」ではカレー専門店はもちろんのこと、和洋中の人気店がそれぞれ趣向を凝らした創作カレーを披露しています。今回はそのなかから3店舗をグルマンとしても知られるミュージシャン・小宮山雄飛さんがリポート。ゴールデンウイークまでの期間限定なのでぜひ足を運んで。
PHOTO BY AYUMU MUNENO
EDIT & TEXT BY RCKT/ROCKET COMPANY*
❶ 贅沢すぎるステーキハウスのカツカレー
—— 37 Steakhouse & Bar
小学生の頃からステーキに並々ならぬ憧れがあるという小宮山さん。分厚い牛カツに胸が高鳴ります。
厚さ3cm程はある赤城牛のフィレ肉(約200g)を、三度揚げで徐々に中まで熱を加え牛カツに。カレーは、ランチメニューのハンバーグに使うグレービーソースをベースに、コリアンダーやクミンなどスパイスを配合。「赤城牛フィレ肉のビーフカツカレー」イートイン¥4,500、「ボンベイトニック 」¥1,100(37 ステーキハウス & バー/六本木ヒルズ 六本木けやき坂通り 2F)
最初に訪れたのは、熟成肉を使用した厚切りステーキが自慢の〈37 ステーキハウス & バー〉。赤城牛のフィレ肉を丸々一枚揚げた豪華なカツカレーが運ばれてきます。「僕らの世代って、ステーキがご馳走の最上位。その名残なのでしょうが、ポーターハウスステーキが好きなんです。それを牛カツにするのだから相当贅沢ですよね。フィレ肉ってことのほかローカロリーなので、揚げても食べやすい。これだけ厚みがあるのに火の入れ方もさすがです。カレー自体コクはあるけどあっさりしていて。衣にわりとしっかり塩味が付いているので、そのまま食べても、カレーと和えても楽しめますね。もうこれ以上のカツカレーって存在しないんじゃないか?」
❷ スペイン料理の視点からカレーを解釈すると
—— BIKiNi SIS
スペイン料理でカレーを作ると、一体どんな風になるのか?と興味津々。
キーマカレーとパセリライスの二層に、イベリコ豚の希少部位プルマのグリルとオマール海老のフリットを盛りつけたミルフィーユ仕立てのカレー。周りはオマール海老のソース。スペイン料理の伝統技法「マルイモンターニャ(海と山の幸)」をまさに体現した一皿。「イベリコ豚プルマと海老のマルイモンターニャ風カレー」イートイン¥2,970、どんぐりリキュールと牛乳のカクテル「ヒラルダ」¥890(ビキニ シス/六本木ヒルズ ウェストウォーク 5F)
続いてやって来たのは、スペイン・カタルーニャ地方の料理をモダンに昇華させた〈ビキニ シス〉。元々カレーの類が存在しないスペイン料理から創るカレーとは?「なるほど、中にキーマカレーの層があるんですね。キーマ自体はイベリコ豚の肉の旨みがしつつもあっさり。その下のパセリのバターライスともよく合います。バターのこってり感はあるけど、パセリがあることでしつこくないんですよね。周りのソースはオマール海老の出汁が効いていて、まさに海と山両方を味わえるカレー。スペインにはないけど、スペインの味になっているのが面白いです。どんぐりリキュールを使ったカクテルもラッシー的な感覚で美味しい。イベリコ豚とどんぐりの組み合わせもまたオシャレでいいですよね」
❸ 魚介の旨みをとじ込めたソースが肝
—— Mohri Salvatore Cuomo
ソフトシェルクラブの香ばしい香りに、思わず食欲がそそられます。
イタリア料理でお馴染みのペスカトーレに、イカ墨、アサリやムール貝などたっぷりの魚介類と8種類ものスパイスを入れて煮込んだカレー。上にはまるごと素揚げしたソフトシェルクラブ、カダイフで包んだホタテ、パクチーを添えて。香り豊かなオーストラリア産リースリングとのペアリングがおすすめです。「ブラックペスカトーレカリー 」イートイン¥2,480、ワイン「EDEN VALLEY RIESLING」グラス¥1,100(毛利 サルヴァトーレ クオモ/六本木ヒルズ ヒルサイド B2F)
カレーの食べ回りもいよいよラスト。3軒目の〈毛利 サルヴァトーレ クオモ〉では、人気メニュー・ペスカトーレのパスタで使用する魚介たっぷりのソースをアレンジしたカレーが登場。「カレーそのものがものすごく美味しいですね。スパイシーで魚介の出汁がたっぷり効いていて、ソースとターメリックライスだけでも満足できそうなくらい。ペスカトーレソースが土台にあるからこその旨みですね。これはぜひ通常メニューに加えて欲しい(笑)。ペアリングのワインもミネラル感があって、イカ墨の風味とも合います。ソフトシェルクラブを揚げたのが大好きなのですが、これはどう食べようかな。豪快に手掴みでいってみましょうか」
小宮山さん、限定カレーはいかがでしたか?
「みなさん本当に研究されていて、どれも美味しかったですね。カレー専門店が集まる食フェスも、もちろんマニア的には嬉しいのですが、普段カレーを提供してないお店のカレーが楽しめるのも、カレーグランプリの面白さですよね。他のお店のカレーもすごく気になります。今日で3軒食べたから。え、あと15軒ですか?!」
小宮山雄飛|Yuhi Komiyama
東京・原宿生まれ。ミュージシャン。1996年「ホフディラン」のボーカル&キーボードとしてデビュー。音楽業界きっての食通としても知られ、近年はグルメ系のメディア出演や連載コラムを多数執筆。大のカレー好きで、著書に『カレー粉・スパイスではじめる 旨い!家カレー』(朝日新聞出版)などオリジナルカレーレシピ本もある。
六本木ヒルズ カレーグランプリ2022 会期 3月26日(土)〜5月8日(日) 六本木ヒルズ初開催となる食の祭典「六本木ヒルズ カレーグランプリ2022」。館内18の店舗では、期間中にしか食べられない各店自慢の限定カレーとアルコールのペアリングが楽しめます。限定カレーを食べるともらえるスタンプカードの二次元コードから、人気投票に参加も。また、一皿ごとに1つもらえるスタンプが3つそろうと、次回お食事の際に500円(税込)分の割引チケットとしてお使いいただけます。詳細は公式ホームページをご覧ください。
※2022年3月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
※店舗により臨時休業や営業時間を変更させていただく場合がございます。詳細は「六本木ヒルズの営業状況について」をご確認ください。
#カレー#ステーキ
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