六本木ヒルズ、ヒルサイドエリア地下2階に食品スーパーマーケットがあるのをご存じだろうか? 食品の安心・安全を高レベルで担保し、全アイテムがバックグランドを持つユニークな製品ばかり。しかも、まるでテーマパークのような設えで、充実したデリカテッセンや、レストランスペースまでも完備する。六本木ヒルズを訪れるなら、是非覗いてみたい、知る人ぞ知る店舗なのだ。
TEXT BY TAKASHI TSUCHIDA
PHOTO BY CHISATO NOGUCHI (NDPP.)
EDIT BY TM EVOLUTION.INC
六本木ヒルズにある“新たなコンセプト”のスーパーマーケットとは?
『グランドフードホール』とは、食品に特化したスーパーマーケットだ。このブランドは、高付加価値な食品販売のほか、デリカテッセンメニューを展開、六本木店では出来たてのフードメニューまでも揃え、レストラン営業している。しかも品質に徹底してこだわり、現代社会における食の安心・安全を確実に担保するべく、店舗奥のキッチンスペースで、全てのメニューを手作業で作っている。
『グランドフードホール』では、袋詰めのカット野菜でさえメーカー品に頼らず、自前で下ごしらえしたものを販売。信頼できる取引先から原材料を仕入れ、水素水を使った洗浄から皮剥きまで、調理スタッフが手作業でこなしている。自分たちで手を動かしているからこそ、添加物・保存料を使っていないと確実に言い切れる。食の安全に対する徹底したポリシーが『グランドフードホール』には存在するのだ。
さて『グランドフードホール』第1号店は、兵庫県・芦屋市である。百貨店や雑誌媒体を取引先とする5人のフードバイヤーが、想いをひとつにして立ち上げた店舗だ。非常に優れた製品だが、賞味期限が短くて現代の流通システムでは扱いづらいもの、添加物を加えていないので、流通上で格別な気配りが必要なものなど、大手スーパーでは決して扱うことが出来ない、しかしながら添加物を抑えて、安心・安全なおかつ美味という選りすぐりの製品だけを集めている。そうしたひとつ一つがキラキラと光り輝いているアイテムが、店内の棚を埋め尽くしているのだ。この新たなコンセプトのスーパーマーケットは、またたく間に話題を呼び、ついに2018年、関東第1号店としてここ六本木店がオープンするに至ったのである。
バイヤー、シェフが“安心・安全”を考え抜いたメニューをラインナップ!
今回プッシュしたいのは、加工肉関連のメニューだ。『グランドフードホール』自慢の4Xミート(フォーエックスミート)とは、4つのX(バツ)を約束する素材。すなわち「治療用化学薬品不使用」「抗生物質不使用」「成長ホルモン剤不使用」「飼料に遺伝子組み換え穀物不使用」を謳い、豊かな自然環境の中で育てられた肉類を指す。これを六本木店に常駐するイタリアン出身の腕利きシェフが同店オリジナルのデリカテッセンメニューに仕立てている。
お勧めは、ビーフ・ポーク・チキンの3種盛りのコンフィ「DFM」(ディープ・フライド・ミート)。塩とハーブでシンプルに味付けした4Xミートをじっくりとオイルで煮込んだ一品である。表面はパリッと、内側はジューシーに火入れしてあり、まるでプレミアムレストランの味わいだ。また4種類のソース(レモン、胡椒、粒マスタード、自家製バルサミコ)により、味変の楽しみも添えている。分量の目安は、ビーフとポークが約200g、チキンは骨付きで約350g。3種盛りを2〜3名でシェアして食す方々が多いそうだ。
また、店内を見渡すと商品解説のポップがいたるところに! こちらはバイヤー自ら、製品に対する強い思い入れ、見どころを自分の言葉で綴っている。それぞれの製品に対する愛着が深いからこそ、こうした手間をかけるのだろう。しかも、幾つかのコーナーが突出して優れているのではなく、全てのコーナーが充実度マックス。生鮮食料品も、デリカテッセンも、乾物コーナーも全て、愛に溢れた品揃えとなっている。
“テーマパーク”としても楽しめるスーパーマーケット!?
『グランドフードホール』六本木店の内装コンセプトは、1950年代のイタリアの市場だそうだ。この時代には、食品保存のための添加物注入という考え方がなく、人々は健康で豊かな食生活を送っていた。そんな時代の食習慣に戻るべきではないか、という意味を込めて、店内の設えをデザインしたという。
一見、鉄柱のように見えるのも、エイジングを施した木材アート。肉類売り場の付近には、シェフのトップコートの洗濯物が吊るされているように、店内のあちこちがまるでテーマパークのように飾られている。スタッフたちも、ちょっと小粋なコスチューム! こんなところも、一般的なスーパーマーケットとは異なり、気分を高揚させてくれる。
また店内MAPで示された隠れキャラにも注目したい。実は店の中の3箇所に、3つのキャラクターが潜んでいる。これは買い物に同行してきた子どもたちを飽きさせないための工夫。お母さんが買い物に集中している間に、子どもたちはキャラ探しで遊んでいてもらおうという店側の配慮である。
キャラクターが隠れている場所は、そのキャラクターの好物がありそうなところ。さて、何匹見つけられるか、子どもたちと一緒に楽しみたい。
※ 2022年2月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
※ 六本木ヒルズ等各施設では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗・施設の営業内容を変更しております。営業状況は定期的に変更がありますので、ご来店の際には事前に各施設HPをご覧ください。
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