PAIRING SAKE WITH FOOD

絶対にハマる日本酒とチーズの組み合わせ! 日本酒の新しい魅力を発見できる2軒

昨今、「日本酒とチーズ」など、今までにない意外な組み合わせが話題。ここでは、豊富な品揃えを持つ日本酒と、それを引き立てるつまみを提供するお店をご紹介します。新しい日本酒の楽しみ方を是非!

TEXT BY YOSHIKO NAKASHIM
EDIT BY TM EVOLUTION.INC

産地直送の食材による和と洋の板前料理で日本酒を楽しむ
——和食バル 音音(わしょくばる おとおと)

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1/7北海道の湧別町の自社農園から空輸した野菜を使った「バーニャカウダ」¥1,290のアンチョビソースにぴったりなのは、ワイン感覚で飲めるフルーティーな日本酒「醸し人九平次」(純米吟醸酒)。ワイングラスで提供。120cc¥890
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2/7「鮮魚のお宝盛り合わせ」 1人前¥1,290(写真は2人前) には、やや辛口ですっきりした味わいの北海道産「国稀」 90cc¥¥400を。北海道最北端の酒蔵で醸造されたこの日本酒は、料理全般によく合う。『音音』の刺身は各地の漁師から直接買い付け、直送された魚を使う。日々、魚種が違うのも楽しみだ。
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3/7「若姫ブラックアンガス牛の熟成焼き」 ¥1,650などの肉料理に合わせるには、しっかりした味わいの純米吟醸酒がおすすめ。オリジナルの純米吟醸酒「日」は南部杜氏品評会で首席を獲得した千葉の飯沼本家杜氏・川口幸一氏が醸造したお酒。90cc¥490
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4/7店内は全て椅子席。軽やかな色合いのすっきりしたデザインで女性客も入りやすい。戸で仕切れる最大16名の個室もある。個室は早めの予約を。
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5/7ビルのエントランスホールを見渡せるテラス席もあり、屋内ではあるが天井が高く広々とした空間で気持ちいい。
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6/7カウンターには食材が並び、板前さんたちが料理をしている様子を見ることができる。
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7/7日本酒の最高峰とうたわれる「十四代」を手にする店長の小林大輔さん。「常時40種類以上の日本酒をご用意してお待ちしています」

自社農園で野菜を栽培したり、漁師から直接魚を仕入れたりと、産地直送の食材にこだわる和食バル。毎月、特定の地域からその時々の旬の野菜、果物、魚を仕入れるフェアを行っており、いつ行っても違うメニューを食べられる楽しみがある。

和食だけでなくホワイトアスパラのポタージュ、アンガス牛のステーキ、バーニャカウダなど、板前が作る洋風料理も揃えている。いつも日本酒には和食という人は、既成概念を破り意外な料理との組み合わせの美味を発見できるかもしれない。

日本酒は約40種類あり、90ccから注文できるので、いろいろと試してみることもできる。さらに徳島すだちサワー、広島レモンサワーなど、柑橘類にこだわった女性好みのサワーやジュース、国産ウィスキー・ラム・ジンなど、国産にこだわった様々なお酒の品揃えも嬉しい。

PHOTO BY FUMIAKI ISHIWATA(DAISAKU NISHIMIYA OFFICE)

和食バル 音音(わしょくばる おとおと) 住所 東京都港区虎ノ門1-23-3 虎ノ門ヒルズ森タワー3F 電話 03-6206-1756 営業時間 11:00〜15:00/16:30〜23:00(L.O.22:00、ドリンクL.O.22:30) 、土曜・日曜・祝日11:00〜16:30/16:30〜22:00(L.O.21:00、ドリンクL.O.21:30) 定休日 無休 ※カード使用可 ※価格は税別 ※ディナーはお通し代あり

全国の少量生産ものや、珍しい日本酒が飲めるバー
——Bar Mijas(バーミハス)

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1/7ブルー、シェーブル、ウォッシュなどの濃厚なチーズに合わせたい日本酒は、ほのかに甘酸っぱい酸味がある純米吟醸酒「TERA」(岐阜県) グラス ¥1,500、チーズの盛り合わせ¥1,350
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2/7純米酒「勝山サファイアラベル」(仙台市) は、料理に合わせるのではなく単体で飲んでも美味しい日本酒。グラス¥2,000。「ドライフルーツ盛り合わせ」 ¥600、「グリーンオリーブ」 ¥700
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3/7左)バナナの酵母を使用し、バナナの香りと甘味を感じられる「三林貴族」(生酒)グラス¥1,800、中)フランスのカルヴァドス樽で半年間熟成させた「comica」(コミカ) グラス¥1,600。日本酒なのに少しブランデー香がある。右)300年前、江戸時代の製法で作られた日本酒で甘味がある「Time Machine」(生酒)。グラス ¥1,600
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4/7カウンター奥には所狭しと日本酒のボトルが並ぶ。日本酒は常時70種類、焼酎は60〜70種類を揃えている。
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5/7店主の伊藤さんが勉強のために試飲した日本酒は数知れず、瓶のラベルを全て保管しているという。
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6/7店内はカウンター席、ふたり掛けのテーブル席、奥のソファー席とあり、木製の家具を使った自宅の居間にいるような寛げる雰囲気。
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7/7店主の伊藤匠さん。六本木の隠れ家バーと言うと敷居高く感じるが、物腰柔らかな接客で店内も居心地がいい。日本酒は何を選ぶか迷ったら、気軽にご相談を。

穏やかなオレンジの照明が光る洋の空間に、日本酒や焼酎のボトルが並ぶ和酒バー。秋田、山形、新潟を中心に、全国から選りすぐりの純米酒系、高級酒を揃える。店主の伊藤匠さんのセレクトは、江戸時代の製法で造られる古酒、樽で仕込んだ樽の香りがする日本酒、フルーティーな日本酒など、個性的でちょっと珍しいお酒が中心。

スパークリング日本酒や日本酒カクテルなど、探究心のあるメニューが愛され、日本酒ファンを唸らせる。最近では東京以外の地方からも、さらに海外からもゲストがやってくる。

刺身などの和食に合わせて美味しい辛口の日本酒だけでなく、甘め、酸味がある日本酒なども揃う。それらは単体で飲んでも美味しいお酒で、チーズやナッツなどワインのおつまみと合わせても美味しい日本酒だ。日本酒の奥深さ、そして新たな魅力に触れることができる。

PHOTO BY HISAKO HAGI(DAISAKU NISHIMIYA OFFICE)

Bar Mijas (バーミハス) 住所 東京都港区六本木6-7-15 永和ビル5F 電話 03-3405-6630 営業時間 19:00〜翌3:00 定休日 日曜・祝日 ※カード使用可 ※価格は税別、サービスチャージ別途