20 MUST-EAT RESTAURANTS IN NYC

NYで今行くべきレストラン&カフェ——森ビルの飲食店担当エキスパートが独自リサーチ!

ライフスタイルに寄り添う最先端の食空間を提供するヒルズのレストラン。その中でアークヒルズを中心とした赤坂エリアのオペレーション担当・佐藤整貴さんが参考にしているのは、ニューヨークの食事情だ。17回目となるニューヨーク訪問で、足を運んだお店のうち、気になる20店舗をピックアップ。これをチェックすれば、東京のネクストムーブメントが見えてくるはず。

TEXT BY HILLSLIFE.JP
PHOTO BY SEIKI SATO
PHOTO(TOP):Gettyimages

ニューヨーカーがこぞって押し寄せる! 新しいライフスタイルを作るレストラン・カフェ

ヒルズを訪れる人やオフィスワーカーに「おいしい体験」を届けるため、日々奮闘する佐藤整貴さん。ヒルズの飲食部門を担当するスペシャリストが、貴重な休暇を利用して訪れた今年のニューヨークで、足を運び味わった話題のお店のうち、『HILLS LIFE DAILY』読者に自信をもって紹介するのはこれだ!

ABCコシーナ|ABC COCINA
インテリアショップ〈ABCカーペット & ホーム〉内にジャン・ジョルジュが出店した〈ABCキッチン〉の第2弾。三ツ星シェフによるラテン料理をカジュアルに楽しめる。カルパッチョ、フィッシュサンド、プリンの3品で約35ドル。

ジャックス・ワイフ・フリーダ|JACK WIFE’S FREDA
中東料理をベースにモダンなアメリカンにアレンジした料理が人気のお店。ソーホーの1号店が人気となり、こちらの2号店はウェストビレッジにオープン。ここのクロックマダムはターキーハムでヘルシーに。コーヒーを合わせて約20ドル。

カット ニューヨーク シティ|CUT, NEW YORK CITY
ウルフギャング・パックによるステーキハウス。ランチ時にはビジネスマンや観光客で満席に。前菜、タルタルステーキ、ブルックリンの地ビール〈シックス・ポインツ・ブリュワリー〉のベンガリ、エイのバターソテーとデザートを入れて約65ドル。

メゾン・プルミエ|MAISON PREMIER
平日16〜19時、土日のランチ時のオイスタータイムでは、1つ1ドルでフレッシュな牡蠣を楽しむことができる。中庭があるなど、昔の雰囲気を残したインテリアも人気。

デヴォシオン|DEVOCION
コロンビア産のコーヒー豆を専門的に扱うカフェ。自家焙煎のロースターを抜けると、カウンターと緑のある空間が広がる。ノマドワーカーたちの聖地にもなっている。

ベストピッツァ|BEST PIZZA
一度焼いたピザをリベイクして提供する〈ベスト・ピザ〉は、小麦粉の調合からそれをあらかじめ計算しているから、リーズナブルな価格で出来立てのピザを楽しめる。

バケリ|BAKERI
北欧テイストのインテリアが人気のブルックリンのベーカリー。1号店がウィリアムズバーグに、2号店はグリーンポイントに。ペストリーの種類が多く、近隣の住民にも支持されている。

リャマ イン|LLAMA INN
ブルックリンにある最近の料理界で注目を集めるペルー料理の店。ポークのサンドウィッチとサツマイモのチップス。ソースは醤油の風味を感じる日本人好みの味わい。ペルーのビールと一緒で約25ドル。

クリフ・ドッグ|CRIF DOGS
イーストヴィレッジの小さなホットドッグ店。店舗の目の前にある電話ボックスから電話をすると、入り口が開く隠れ家バー〈Please Don’t Tell〉がある。NYでは禁酒法時代のスニーク・プレヴュー(隠れ家バー)のテイストを生かしたバーが人気を集めている。

アンバー・ステーキ・ハウス|Amber Steak House
ブルックリンのポーランド系移民の子孫が営む精肉店が経営するステーキハウス。手頃な値段で美味しいステーキを味わえる。穴場的なステーキハウス。ステーキ単品で約70ドル。

ラス・アンド・ドーターズ|RUSS & DAUGHTERS
六本木にもある、アートギャラリー〈ペロタン〉のニューヨーク店の正面にあるカフェ。1914年創業のユダヤ系のシーフードデリショップが2年前にオープンした。クリームチーズとの相性が絶品のサーモンベーグルサンドは約16ドル。

ラ・コロンバ|LA CLOMBE
イタリアン系のコーヒーショップ。有名レストランにもコーヒー豆を卸している実力派。エスプレッソやカプチーノ、マキアートなど、硬派でクラシックな味わいが魅力。

バー・ハモン|BAR JAMON
スペイン料理の名店〈カーサ・モノ〉のウェイティングバーとしてオープン。小さな空間だが、その場でカットするハモン・セラーノが絶品。バゲット、赤ワインを合わせて約35ドル。 ※写真はハモン・イベリコ・ベジョータ。

カッツ・デリカテッセン|KATZ’S DELICATESSEN
昼にはオフィスワーカーと観光客とで長蛇の列ができる人気店。名物のパストラミサンドは肉厚で1つで大満足のボリューム。約22〜23ドル。

ポクポク・ニューヨーク|POK POK NY
ミシュランにも掲載されているタイ料理の店。あさりを使ったフォーは青唐辛子とミントの葉がアクセント。ビールと合わせて35ドル。

レッドフリースカフェ|RED FLEECE CAFE
ブルックスブラザーズのセカンドライン、レッドフリースがミッドタウン店の地下に作ったカフェ。コーヒーソーダなどユニークなドリンクも。こちらもノマドワーカーの利用が目立つ。

ギャロウグリーン|GALLOW GREEN
体験型ミュージカル〈スリープ・ノー・モア〉が上演されている〈ザ・マッキトリックホテル〉のルーフトップバー。緑に囲まれ、定期的にライブ演奏も行われる。手頃な値段のビールやフードも充実。

セント・アンセルム|ST.ANSELM
アメリカンBBQ〈フェッテ・ソー〉が経営するステーキハウス。スカートステーキやハンガーステーキといった手頃な価格のステーキが味わえる。炭火で炙ったタコのマリネも絶品。ビールを含めて約50ドル。

ブヴェット|BUVETTE
2018年に東京・日比谷にもオープンする、ニューヨーク発パリでも人気のビストロ。今回はモーニングでの利用。

アーケイドベイカリー|ARCADE BAKERY
トライベッカのオフィスビルのアーケード空間にあるベーカリー。いつも焼きたてのパンを販売している。通路の壁を改装した客席もユニーク。

暮らしと街づくりの視点から見るニューヨーク

佐藤整貴さんがニューヨークに注目する理由は、街の成り立ちとして東京の先を走っている街だと感じているから。

「ニューヨークと東京の都心部は職住近接であること、そして100年、200年という短いスパンで急速に街が成熟してきたという点でも似通ったイメージがあります。さらに土地の高度利用という点では、今までもこれからも街づくりに参考になる点が多い。香港やシンガポールも同じことが言えますが、自分にとってニューヨークは海外という非日常の中にあって、日常を体感することができる街です。入社以来16、7回訪れていますが、定点観測の意味でも同じ店に何度も通いますし、街歩きのしやすい毎年10〜11月の時期を選んでいます」

街歩きにあたりいつも気に留めているのは「人波/街並み/営み」という3つの「なみ」。特に、人々の暮らしの「営み」の観測で、基本とするのはマーケットだ。今回は、ユニオンスクエアで開催されている〈グリーンマーケット〉を訪問。ミドルクラスが多い住人たちが日常的に利用するほか、近隣のレストランのシェフも立ち寄るほど新鮮な食材が並ぶ。

今回紹介した20のレストラン・カフェも、街づくりの視点からも注目のお店だ。このリストを手に、ただの観光とはひと味違うニューヨークを楽しんでみては。