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ブリアンツァがコスパ最強の「ビブグルマン」に3年連続で選ばれた理由

ミシュランのビブグルマンに3年連続で評価された、麻布十番の人気店が六本木ヒルズけやき坂通りに移転オープン! いま最も勢いに乗る人気シェフとそのインスピレーションに富んだドラマチックな料理に会いに出かけよう!

TEXT BY JUN OKAMOTO
PHOTO BY TAKAHIRO IMASHIMIZU

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麻布十番でメキメキと評判をあげ、連日賑わう人気店となった「リストランテ ラ ブリアンツァ」。この度、奥野義幸シェフ率いるその本店が六本木ヒルズにやって来た! 場所は六本木ヒルズレジデンス3階。デッキに面した開放的なロケーションは、今までの閑静な環境と一変。デッキを利用する人たちに向けたテイクアウトメニューも思案中というから、ラ ブリアンツァの新しいチャレンジに期待は高まるばかり。

奥野シェフと言えば人気グルメ番組を始め、メディアでも多く活躍するスターシェフの一人。フレンドリーで会話好きな人柄から、ゲストには“オックン”の愛称で親しまれている。アットホームな空気感からゲスト同士もすぐに親しくなるそうで、地元コミュニティの場としても愛されている。

そんなラ ブリアンツァの料理は、奥野シェフがイタリア修業時代に学んだレシピと哲学を、自身のフィルターを通して“今”食べて欲しいスタイルに変換させたものだ。例えば、地中海沿岸リグーリアのクラシックなパスタ「パンソッティ」。こちらは、生地の粉の配合や厚みを変えることによってより軽やかに生まれ変わっていた。

「自分が本当に美味しいと思うものを出していきたい」と語る奥野シェフ。最高の食材を仕入れ、その魅力を最大限に引き出すことが料理人の醍醐味であり、ミッションという。実家は和歌山の料亭とあって、小さな頃から魚に親しんできた。その経験から魚の目ききには絶対の自信がある。魚介類は和歌山、愛媛、長崎の市場から直送しており、築地にはあがらない地魚や甲殻類を使うことも珍しくない。

「季節をまっさきに感じるのは、毎朝、食材の箱を開けた瞬間です。最高の食材が届いた時、どうやってみなさんに食べてもらおうか、それを考えるのが何よりの楽しみですよ」とにっこり。

明るいブルーと白のコントラストが美しい新店舗はラグジュアリーな空間。ゆったりしたソファーのテーブル席や個室、一人で利用できるカウンターがあり、使い勝手はゲスト次第。お薦めのコースは麻布十番時代と変わらない 6,800円、ア・ラ・カルトもあり、コストパフォーマンスの良さも健在だ。

かしこまらない料理とフレンドリーな雰囲気で、オープン早々にもかかわらず週に何度も通うファンもすでにいるとか。最強のリピート・レストランの快進撃はこの街でも新たな伝説を生み出しそうだ。

ラ ブリアンツァ

profile

奥野義幸|YOSHIYUKI OKUNO
和歌山県にある料亭が実家という恵まれた環境で育ち、子供時代から上質な食材に親しんできた。アメリカの大学を卒業後、都内のイタリア料理店を経てイタリアへ。イタリア各地で料理を学び、ミシュラン1つ星や2つ星のレストランなど8店舗で腕を磨く。修業時代を過ごしたイタリア北部のピエモンテやリグーリアの料理を得意とし、現在は3店舗のオーナーシェフを務める。