ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回のテーマはミニバッグです。
STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA
倍速で変化するバッグの中の住人たち
この数年、バッグの中身が軽量化しつつあります。ミニ財布をテーマにしたときも書きましたが、クレジットカードをはじめ、交通系カードから会員証まで、この2,3年で、そのほとんどが倍速でスマホに取り込まれていったのではないでしょうか。以前は、何枚もあるクレジットカードやポイント系カードでお財布が太り、その太ったお財布を入れるからバッグも当然それなりの大きさに。でも、最近は、スマホ(+バッテリー)と家の鍵、ちょっとしたコスメがあれば何とかなってしまいます。
とくにマスク生活の今はリップすら要らず、私の場合、アイブローペンシルとアイライナーの2本さえあれば十分。仕事帰りにメイクが薄くなってきたときや、スパの後に、眉やアイラインをシュシュっとするだけ。手持ちのコスメも減っています。だからなのでしょうか、ショーウインドーを見ても、小さくてかわいいバッグが一層気になるように。そこで今回は、気分をハッピーにしてくれるアクセサリー感覚なミニバッグを集めてみました。
地曳いく子が指南する
ミニバッグのススメ
❶ 小さいけれどスーパー使えるニクイやつ
トップ画像にリンゴが置いてあり、謎?と思われた方がいたかと思います。最初はリンゴ無しで撮影していたのですが、ノーマルサイズをそのままミニチュア化してしまったような優秀なコばかりで、そのミニバッグを並べてしまうと小ささがわからなくなり……。そこで、リンゴを置いてみることに。スマホ、鍵、ちょいコスメという現代の三種の神器を満たすおすすめサイズは、リンゴ約2~3個分の大きさと判明。特に、今年は本格派のエレガント系ハンドバッグをギュッと凝縮したものも多く、そのほとんどが、ショルダーストラップ付きの2WAYタイプ。エレガントでありながら、ショルダーやクロスボディで普段使いもOK。もちろん、アフターコロナでは、パーティーバッグとしても活躍するはず。先を見据えたエレガント系ミニバッグは要注目です。
❷ アクセサリー感覚で冒険を
色や素材、形で冒険しやすいのが、ミニバッグの特徴ともいえるのではないでしょうか。ノーマルサイズのハンドバッグなら、ピンクではなく、やっぱり無難な色を選んでしまいがちですよね。でも、ミニバッグなら、主役というよりコーディネイトの差し色として遊べるので、使い勝手というより、気分をハッピーにさせてくれる度合優先で選んでもOK。今年なら、トレンドのパステルカラーに挑戦してみてはどうでしょうか。マスク生活で顔が隠れがちな今、ミニバッグこそ実用的なアクセサリーではないかと思っています。もはやブレスレットやネックレスのようなアクセサリー感覚で楽しんでみてください。
❸ ポシェット以上バッグ未満
先日、某ラグジュアリーブランドのポシェットを斜め掛けした赤ちゃん連れのママを見かけたのですが、これがなかなかに素敵でした。格好もカジュアルで、荷物もあれこれと多そうだったのですが、そのポシェットひとつで素敵度が爆上がり。普段使いにさりげなく持てる、ポシェット以上バッグ未満な顔をしたラグジュアリーブランドのミニバッグは、それだけでおしゃれを後押ししてくれます。
※ 2022年2月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
※ 六本木ヒルズ等各施設では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗・施設の営業内容を変更しております。営業状況は定期的に変更がありますので、ご来店の際には事前に各施設HPをご覧ください。
地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持つ。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれも人生も映画から』(中央公論新社)『買う幸福』(小学館)『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)『日々是混乱』(集英社)など多数。
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