ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回はサングラス&アイウェアがテーマです。
STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA
おしゃれから美容まで効果絶大な夏のキーアイテム
手っ取り早くファッショニスタ(笑)に見られたかったら、何を買うかというと、私はラグジュアリーブランドの新作サングラスです。サングラスひとつで全体の印象が変わり、おしゃれ度がアップ。コスパ的にも文句なしのアイテムです。シンプルかつベーシックなタイプの服でも、少しエッジィなサングラスをするだけで、いきなり“ただ者”ではない感が漂います。自粛生活により、気合い十分なファッションよりリラックスした服が主役の今なら、その効果は絶大。私のまわりのおしゃれな友だちはというとみんな、その時のトレンドのサングラスをさりげなく取り入れています。しかも、サングラスは美容方面にも期待できるアイテム。皮膚の薄い目の周りのお肌を、紫外線から守ってくれているのです。自分自身がシミやしわの悩みが少ないのは、若い頃からサングラスをしていたおかげなのかなと思っています。花粉症やウイルスからも目を守りたいですし。今回は、“ただ者”ではない感を演出する個性派ぞろいなサングラス&アイウェアを集めてみました。
地曳いく子が指南する
サングラス選びの心得
❶ マスク時代の今だからこそ、ひと癖ある個性派を
現在は、マスク時代真っ只中。顔の半分はマスクで隠れているので、顔の印象が弱くなっています。だからこそ、個性派のサングラスのほうが、おもしろい。ちょっと派手かしらと思うぐらいのものも、トライしてみると意外と馴染んでしまいます。今年おさえたいサングラスは、大きく分けてふたつ。個性が強いビッグフレームなインパクトタイプか、テンプルに主張を潜ませたベーシックなウェリントンの進化系。トレンドの顔になりたいなら前者、そこまで大変身したくないわという人は後者を。まだまだマスクを外せない今夏。いつも着用しているマスクの色とボリュームでもイメージが変わってくるので、そのあたりも意識してみてください。
❷ だからこそサングラスを買い替える
以前にトレンチコートを紹介した時にお話ししましたが、同じデザインだと思っても、10年前と今では微妙にトレンドの形が変化しています。これは、サングラスでも同じ。今年流行りのビッグフレームに似た形のものを持っているわと引っ張り出してくると、あれっということになります。今のデザインは、フロントがフラット。フラットでフレームが大きめのものを選ぶと、今年らしい顔に。サングラスは消耗品と思いましょう。だからこそ、手に入れたらワンシーズン使い倒すぐらいの勢いで。消耗品とはいえ、レンズは傷つきやすいので、お出かけの際にはソフトケースは持ち歩きましょう。
❸ レンズはグラデーションのあるものを
もれなく顔についてくるマスク。ここで一様に濃いレンズのサングラスを選んでしまうと、昔の銀行強盗になってしまう可能性もあるので要注意。今は、レンズのクオリティも進化し、UVカット効果も向上しています。グラデーションがついたレンズか薄めの色のレンズを選ぶほうが、マスク姿にはしっくりきてイメージも軽やか。メイクを手抜きしても、これならバレません。
❹ 納得いくまで自撮りでチェック
見た目のデザイン性だけで選ぶのはNG。顔の輪郭によってもイメージは変わってきますし、髪の毛のボリュームやヘアスタイルとのバランスもあります。サングラスを試着したら、まずは自撮りです。色付きのレンズ越しに見る鏡の中は曖昧ですから。アイウェアは横からの見た目の大切なので、自撮りは前からだけでなく横顔も忘れずに撮りましょう。いくつかで迷っている時は、画面で見ると冷静に判断ができますよ。
※ 2021年6月現在の情報となります。
※ 表示価格は全て税込価格です。
※ 六本木ヒルズ等各施設では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗・施設の営業内容を変更しております。 営業状況は定期的に変更がありますので、ご来店の際には事前に各施設HPをご覧ください。
地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、女優や著名人のスタイリングも数多く手がける。大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評を持つ。現在は、ファッションアイテムのプロデュースほか、テレビやラジオに出演するなど多方面で活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)『おしゃれも人生も映画から』(中央公論新社)、『買う幸福』(小学館)、『おしゃれは7、8割でいい』(光文社)、ひとりっPこと編集者の福井由美子との共著『たまには世界のどこかでふたりっぷ』(集英社)など多数。最新刊に『日々是混乱』(集英社)。
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