IKUKO'S METHOD

チェック柄は一期一会——地曳いく子のおしゃれメソッド18

ファッションのご意見番ことスタイリスト地曳いく子さんが、独自の視点で切り込むオトナ女史のためのスタイル術「IKUKO’S METHOD」。今回は秋冬トレンドとして注目の「チェック柄選び」の指南です。

STYLING BY IKUKO JIBIKI
PHOTO BY SHIN KIMURA
EDIT BY AKANE MAEKAWA

今年はチェック柄の当たり年

この秋冬物の展示会を回っていて一番印象に残ったのが、大人にも馴染みのよい渋めのチェック柄(特に英国調もの)。それも柄のバリエーションがすごく豊富だったんです。チェック柄の代表格と言えばタータンですが、鮮やかなパキっとしたタータンは、一歩間違えるとティーンエイジャーの制服(?)になってしまいオトナ女史にはハードル高め。でも今年は柄も形も素材も豊作。形もトラッドなものだけでなく、ハイウエストのパンツなどデザイン性のあるアイテムにまで上手く落とし込んでいるのです。チェックものからは遠ざかっていた私でさえ、ついつい心が動いてしまいました。苦手だと思っていたオトナ女史の皆さん、この秋冬ならトライしたくなりますよ。

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1/12薄手で細かなプリーツが上品なセットアップ。フェミニンな軽め素材のチェック柄なら、タートルネックを重ねたりと冬でも着回しがききます。ブラウス¥42,000、スカート¥45,000(デザイナーズ リミックス/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズウェストウォーク2F
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2/12今すぐにでも着たいさらっと生地のブラウス。シックなトーンでも、お袖コンシャスなデザインなので地味になり過ぎないのがポイントです。ブラウス¥24,000(エストネーション/六本木ヒルズヒルサイド1F&2F
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3/12ゆったりとしたフェミニンなシルエットのワンピースは渋めなチェック柄で。サイドにスリットが入っているので重すぎず、ブーツとの相性も抜群。少し寒くなってきたらタートルネックとのレイヤードで。ワンピース¥27,000(ユナイテッド アローズ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズウェストウォーク2F
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4/12明るめのタータンを選ぶなら、タイトな大人ラインのスカートを。黒のタイツやローファーと合わせてクラシックな雰囲気に。主張のある柄はボトムに持ってくるのが鉄則です。スカート¥30,000(ユナイテッド アローズ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズウェストウォーク2F
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5/12イレギュラーヘムがユニーク。馴染みのよいダーク系チェックでも、動きでニュアンスが出るので落ち着き過ぎずに楽しめます。スカート¥58,000(ティビ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズウェストウォーク2F
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6/12左右の柄が異なる技ありパンツ。デザイン性の高いハイウエストタイプは、トップをシンプルにタイトにまとめ、インして着こなすとかなりかっこいいです。パンツ¥71,000(ティビ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズウェストウォーク2F
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7/12サイドにラインがあしらわれたギンガムチェックのパンツ。ラメが織り込まれているので、モノトーンでもシックになり過ぎずフェミニンに着こなせます。パンツ¥39,000(デザインワークス(デザインワークス/デザインワークス ドゥ・コート六本木ヒルズ店/六本木ヒルズウェストウォーク3F
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8/12少しテーパードのかかったチェック柄パンツ。この秋冬ならざっくり編みのオーバーサイズニットを合わせるとバランスが取りやすいです。パンツ¥19,000(ユナイテッド アローズ/ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店/六本木ヒルズウェストウォーク2F
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9/12メンズのテーラーリング工場による美しい仕立てのコート。身体の曲線に丸みのある立体的なシルエットがフェミニンですが、シックなチェック柄を選べば甘すぎず着こなしの幅が広がります。コート¥70,000(クチュール ド アダム/ドゥーズィエム クラス/六本木ヒルズウェストウォーク2F
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10/12メンズライクな雰囲気のグレンチェックのブルゾン。デニムやパンツを合わせてもかっこいいですが、膝下丈のタイトスカートや無地のワンピースに羽織ってもかわいいです。ブルゾン¥16,000(アーバンリサーチ/表参道ヒルズ本館B3F
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11/12実は意外と役立つざっくりとしたおじさん系カーディガン。トレンドの軽やかなシフォンのマキシスカートやワンピースに合わせると、甘すぎない大人かわいい女らしさが作れます。カーディガン¥45,000(サヤカデイビス/アーバンリサーチ/表参道ヒルズ本館B3F
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12/12コートは絶対無地でなくちゃという人はストールで。一枚羽織るだけでもトレンド感がアップ。色はくすみ系を選ぶと合わせやすいです。ストール左¥52,000(ジョシュア エリス)、右¥29,000(ベグ アンド コー/ともにエストネーション/六本木ヒルズヒルサイド1F&2F

地曳いく子が指南するチェック柄アイテムの攻略

❶ トップは薄手のニュアンスで勝負

まだまだ暑いこの時季なら、まずはさらっと一枚で着られる薄手のトップかワンピースで取り入れてみましょう。ポイントは落ち着いたトーンのニュアンス系チェックを選ぶこと。顔の近くに鮮やかながっつり系チェックを持ってくると痛々しいことになるので要注意です。形は日本人の体型に取り入れやすいフェミニンでふんわりしたタイプがおすすめ。少し寒くなってきたらタートルネックのトップに重ね、タイツやブーツで合わせたりと結構長く活躍してくれます。

❷ がっつり系はボトムにすべし

ウール地に映えるタータンなど、がっつりとチェック柄を主張するタイプはボトムに取り入れるのが大人のスタイリング。以前なら赤のタータンは短めのかわい子ちゃんプリーツかラップスカートに多かったのですが、今年はタイトな膝下丈スカートなどクラシックな大人ラインも多く登場。引き続きトレンドとして人気のハイウエストのワイドパンツなどエッジィなデザイン性のあるものにも広がっています。タイトなトップをパンツにインして着こなすと素敵です。

❸ アウターは男前できめる

シフォンやレースなど軽めのスカートがトレンドになっている今だからこそ、アウターはシックな柄の男前なものを選びましょう。メンズライクなオーバーサイズコートやざっくりカーディガンなど、「彼氏のを借りてきちゃった」的なデザインのものをフェミニンに着こなすのがおすすめです。

❹ とにかく早い者勝ち

いつもなら「着たくなる時季になってから買いましょう」という私ですが、今年は早めにキープしたほうがよさそうです。ちょっと早めにトレンドだからと手を出すと、実際着るときには意外と気持ちが離れていて・・・なんて失敗がありましたが、今季は早い者勝ちです。タータンやギンガムなどワンパターンの柄がトレンドなら待ってもOKですが、この秋冬は色々な柄が豊富なだけに出会った時に手に入れないと、一生その柄に出会えない可能性大なのです。特にアウター系はお早めに。

profile

地曳いく子|Ikuko Jibiki
スタイリスト/1959年東京生まれ。数々のファッション誌で活躍し、そのキャリアは30年超え。女優のスタイリングも数多く手がけ、大人の女性を美しくみせる的確な理論に基づくスタイリング術に定評あり。独特の語り口も魅力で、現在はテレビやラジオでのコメンテーターとしても活躍。著書に『服を買うなら、捨てなさい』『着かた、生きかた』(ともに宝島社)、『脱「若見え」の呪い “素敵なおばさま”のススメ』(マガジンハウス)など多数。この秋には続々と新刊が発売予定。