Seeing and Believing

モデル・クリエイターの宮本彩菜が迷い込んだ、レアンドロ・エルリッヒの世界

雑誌や広告などでモデルとして活躍する傍ら、映像クリエイターとしても注目を集める宮本彩菜さん。国内外からオファーが絶えない彼女が、森美術館で開催中の「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」を訪ねた。鑑賞者が参加することで完成するレアンドロ・エルリッヒの作品を、彼女はどう見たのだろうか。

model_AYANA MIYAMOTO
photo_ROBIN FURUYA
text_MIHO MATSUDA

建物 2004/2017年 インクジェット出力シート、アルミニウム製 トラス・フレーム、木材、照明、鏡面シート 600×900×550cm Courtesy: Galleria Continua  TOP画像:試着室 2008年 パネル、フレーム、鏡、スツール、カーテン、照明 サイズ可変 Courtesy: Luciana Brito Galeria

作者と鑑賞者のコミュニケーションを媒介する作品

レアンドロ・エルリッヒは金沢21世紀美術館に恒久設置されている作品《スイミング・プール》でも知られる、アルゼンチン出身のアーティスト。今回は大型のインスタレーションから映像まで、新作を含む44点を展示する過去最大規模の個展となる。アートが好きで、よく美術館やギャラリーにも足を運ぶという宮本彩菜さんだが、今回の「レアンドロ・エルリッヒ展」で特に印象的だった作品は《建物》だと語る。

「参加型であり、誰かが入って初めて完成する作品というのが他のアーティストとは異なり新鮮でした。作者の感性が『爆発!』するようなアート作品が多い中、一方的じゃなくてフレキシブルな人だと感じました。参加する人の人の発想によって、赤にもなるし青にもなる。白にもなるし黒にもなる、という感じ。私もものを作るのが好きなので、この作品をどうしてやろうか!と、すごくワクワクさせられました」

教室 2017年 木材、窓、机、椅子、ドア、ガラス、照明 1220×550×430cm

美容院 2008年/2017年 木材、鏡、椅子、アルミサッシ、照明 980×684×280cm

失われた庭 2009年 金属フレーム、レンガ、窓、鏡、木材、アクリル板、 蛍光灯、人工観葉植物 サイズ可変 Courtesy: Art Front Gallery and Ruth Benzacar Galeria de Arte

撮影して楽しむ新しいアートの形

レアンドロ・エルリッヒの作品は、見慣れた日常的な風景に僅かなズレを生じさせ、それによって鑑賞者に現実とは何かを突きつけてくる。

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今回、宮本彩菜さん自身とフォトグラファーのコラボレーションによって撮影された作品は、まるで『不思議の国のアリス』のように、レアンドロ・エルリッヒの奇妙な世界に迷い込んだかのようだ。彼女が見つけたこの展覧会の楽しみ方とは?

「写真撮影OKなのをフル活用して、ぜひ楽しんでほしいです。自分が映り込んだり、友達、恋人、家族を被写体として撮影したり。レアンドロの世界に参加して、自分なりのアイディアや表現を使って新しい作品を生みだしたら楽しみ倍増だと思います」

宮本彩菜|Ayana Miyamoto
モデル・クリエイター・アーティスト。1991年大阪府生まれ。広告や雑誌等でモデルとして活動する傍ら、自ら撮影&編集した動画やイラストが話題となり、クリエイターとしても活動中。今夏からLISACHRISとの音楽ユニット〈Pisces〉も本格的に始動を開始する。

「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」 
会期 2017年11月18日(土)〜2018年4月1日(日) ※会期中無休 会場 森美術館 開館時間 10:00〜22:00 (最終入館 21:30) ※火曜日のみ、17:00まで(最終入館 16:30) 料金 一般 1,800円、学生(高校・大学生) 1,200円、子供(4歳ー中学生) 600円、シニア(65歳以上) 1,500円 (レアンドロ・エルリッヒ《建物》 2004年 リノリウムにデジタルプリント、照明、鉄、木材、鏡 800×600×1,200 cm 展示風景:104-パリ、2011年 ※参考図版)

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