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一度でいいから逆立ちしたい! 「KITAERU CrossFit Toranomon」流・大人の倒立攻略術

昨年より引き続き、自体重トレーニングが流行中。年末年始でカラダが気になるビジネスパーソンは、“腹筋&腕立て&スクワット”に加えて、倒立にチャレンジしてみよう。省スペースで鍛えられる倒立の効果と練習法について「KITAERU CrossFit Toranomon」コーチの秋山直也さんに尋ねた。

TEXT BY nao kadokami
PHOTO BY aya kawachi

倒立の習慣が実はビジネスパーソン向きな理由

直立姿勢が当たり前な我々にとって、倒立はいわば非日常な動作。しかし身体の機能性を追求するワークアウト「クロスフィット」において、倒立は定番種目の一つ。上級者は倒立したまま手で歩いたり、腕立て伏せを行う。「自分の全体重を扱えるようになるには、倒立が有効です」と話すのは、「リーボック」がプロデュースする「KITAERU CrossFit Toranomon」でコーチを務める秋山直也さん。また、クロスフィットを行う人でなくても、倒立を習得できるようになることは実は有意義なのだ。

「倒立を行う上で最も使われるのは体幹です。正確なフォームをとるには腹圧が抜けないようにすることが大切。また姿勢を安定させるには、広背筋やその肩甲骨周りをうまく使うことがポイントになる。身体の中でも大きな筋肉が倒立を行うことで育まれます。バランスよく筋肉がついていないと倒立の習得は難しいですが、逆に倒立ができるということは、均整のとれた筋肉が養われているということ。よって日常生活でも自然にいい姿勢を保てるようになります」

難易度高めの倒立をマスターするには?

「とは言え、倒立なんてムズカシイ」と感じる人は少なくないはず。日常的でない動作なので物怖じしがちだ。

「壁のそばでも倒立の姿勢をとれない場合は、単に倒立に必要な筋力がついていないケースが多いです。また肩関節の可動域や手首の柔軟性も必要なので、身体が硬い人も苦手意識があるかもしれません」

そこで秋山コーチがおすすめするのは倒立のためのトレーニングを行うこと。ぶっつけ本番で倒立に挑むよりも効率的で、なおかつ筋トレ効果も得られて一石二鳥!

秋山コーチ直伝。倒立を習得するための3ステップ

❶ ウォールウォーク

まずは倒立した状態で、自体重を支えるための筋肉を鍛えるメソッド。

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1/4① 床に両手をつき、壁に足を向ける。
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2/4② 指先はそれぞれ45°外側に向けておく。
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3/4③ 壁を後ろ歩きするように登り、それに伴い両手を壁に近づける。
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4/4④ 可能な限り倒立に近い姿勢をとったら、①の姿勢に戻る。①〜④を1日につき3〜5回反復。

倒立の姿勢に近づくほど臀部が下がり上体が反りやすくなるため、腹部に軽く力を入れて、体幹部を安定させて行うのがポイント。

❷ ホールド(ステップ1)

倒立において重要なバランス感覚を養うメソッド。

ウォールウォーク②の状態から、その姿勢を20〜30秒キープ×2〜3セット。

どうしても腕の筋力で身体を支えようとしてしまうが、姿勢の安定やケガのリスクを軽減するには、腕よりも強い背中の筋肉を使いたい。よって姿勢を保つ間はアゴを引き肩より内側に頭を入れて、肩甲骨周りを使いながら両手で床をプッシュするイメージで行うこと。

❸ ホールド(ステップ2)

倒立の完成形をシミュレーションするメソッド。

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1/2① ウォールウォークからホールドの形を作る。
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2/2② ホールドの時に壁につけていた両足を離して、20〜30秒キープ。

アンバランスな姿勢を支えるには、伸びの姿勢をとるイメージで地面をしっかりとプッシュし、体軸を安定させること。肩甲骨以下のボディをしっかり支えられる位置や、床に着いた両手がブレない位置を徹底的に探るべし!

「普段直立している時のように、倒立で足を上げた時に手から足先まで一直線になるよう意識してください。壁がないところで倒立をした時にも、同じポジションを取れるように練習するのが理想です!」。ルーティンとしている自体重トレに倒立を加えて、血流促進や姿勢改善を狙おう。

KITAERU CrossFit Toranomon 住所 東京都港区西新橋 2-16-6 電話 03-6435-7138 営業時間 7:00〜21:15(平日)、8:00〜12:45(土日) クロスフィットのプログラムのほか、ジムの利用やコンディションサポートなども行っている。

秋山直也|Naoya Akiyama
「KITAERU CrossFit Toranomon」所属。CrossFit Level 2 Trainer、CrossFit Weigthliftingの資格を保持。倒立を行う時には、事前に体幹トレーニングやストレッチから念入りに行うのがマイルール。だが義務感からやっているわけでなく、「単に身体を動かすのが好きなんです(笑)」。