INSTANT FLOW #30

「友達の多い人はよく旅をし、よく食べる」の法則——藤原ヒロシの連載「INSTANT FLOW」#30

夏もど真ん中になって参りました。今回もISE(伊勢)、NYC、SHA、UTS(宇都宮)と出没地点多数。見つけたら、そっと手を振ってくださいね。HFのInstagramの謎の部分を掘り下げ取材する連載の第30回! 2019年6月後半にポストされた画像からお届けします。

INSTAGRAM & TALK BY HIROSHI FUJIWARA
TEXT BY HF WATCHING COMMITTEE (HWC)

6月16日——海と川の狭間

広大な景色。伊勢ですか?「はい。海と川のはざまです。こっち(左)から海で、こっち(右)から川。宮川ってとこかな。綺麗でした」(hf) そして‥「その反対側には手つかずの自然が残っていました。ちょっとアフリカっぽいでしょ。ハイエナとかいてもおかしくない」(hf) おかしいです。空がでかいですね。「伊勢はいいところなんです」(hf)

6月16日——calm

「夕暮れの焚き火です。夕暮れの焚き火にいい季節でした」(hf) こんなに静かな伊勢も夏は暑くなるんですか?「もちろんなります」(hf) 愚問。

6月16日——3人でかき氷を食べるという、面白い夢のような時間

「ヨッピー(6/15参照)とスケシン(右)ですね。スケシンとは35年くらい前から友達なんです」(hf) ヨッピーさんはヨッピーさんが中学生の頃から友達だったんでしたよね。「はい。スケシンは〈C.E〉ってブランドをやってて、もともとずっと一緒に仕事してたんです。この3人で30年ぶりくらいに伊勢を旅したんです。おもろかったです」(hf) ヒロシさん友達多い。そして友達期間長い。ちょっと素敵な男子3人旅の一コマでした。かき氷も素敵。

6月16日——ディヴァインな美味しさ!

HF流ほめ言葉でましたね。何ですかこのちっちゃいプリプリプリプリ分かれている魚は。「イカかな? 細かく包丁入れてるんじゃないですか。すごく柔らかかったです。『こま田』って、お店ができたときから行ってるんですけど、なんとこの前ミシュラン3つ星をとったんです」(hf) イカかな?っていうくらい柔らかいイカ食べたいです。
*「こま田」は2013年1月8日にオープンした、完全予約制の寿司店。カウンター6席のお店です。

6月17日——美味しい!焼きそばパンの具だけみたいな味

今度は焼きそば。振り幅半端ないです。「パーキングエリアにて。焼きそばパンの具みたいな焼きそばだった」(hf) 油っぽくて味が濃いやつですね。「うん」(hf) 冷めてもブニャブニャでも美味しい麺って、焼きそばくらいですからね。リスペクト。

6月18日——出ました

コンビニの新麺類、ベビースター!「予告」(hf) 今までなかったのが不思議なくらいじゃないですか。 しかも、コンビニでこれを買うと、写真のステッカーがついてくる! 急げ!

6月19日——サンダーボルトプロジェクト

伊勢丹の告知ですね。ポップアップストアは7月30日、オンラインストアは7月31日まで。日々続々完売。急げ! 間に合わなかったらごめんなさい。

6月19日——読書

「今ちょうど読んでる本です。面白そうだから買ったんですけど。昭和の匂いがする本です」(hf) ドライブインって今あまりないですもんね。「たまに国道沿いにちょこちょこあったりしますけどね。ラフォーレができる前はドライブインだったんですよ」(hf) え? 原宿のあのラフォーレですか? 「そう。『ルート5』っていうドライブインだった。ドライブインっていうかアメリカンダイナーのドライブスルー? その隣が教会だったんです。ワシントンハイツ(在日米軍施設)がすぐ近くにあったからなんでしょうね」(hf) その頃ヒロシさんもう生きてました?「生きてない。でも教会はなんとなく覚えてます」(hf)60年代半ば、車でオシャレさんが集まるアメリカングラフィティなスポットだったわけです。ヒロシはなんでも知っている。見たことないことまで知っている。

6月20日——ティファニー

「ダブルスタンプって、こういう〈パテック〉に〈ティファニー〉とかのいわゆるダブルネームものなんだけど、こういうのだけ集めたオークションもあるらしいです」(hf) ワールドウォッチ。世界中の時間がわかりそうでよくわからない。そういうことじゃないですね。

6月20日——夏前に次の雪山の打ち合わせ、という有意義な時間

「雪山のオンライン『バックサイド』というスノーボード・マガジンをやってる野上くんと対談というか取材というか。一緒にスノーボード行ったりしていたんで、また今年も行きましょうねっていうプランを話したり」(hf) イケてるメンズは雪山を目指す。「怖くないですか?貞子」(hf)……。え? あ、後ろに女の人の顔が。「鏡だったんです」(hf) 日常の、よくあるけどちょっと怖い瞬間。

6月20日——大きなハマグリ

でまた三重に?「そう。昼間野上くんと対談して、夜は約束があったんで桑名でハマグリを食べて帰ってきた」(hf) ごはん食べに桑名へ?「1年に2回くらい食べるメンバーとの約束だったので」(hf) ハマグリを食べる約束をする大人の男には誰もかなわない。そんなことわざがありそうです。

6月21日——新たなオークション

新たなオークション!「送られてきたカタログです。モナコの宝石と時計だけの新しいオークションハウスだそうです」(hf) 表紙からしてただ事ではないぞ感が漂ってきますね。

6月22日——ANA 恒例の蕎麦朝食

「空港のラウンジに行くとついついお蕎麦を食べてしまうのですが、もうやめます」(hf) なんでそんなことをおっしゃいますか。「とりあえず今ちょっとダイエット中です」(hf) 痩せなきゃいけない理由なんてないでしょう。「いやあります」(hf) そんなわけで絶賛ダイエット中。

6月23日——nyc

今回のオーバーシーズ訪問先はニューヨーク。「車の中から小洒落たグラフィティが見えたんで」(hf) いいお天気ですね。梅雨知らずのNYC。

6月24日——コロコロカプレーゼ

ニューヨークの朝食はどこか違いますね。そっか、コロコロしてるんですね。「『ザ・マーサー』の朝食です」(hf)

6月24日——sneaker. meant to be @joseparla

このかたはホセ・パルラさん?「めっちゃ有名なアーティストですよ。『ワン・ワールド・トレードセンター』のロビーにある27メートルの壁画はこの人の作品です」(hf) ホセさんとお仕事を?「昔から友達なんですけど、仕事したことないかなあ。あ、1回レコジャケをやってもらったことあります。アブストラクト系で、日本では『ユカ・ツルノ・ギャラリー』。知っておかないといけないアーティストの一人です。日本贔屓でもあります」(hf)

6月24日——僕のマークはパリの地図?

マーク・ゴンザレス。展覧会がサンフランシスコでありましたがもう終わりましたね。

「僕にはこれが送られてきました。キャンバスの作品で、後ろはカーボンボードで、ビニールでラッピングされて」(hf) 大きいんですか?「60cmくらいですかね」(hf) 必ず喜ばれるギフトの決定版です。

6月25日——アーノルドパーマー

これ、コンビニにすぐ行ってみたけど、もう全然なかったです。「アーノルドパーマーですね」(hf) 「アーノルドパーマーってレモンティーのことでもあるんです。アメリカに行ってアーノルドパーマーって頼むと、レモンジュース半分、アイスティー半分で割ったやつが出てくる。多分彼(アーノルド・パーマー)が好んで飲んでいたんでしょうね。だから日本でも『ロンハーマン』とかに行くとメニューにあったりします。で、傘を出すときについでに飲み物もコンビニらしく作ろうって、作ったのがこのアイスティーです」(hf) ヒロシフジワラも作りましょう。「今、知り合いが頑張ってサリンジャーラテというメニューを作ろうとしてる。ライ麦にミルクを入れて。ちょっとアカデミックでいいでしょ」(hf) フラニーとズーイが飲んでそうですね。なんてね。ちなみに今年の1月1日がサリンジャー生誕100周年でした。

6月26日——深夜の空港 USA

「はじめてニューヨークから上海に向かう飛行機に乗りました。かなり長かった。深夜便で15時間くらいかな。この写真、アメリカの深夜の空港、って感じでしょ」(hf) 感じです。

6月27日——sakana : shanghai

「で上海」(hf) 待ち合わせですか。「はい。上海ランデブー」(hf)

「ライブがあったんです。その前日に『ウルトラバイオレット(2018年12/7 参照)』を予約してみんなで行きました」(hf) これは食べ物ですか。「そうです。スープです」(hf) ライティングがすごい。スープ透過光。「一生に一度は絶対行った方がいいレストランです」(hf)

6月28日——@boris_eats のメガネ

「奥のメガネと似てるなあと思っただけなんですけど。林檎殺人事件の樹木希林さんのメガネっぽい」(hf) で、手前のこれは?「トマトのマカロンです。『福和慧』はベジタリアンガストロノミーみたいな、上海の、野菜だけのお店です」(hf)

「これは花茶。お湯を入れると蕾が広がるお茶です」(hf)

「いくつか部屋がありました。上海のレストランってすごい広いんです。席がいっぱいあって、どこに行っても余裕がありますね。日本と違って」(hf)

6月28日——never trust a hippy

「僕のマネージャーの原田さん。〈NIKE〉にその場で色をつけられるIDがあるんです。パターンがいくつかあって好きなのを選べます。タイダイ模様があったり柄物があったり。柄は定期的に変わるらしいんです。要するに薬品の上にビニールシートみたいなのを置いて、それで靴に模様を写すプリントなんです。ソールと中はマスキングをして色が着かないようにするんです」(hf) 自作してみたくなるID。

「ソールをマスキングできるんだったら表面もできるの?って聞いたら、やったことないけどやってみようってやってみたらこうなりました。3ストライプにすればよかったかなあって(笑)」(hf) こらこら。

6月28日——上海魚介類

「サカナクションのライブです。めっちゃ盛り上がってました。上海の人たち、全曲知っててみんな歌ってました」(hf) それはすごいことですねえ「びっくりしました」(hf)

6月28日——@mamekurogouchiだけに”マメ“缶!? 中に入っているのは、今はなきキャバレーの踊り子たちの画像をコラージュした限定Tシャツ

「まめちゃんのTシャツです。まめちゃんコンビニ用豆かんTシャツ」(hf) 「Mame Kurogouchi」デザイナーの黒河内真衣子さんです。

6月29日——アイさんの作品

「上海のレストランの一階にあったアイ・ウェイウェイの作品です」(hf) 森美術館で拝見したことあります。現代美術家であり、建築家でもあり、キューレーターでもあるアイ・ウェイウェイさんの作品がパブリックアートに。

6月29日——80’s。マイロさんが撮った写真

「昔の写真をあげてみました」(hf) マイロさん?「マイロ・ジョンソンさんです」(hf) ブリストル伝説のワイルドバンチのメンバーのDJマイロさんですか(調べたて)。昔っていつ頃ですか?「’80年代じゃないですか確実に。84〜85年くらいかな」(hf) 今の20代が生まれた頃ですね。フィギュアにしたい可愛さです。

6月30日——早朝ロケといえば山積みおにぎり

「早朝ロケでした。早朝ロケといえばこの光景」(hf) 山が大きい。

6月30日——すきあらば寝る

「梶野くんは隙あれば寝てるんですよ、だいたいいつも寝てる」(hf) 起きてる時とあまり印象が変わらないですね。「確かに。スランバーだから」(hf)

6月30日——撮影

どこに行ったんですか。「宇都宮の大谷石地下採掘場跡。『インディ・ジョーンズ』一本撮れますよ」(hf) この、いろんな意味ですごい撮影の詳細は秋まで内緒です。

profile

藤原ヒロシ|Hiroshi Fujiwara
1964年三重県生まれ。DJ、音楽プロデューサー、ファッションクリエイター。英米で触れたクラブ文化を80年代の日本に持ち込むなど、音楽とファッションの両軸で日本のストリートカルチャーを牽引。現在、デジタルメディア「Ring of Colour」を運営する。京都精華大学ポピュラーカルチャー学部客員教授。