猛暑にも活動の鈍りを見せなかった藤原ヒロシ(hf)。そういえば、汗もあまりかかないような。彼のInstagramの謎の部分をイノセント(無知の方)な視点で取材する連載の第12回(月2回更新)! 2018年7月にポストされた画像からお届けします。今回も、旅のお話満載。
INSTAGRAM & TALK BY HIROSHI FUJIWARA
TEXT BY HF WATCHING COMMITTEE (HWC)
2018年7月8日——やっと晴れた
「伊勢に行きました。空いた時間に」(hf) 伊勢キャンプ場(のようですが、ではないです)からスタートするhfの日本の夏休み。
7月8日——探して探してやっと入手
「実は僕、麺つゆの良し悪しがわからないんだけど、みんなはこれが美味しいと言う。でも今年はなぜか品切れでまったく買えない」(hf)創業334年、三重県「ミエマン醤油西村商店」の夏季限定「そうめん・ひやむぎつゆ」。ストレートタイプで薄めずそのまま使用。ミエマンの本醸造醤油、削りたての新鮮な国産鰹節、北海道昆布の風味が一体となった本格派。公式サイトでは売り切れ中。なぜだ。
7月8日——美味しすぎ
地元寿司、のレベルが高い。「『こま田』は全国区です」(hf) 全国の食通が訪れる伊勢の寿司店……。「食べログ」評価も星4.21!! メニューは18,000円からのおまかせのみ!
7月9日——#teeoftheday
「ue(uniform experiment)」のTシャツです。(写真の天地を逆にして)こうすると、ほら」(hf) あ。メッセージTだったんだ。ほんとだー。さて、みなさん、わかりましたか?
7月9日——僕のコメント付きTシャツ
「村上隆さんのインスタにコメントしたら、それがTシャツになりました(笑)」(hf) 5/15に村上隆氏のインスタグラム(takashipom)にアップされた画像にhfが「綺麗」とコメント。それに対し村上氏が「藤原さんにお褒めの言葉を頂いた記念として、スタッフ間でTシャツを作ろうかと思います!」とレス。そして7/9、出来上がったのがこのTシャツ。
7月10日——ビックリマンチョコ
「コンビニ企画の一環としてできたら……と企画したら、全国展開することになって」(hf) で、実現したのがビックリマンチョコ×FRAGMENT。7/17に発売されたロッテ「ビックリマンチョコ」の新製品。全46種のうち、hfがプロデュースしたシークレットが4種。上質感のあるエンボスメタルシールをコンプリートせよ!
7月10日——良い一品、入手した
夏のおすすめCDですか?「昔のブート(ブートレグ・海賊版)CDをもらいました。今は音源はどこにでもあるけど、ブート版はブート版でしか聴くことができない。希少」(hf) 英国の歌姫、メリー・ホプキン唯一の来日公演、1970年大阪万博と、米国のボズ・スキャッグスの1976年ウエスト・ハリウッド、ロキシーでのライブを完全収録したもの。
7月11日——タイムスリップ感凄い。憧れの山口はるみ!
「山口はるみの展覧会に行きました」(hf) 「HARUMI YAMAGUCHI×YOSHIROTEEN 『Harumi’s Summer』」。「ギンザ・グラフィック・ギャラリー」にて8月25日(土)まで開催中。アパッチ。うーん。「男性誌です。小暮(徹)さんがSex Pistolsの独占インタビューしてたり、エロあり、ジャーナリズムあり、梶原一騎(漫画)あり、その表紙が山口はるみさんのエアブラシのイラストでした」(hf) 「Apache」は「週刊少年マガジン」から派生した幻の男性誌。バロン吉本、石森章太郎、松本零士らの漫画のほか、インタビューやドキュメントなどを掲載するグラフ誌として発刊。1977年の創刊から2年でその歴史を閉じた。
7月11日——「おお、」って声でる
「資生堂ギャラリー」で、イチジクを食べたんですか?「佐藤浩一さんの作品です。食べ物じゃなくてアート作品です」(hf) 「資生堂ギャラリー」で2006年にスタートした、新進アーティストの活動を応援する公募展「shiseido art egg」。第12回目の今回は、350件の応募の中から入選した、佐藤浩一、富安由真、宇多村英恵、3名の個展を開催。個展終了後、同3名の中から「shiseido art egg賞」が選ばれる。8月26日まで!
7月11日——体にしみるヤツ
するとこれもアート作品ですか?「違います。2年経っても予約が取れない、『新ばし 星野』です。あ、でも引越しして席数が増えるみたいだから、もしかしたら予約取れるかも。芋茎です」(hf) ずいき。サトイモやハスイモなどの葉柄。「新ばし 星野」の定番料理、くず粉を使った煮物で、同店の象徴的な一品ということです。
7月12日——太刀魚テクスチャー
「鮨さいとう」。毎日美味しいもの食べていますね。驚きませんけど。「太刀魚の切身です」(hf) 上に乗っているのはアルミ箔、ではないですね。「……太刀魚の皮です」(hf)
7月13日—animal chin
「’80年代を一世風靡した、パウエル・ペラルタ『The Search for Animal Chin』というスケートのビデオがあったんですけど、そのサントラをもらいました。アナログ盤です」(hf)
7月13日——はろー
「コンラッドに行くとお風呂場にいつもアヒルがいるんですよ。透明で中にカギが入っていてかわいい」(hf) コンラッドダックと呼ばれている代物で、透明のこのタイプはコンラッド大阪限定。宿泊客へのプレゼント。ちなみに隣のコンラッドベアは、ターンダウンサービスの時にベッドに潜り込んでいるらしい。ちなみに東京のダックは王冠被ってます。物欲刺激されます。
7月13日——Vuitton展
「『ルイ・ヴィトン』のイベントに、呼ばれて行きました。フラグメントのものも展示してあって、夜は大阪迎賓館でお食事。蜷川実花さんが正面に座っていました。」(hf) 素敵な夜を過ごしたんですね。ご感想は?「蜷川さんが綺麗でした」(hf)
7月14日——板垣さん
「板垣スーツケース。どうやって支払いしたのかなあ。日本円なんて当時価値ないでしょ?」(hf) 当時から為替(手形、小切手、証書)がありましたので、おそらくそれではないかと。「ルイ・ヴィトン」のカバンを日本人で初めて購入したのは元土佐藩士・板垣退助。(明治14年)1883年1月9日にシリアルナンバー「7720」のトランクをパリで購入。ちなみに後藤象二郎がその3週間後にふたつのトランクを購入した記録あり。板垣、後藤に先んじて元薩摩藩士・初代駐仏公使・鮫島尚信とみられる購入記録もありますが、現物が未発見。実物で裏付けられる最初の購入者は板垣退助とみられています。
7月14日——FREEの藤原です
「僕は『FREE』という事務所の所属アーティストです」(hf) え? じゃあ、ミュージシャンhfに何かお願いするときは「FREE」に連絡をするんですね。「そうです」(hf) 他の所属アーティストは?「誰もいません」(hf)
7月15日——高級シュークリーム
「昔はヒロタって高級なイメージ、ありませんでした?」(hf) あったあった。「めっちゃ美味しかった。最近買って見たら、やっぱり美味しかった。ヒロタのシュークリーム最高」(hf) 正式名称は「洋菓子のヒロタ」。1924年創業。定番のオリジナルシュークリームのカスタード、チョコレート、ツインフレッシュなどに加え、8月9月の夏季限定で、完熟白桃、瀬戸内レモンもあります。
7月17日——はろー倫敦
そしてロンドンへ。お仕事ですか?「ミラノに行くついでに。いつもフランクフルトのトランジットなので、2泊3日でロンドンに行きました。社員旅行で」(hf) ロンドンもよく行くんですか?「2年ぶりくらい。仕事ではあんまりいかないですね」(hf)
7月17日——レモンも焼きますね、ロンドン。
ノッティングヒルでお食事。「ロンドンって、トマトでもフルーツでもなんでも焼くイメージでしょう。レモンも焼いていた。あー、焼いているなあって」(hf)
7月18日——25年ぶり?
あ、なんかいい写真。「街角で(PLASTICSの)チカちゃんに会いました。若い頃、毎日のように遊んでいた人に、久しぶりに会えて嬉しかった。この辺に住んでいると聞いて連絡をしたら、犬の散歩がてら出てきてくれました」(hf) こんな優しいヒロシさんの顔、初めて見ました。「会えて嬉しかったんです」(hf)
7月18日——ミューズリーはあった
ホテルのビュッフェですね。最低とかおっしゃってますが。「シャングリラって中華系(中国系)だから、ビュッフェに中華料理があるのはいい。でもマグロのお造りがあるのにご飯はない。朝ですよ? ニセコのダサいホテルのビュッフェみたい」(hf) でもミューズリーはあったんですね。よかったです。
7月19日——ミラノでギリシャ
お仕事でミラノ、ですね。「ギリシャ料理の店に行きました。(写真は)『ジル・サンダー』のデザイナー(クリエイティブディレクター)のルークとルーシー。(夫)ルークは、元『シュプリーム』の(ヘッド)デザイナー、(妻)ルーシーは『バレンシアガ』や『ルイ・ヴィトン』などにいた人」(hf)
7月19日——Japan vs Italy
「今回はサザエさんの人形焼を」(hf) 激辛からのクッピーラムネからのサザエさん……。(hfのイタリアへのお土産魂は、「INSTANT FLOW#10 6/10参照)
7月20日——何食べてるのかさっぱりわからない
綺麗ですね。「ベジタリアンレストラン『Joia-Alta Cuicina Vegetariana』です。3つ星を取った、すごいシェフのレストランなんだけど、(食事中は)何を食べているのか分からなかった……。こっちは熱い(料理な)のに、こっちはアイスクリームで冷たかったり。何これ???って言いながら食べていたんですけど、最終的にはあれって美味しかったよね……という評価になりました」(hf) グルメ三年ゴロシの技。
7月21日——ミルクが先
で、お話をロンドンに戻してミルクティー。「『ザ・コンノートホテル』です。ロンドンでミルクティーといえば、やっぱりミルクが先です」(hf) 動画をずっと見てるとループになってどっちが先だか分からなくなりますけど、見てください。
7月22日——Sooooo interesting
「今年行ったレストラン、ナンバー1です」(hf) え!!!! ナンバー1ですか? これは何料理ですか。「西アフリカ料理で、赤いのはバナナのフライです。今まで食べたことのないごはんです。いわゆるガストロノミーなんですけど、あまり食べたことのない味で、どれもがすごい美味しかった」(hf) ロンドンのピカデリーサーカスにある Ikoyi
7月22日——そうさ、どうさ
「これも美味しかった。スリランカ料理です。ロンドンは、スリランカとかインドとか、アフリカとか、そういうのが美味しいです」(hf)「ちなみに日本とスリランカにだけ鰹節があるの、知ってます? だからスリランカ料理も出汁が効いている。でも鰹節って日本からEUへの輸出ができないそうです」(hf) なぜ輸出できないのかというと、カツオの切り身を燻す製造過程で生成される「ベンゾピレン」の含有量がEUの基準を越えることが問題視されているみたいです。美味しいのにね。写真はドーサ。Hoppers SOHO
7月23日——この人のインスタ面白い
あれ、これロンドンでチカさんと撮った写真ですね。「shunsaku1977のコラージュ。この人のインスタ面白いですよ」(hf) shunsaku1977さんのインスタでは、アリスとコンビニの冷蔵庫を覗くhfの姿も拝めます。
7月23日——在庫品
「ラップトップに貼るステッカーはいつも、『SANTA CRUZ “RIP GRIP”』です。スケートボード用の滑り止めです」(hf) そっか。スケボーは最近も?「やりません。怪我するから」(hf)
7月23日——何食べても美味しくなる魔法の器
「フランスのトラディショナルなボウルらしいです」(hf) 名前が入ってますね。「オーダーしてくれたんじゃないかな。何を食べても美味しくなる、魔法の器です」(hf) 主にミューズリーでしょ?「これならケロッグでも美味しい」(hf)
7月24日——久しぶりに活字まみれ。面白い
怖いやつですか?「わりとみんな怖いって言います。おすすめです」(hf)「驚愕の展開とどんでん返しの波状攻撃、そして導かれる最恐の真実。読み始めたら引き返せない、戦慄の暗黒ミステリ!」(新潮社H.P.より)
7月24日——ばから
「『バカラ』からベアブリックがこれから出ます」(hf)
7月26日——apple apparel
うわあ、これ気になってました。「アップルって昔アパレルやってたんですよ。迷走期に。本格的に。本格的なダサいものを作ってました」(hf) 今となってはかわいい。色とかサイズ感も良さそう。「そう! むかーし古着で買ったものです」もともとそんなに出回ってない?「ないです」(hf)
7月26日——リアルサイズ古代生物。やばい
「『古代生物のサイズが実感できる! リアルサイズ古生物図鑑』、本です。やばいです。現代に古生物がいたらどれくらいの大きさなのかが分かります。いい意味で悪趣味」(hf) これ、本なんですね。「すごい面白かったですよ。魚屋で三葉虫が魚と一緒に陳列されていたり」(hf)「さまざまな時代のさまざまな古生物を、現代の(身近な)風景に配置して見ました。サイズ感を直感的に掴んでもらえます」と、Amazonレビューより。発売後たちまち60,000部突破のベストセラー。
7月28日——70’s
「昔の写真が出てきました。’70年代、中学生です」(hf) 中学時代、今より老けてます。
藤原ヒロシ|Hiroshi Fujiwara
1964年三重県生まれ。DJ、音楽プロデューサー、ファッションクリエイター。英米で触れたクラブ文化を80年代の日本に持ち込むなど、音楽とファッションの両軸で日本のストリートカルチャーを牽引。現在、デジタルメディア「Ring of Colour」を運営する。京都精華大学ポピュラーカルチャー学部客員教授。
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