あらゆるジャンルのクリエイターであり、美味しいものを食べる人、その他色々として活躍する藤原ヒロシ(hf)。彼のInstagramをhfウォッチャーが本人に深堀り取材する連載も第6回(月2回更新)! 2018年4月前半にポストされた画像からお届けします。
INSTAGRAM & TALK BY HIROSHI FUJIWARA
TEXT BY HF WATCHING COMMITTEE (HWC)
2018年4月1日——世界一美味しいジンジャーエール
ブレナムジンジャエール レッドキャップ、Amazonで買えます。350ml6本入りで3,580円。「アメリカ・サウスカロライナ州で1903年に誕生した、100年以上の歴史を持つジンジャエール。エリック・クラプトンのライブバックステージに必ず置いてあったという逸話も。日本でのブレイクのキッカケは藤原ヒロシ氏の推薦によるもの。世界一辛いと言われていますがとてもクセになる味。刺激的で爽快な辛さ、ぜひお試しあれ!」(Amazonより)その通りー。
4月3日——いい本に出会った
「生沢舞ちゃんという友達がいます。お父さんは有名なレーサー、本人もレーサーでグラフィックデザイナーで、ロンドンとフランスに住んでいる。彼女のおじいちゃんが絵描きさんだったというので検索して買ってみたら素晴らしい作品で」(hf) 1956年から1957年にかけて、朝日新聞で連載されていた井上靖の小説『氷壁』の挿絵をまとめたのが、生沢朗『氷壁画集』(朋文堂)。当時の社判のデザインもいい。布張りハードカバー全286ページで780円だったのもいい。「いい本に出会った」(hf) いい話をもっとすると、この本をhfは2冊購入して、山好きのスタッフにプレゼントしたそうです。泣ける。
4月3日——tea time
「NARISAWAで、ティーペアリング。ワインペアリングとか日本酒ペアリングとかありますが、僕はいつもジュースとかティーペアリングなんです。NARISAWAのティーペアリングは最高に美味しいです」(hf) 何のお茶ですか?「覚えてないです」(hf) 知識でなく舌で味わう。基本です。
4月4日——さかなとおはな
エディブルフラワーを散りばめた白身魚の一皿。お皿の上のお花畑。「アジアナンバー2になった「神保町 傳」です。美味しいですよ。最近、花を食べる機会が増えてきたような気がする。サラダに入っていたり……」(hf) 花を腹一杯食べたいものです。そうか?
4月5日——断食を破る
「ブレックファーストの語源はファスティングをブレークする、すなわち断食を破るということなんです。それが朝食の真意」(hf) インスタのコメントの反応を見ると、大誤解を招いている感ありますけど、皆さんhfは断食したわけじゃありませんから。「空港ラウンジで、朝早いフライトだったんです。ラウンジ置き(盛り)」(hf) 白飯をトマトで食べるんですか? あ、「卵焼きとお魚と明太子でです」(hf)ですよね。
4月5日——トランジットはバナナと決まってる
世界の機窓からその1。フランクフルトに着いたhf。「バナナって安心感ありません? 世界中だいたい同じ味だし、食べやすいし。バナナの安心感ったらない」(hf) バナナとみかんしか食べられないんですもんねー(あまり共感できてない)「フォーク・ナイフがいらない、手で食べられるから」(hf) そうですよねー(スイカが好きだー)。
4月6日——デジタルタグ
「リモワのデジタルタグ付きのバッグです。自分でデザインタグをアップロードすることができるのですが、それを知ってる人があまりいない。しかもそのうち販売中止になるという」(hf) えーなんでー!「カバンのなかにバッテリー入れるのがだめになったでしょ。これバッテリーだから」(hf) 飛行機に乗る時以外なら使えますよ。今のうちに購入いかがでしょう。
4月6日——アルプス越え
世界の機窓から2。「スイス上空。フランクフルトからミラノへ行くときの景色がすごい綺麗なんです」(hf) ドイツからイタリア入りをするときは、基本的にスイス上空を通過するので、運が良ければユングフラウ、マッターホルン、モンブランの三大名峰が見えます。山に興味がない人でも、人生やり直したくなるくらい感動します。楽チンだし。
4月6日——あんまり美味しくなさそう
「ミューズリー。マンダリンの」(hf) これはインスタ映えしない選手権出せますね。見た目だけじゃなく?「美味しくなかった。ハイアットの方が好みです」(hf) そうだ! ミューズリーとグラノーラの違いが分かりましたよ。「知ってるよ。炒ってあるか炒ってないかでしょ」(hf) 脱力。付け加えますと、グラノーラはケロッグ博士が発明したアメリカ発祥。ミューズリーはスイス発祥。どちらもサナトリウムの療養食です。だからこの先も一生食べられますよhfさん。
4月6日——????
お茶好きhf。ミラノの仕事場にて。「仕事していて眠くなると、エスプレッソを薬のように飲むときもあるんですけど、最近はミルクティーにエスプレッソを入れちゃうんです」(hf) スタバ方式だ。スタバでそれをオーダーするときはなんて言うんでしたっけ?「ダーティーチャイ。でも、日本ではあまり通じないんです。だからチャイティーラテにショットを追加。眠いときとかピシッとしたいときはこれで」(hf) 眠い時に思い出せるといいなあ。
4月7日——ミラノ通勤
「モンクレール本社にある社員食堂です」(hf) 定点観測ですね。もう行ったような気さえしてきます。
4月7日——Milano de 飲茶
「ミラノのトレンディ飲茶。そんなに美味しくはなかったです」(hf) デザートは餅アイスですか。そんなにポピュラーなんですか。「雪見だいふくのちっちゃいやつです。餅アイスって、アメリカでも和食屋のデザートとして提供されることが本当に多い。でも日本ではあまりデザートとして出ないじゃないですか。外国人にとっては、日本のデザート=餅アイスって定着しているので、『なんでないの?』って驚かれます」(hf) その事実に驚く。ウィキと「Mikawaya」のHPによるとMochi ice creamは、「日系アメリカ人のビジネスウーマンで活動家のフランシス・ハシモトによって発明された」とあります。さらに「1910年、フランシスさんの両親がロサンゼルスで日本の菓子店「Mikawaya」を開業。戦争で休業していた時期もありますが、1945年から娘のフランシスさんとともにリトルトーキョーで「モチ・ショップ」として再出発。1990年代には、自社製品の餅生地でアイスクリームを包んだ餅アイスを発表。フレーバーの種類も多く、アメリカ全土で親しまれている」だそうです。ちなみに雪見だいふくの発売は1981年です。
4月7日——Trattoria Masuelli S.Marco
ミューズリーじゃなくて、マスエッリなんですね。「プラダさんが毎日来るという噂のトラットリア。ミウッチャさんのお気に入り。1921年って書いてあるから、昔からあるんでしょうね」(hf) ラウンジ盛りのようなこちらのお皿は? 「魚の食べ方が海外は違うなあと思って。アンチョビとニシンにバターをつけて、パンに乗っけて食べる、いわゆるオープンサンド。オープンなのにサンドなの? サンドなのにオープンなの? って疑問は常にあるんですけど」(hf) からの、黄色が強烈なまんまる料理。「ミラネーゼリゾットというとこういうのらしいです。サフランとチーズのリゾット」(hf) 今回はレモンパスタ食べなかったんですか? 「行けなかったんです。時間がなくって」(hf) あ、お仕事でしたね。
4月6日——なんか可愛い
犬進入禁止。「かわいい。犬入っちゃ行けません」(hf) ミラノで可愛いシリーズその1。
4月7日——イタリア男子とチョコレートプディング
「イタリアだからイタリア男子って書いたけど、彼はイタリア人じゃない。本当はスイス人」(hf) 仲良くシェアしてる。もしくは、ちょっと一口いい? 的な。ミラノで可愛いシリーズその2。
4月7日——pinnacle heel
あ! これはその気がなくてもついつい走れてしまう噂のシューズですか? 「そうですね。こういうのもあげとかないとなって」(hf) ピナクルってのは頂点って意味なんですね。そのモデルの最高機種。って、フォローもしとかないとね。
4月8日——マラケシュ 1824
「『マラケシュ 1824』で洋梨のジュース飲みました」(hf) 2/19参照してください。さっそく常連さんになってますね。
4月8日——ミラノマルペンサ空港にて
ミラノの空港でセルフィーをするhf。これはモンクレールの新ロゴ? 「昔のロゴを使ったデザインのスエットを作りました。今度出るやつです。自分で着て自分で撮りました」(hf) どんどん出ますよ、新作モンクレール。
4月10日——ざ・すたんだーど
帰国寿司。「銀座の『鮨竹』は、板前が女性なんです。もともとバンタンの生徒で、インテリアデザインをやりたかったんだけど、ひょんなことから寿司屋になったという、話も面白かった。入り口とかもおしゃれでところどころ綺麗でした。撮ってないけど」(hf) 2017年、2018年、食べログアワードブロンズ受賞。全8席、女性一人でも入りやすいこぢんまりとした寿司屋。お一人様20,000円から。
4月11日——鮨 なんば
翌日も寿司。「ミッドタウン日比谷の『鮨 なんば』。阿佐ヶ谷から日比谷に引っ越してました。ロゴのデザインをしたんです」(hf) それ、見たいです。「インスタにあげてないんですけど、鉄火巻きみたいなロゴ。制服とか名刺とかに使われています」(hf) この写真はメニューですよね。「ご飯(シャリ)とネタの温度が書いてあるんです。こういうのって、初めてじゃないですか? レーザー温度計を使って測っていました」(hf) 同店メニューによると、「鮨なんばは究極の一貫を目指します。舎利の硬さ、粘度、甘み、塩気、コク。種の切りつけ、大きさ、厚み、気をつけることは数多くあります。その中でも、温度が最も大事だと思っております。本日のシャリの温度、種の温度をメニューの下に記しております。最良の温度の舎利と種。この二つが寄り添って、なんばの一貫の鮨です」とのこと。ちなみに写真の春子は、はる子ではなく「かすご」と読む。春に生まれた本鯛の稚魚で桜鯛とも。美味くないわけがない。完全予約制、予約困難、お一人様30,000円から。
4月11日——森、道、市場 2018
「5月のフェスに出ます」(hf) 「森、道、市場 2018」は愛知県蒲郡市で開催される「モノとごはんと音楽の市場」。日本全国350店以上からなる素敵なモノ、おいしいごはん市場と、複数のステージで演奏される音楽が楽しめる野外イベント。キャンプインも可能。サカナクション山口氏が発起人の複合カルチャーイベント「NF」に、hfはゲスト出演します。
4月11日——マイノリティーとマジョリティー
今度出るBOW WOW WOWのボックスセット。ブログにも書いたんですけど、80年代って広告代理店が好き勝手にやっていたじゃないですか。BOW WOW WOWは資生堂パーキージーンのCMソングに使われていたし、マッドネスはホンダのCMに出演していた。ああいうこと、今なくないですか? マクセルのカセットテープのCMにスタイル・カウンシル、TDKのビデオテープにアンディーウォーホール、SUZUKIのスクーターにマイケル・ジャクソン……。電通博報堂の力がすごかったんだろうし、マイノリティーとマジョリティーを混ぜて色々できたいい時代だったんじゃないかなあ。ビックリハウスの時代。頑張れ電通博報堂、アゲイン」(hf)
4月12日——美味しい!
亀田の柿の種 焦がしラー油風味。「もらったんですけど美味しかったんです。四川風とか辛いものはハズレが少ない」(hf) 焦がしラー油の他にローストガーリックと花椒(ホワショー)も加わり、口の中で旨味が広がる特別な柿の種。期間限定なので見つけたら買うべし。頑張れ亀田製菓。
4月12日——サイン位置が秀逸
ゲルハルト・リヒターの作品ですが、ここでhfが着目したのはサイン位置。「SBIアートオークションのカタログで見つけて。リヒターって硬派じゃないですか。こんなチャラいサインの入れ方すんのかな〜と思って。チャラいなあ。写真のど真ん中ですよ?」(hf) 実物見たいので、2〜3枚買っといてください。
藤原ヒロシ|Hiroshi Fujiwara
1964年三重県生まれ。DJ、音楽プロデューサー、ファッションクリエイター。英米で触れたクラブ文化を80年代の日本に持ち込むなど、音楽とファッションの両軸で日本のストリートカルチャーを牽引。現在、デジタルメディア「Ring of Colour」を運営する。京都精華大学ポピュラーカルチャー学部客員教授。
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