暮らしを楽しむためのさまざまなアイデアや工夫を、ヒルズエリアのエキスパートに教えてもらう連載「Tips for Life」。今回のテーマは「クリスマスデコレーション」。六本木ヒルズのクリスマスマーケットにも出店している、ドイツのクリスマス雑貨のお店「ケーテ・ウォルファルト」の中野晴美さんに、クリスマス雑貨の由来や飾り方を教えてもらった。
TEXT BY MIHO MATSUDA
PHOTO BY MANAMI TAKAHASHI
今年で11年目を迎える六本木ヒルズのクリスマスマーケット。世界最大といわれるドイツのクリスマスマーケットの雰囲気を再現した会場には、本格的なドイツ料理などを提供する11ものショップが並ぶ。その目玉のひとつは、世界的に有名なドイツのクリスマス雑貨のお店「ケーテ・ウォルファルト」だ。ロマンチック街道沿いの街・ローデンブルにある本店「クリスマスビレッジ」は、1,500平米の店内に様々なクリスマス雑貨が並び、海外からの観光客からも人気のスポット。六本木ヒルズのクリスマスマーケットでは、人気のアドヴェントカレンダーや、ツリーに飾るオーナメントのほか、日本では馴染みのないクリスマス・ピラミッドなどドイツの伝統的なクリスマス飾りも取り揃える。そこで、ケーテ・ウォルファルトの中野晴美さんにその意味と由来、飾り付けのコツを教えてもらった。
覚えておきたいドイツ流のクリスマスデコレーション
❶ 飾り付けは立体的に
クリスマスツリーの飾りつけは、ツリーの枝の奥と手前を意識して、立体的に見えるようにするのがコツ。ヨーロッパでは、ガラス製のグラスボールがポピュラーなクリスマス飾りだが、日本ではプラスティック製が手に入りやすい。それを枝の奥に取り付けたら、木製のオーナメントを手前に飾ろう。ケーテ・ウォルファルトの木製オーナメントを、毎年少しずつ買い足してその年だけのデコレーションを楽しむのもおすすめだ。
❷ 暖かなキャンドルの光を楽しむ
かつて鉱山として栄えたエルツ山地地方の鉱夫が仕事のない冬の間に作っていたことから、始まったとされるクリスマス・ピラミッド。聖書の登場人物や、鉱山で働く鉱夫たちがモチーフとなっている。サイドのキャンドルに火を灯すと、上昇気流でプロペラが回る仕組み。このクリスマス・ピラミッドのように、キャンドルの明かりが今でも人気が高いドイツでは、クリスマス飾りにもキャンドルを使うものが多くある。外気温が低下するクリスマスシーズン。本場ドイツに倣って、部屋の中で暖かな光を楽しもう。
❸ アドヴェントを盛り上げる窓飾り
「シュビップボーゲン」はドイツの伝統的な窓飾り。こちらもエルツ山地地方で働く鉱山労働者のクリスマス行事に端を発した木工民芸品で、鉱山の坑道にあるアーチ型の梁がその名前の由来だ。日が最も短くなるクリスマスの頃、夕暮れとともに窓辺に飾られたシュビップボーゲンに明かりが灯ると、家路を急ぐ人も暖かな気持ちになるはず。
中野晴美|Harumi Nakano
ケーテ・ウォルファルト社の日本語カスタマー担当。世界的に有名なドイツのクリスマス用品専門店。ドイツのクリスマスの伝統的作品から、ユニークなオリジナル作品まで、バリエーション豊かに揃う。特に、卵型お香人形「スモーキー」が人気で、イヤーフィギュリーンはコレクターも。
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