9 BEST TAKEOUT LUNCHES

ヒルズで楽しむ、毎日でも楽しめる テイクアウトランチ9選

イートインはもちろん、テイクアウトも楽しいヒルズ。フリースペースも多く、屋外や施設内で楽しめるのも魅力的。ここでは、日々のランチがもっと楽しみになる、美味しいテイクアウトグルメのある、ワーカーの皆さんに優しい3店をご紹介します。

TEXT BY AKIRA TANAKA
EDIT BY TM EVOLUTION.INC

❶ 毎日のランチが待ち遠しくなる、選べるデリとお弁当——cask

日替わりで楽しめる「選べるBOX DELI」(4マス・¥1069)。この日は「やわらかヤンニョムポーク」をメインのおかずに、彩り豊かな副菜「ビーツの自家製ポテトサラダいぶりがっこ添え」と「タコとじゃがいものジェノベーゼ」、ヘルシーな玄米ご飯をセレクト。

『信濃屋』の厳選素材で美味しく作り上げた一番人気の定番商品「至福ののり弁」¥862は、お弁当・お惣菜大賞で入選した一品。のりは『三國屋』のものを使い、厚切の鮭やさば、鶏の唐揚げなど、たくさんのおかずがこのひと箱に詰められたお弁当の玉手箱。

これからの時期、さっぱりといただけそうな蒸し鶏の「箱弁」。こちらもお弁当・お惣菜大賞で優秀賞を受賞した一品。「3分搗き玄米もち麦ごはんのねぎ塩チキン弁当」¥862のご飯は、3分搗きのため玄米特有のぼそぼそ感もなく、もち麦入りでヘルシーな上、弾むような食感が楽しめる。ねぎ塩チキンにはもともと味が付いているが、力を入れている木桶熟成の発酵食品のひとつ、八丁味噌のタレも入っていて”味変”も楽しめる。

昨年、六本木ヒルズにスーパーマーケットをオープンした『信濃屋』が今年、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの地下1階に、東京をリードする新しいタイプのコンセプトショップ『cask(カスク)』をオープン。ワインレストラン『W TORANOMON』が併設された新店は、虎ノ門ヒルズステーションタワーにふさわしく、シックでスタイリッシュな空間。しかしそこには生産者と深く繋がり、先代の英知や伝統技法によって手作りされた商品を大切にする『信濃屋』イズムを継承している。それゆえ店名は長年繰り返し使われるサステナブルなワインやウイスキーを熟成させる「樽」、醤油や味噌など伝統調味料を熟成させる「木桶」を連想させる『cask』としたそうだ。

日本各地の厳選食材と発酵食品にスポットを当て、食の安心・安全を重視し、厳選された素材を使ったお弁当。「奇をてらうようなものではなく、美味しく安心なものであることを心掛けています」と話すソムリエ資格も持つ惣菜担当の尾山孝昭さん。テイクアウトのお弁当は大きく分けてふたつ。ひとつは日替わりでバリエーション豊富なBOX DELI (4マス¥1069・2マス¥764)。出来立てのおかずやご飯をその場で選んで詰めてもらうスタイルで平日のランチタイムのみの提供となる(販売時間は平日の11:00〜14:00)。

もうひとつは毎日、本社セントラルキッチンで手作りされる、いわゆるお弁当タイプの「箱弁」¥754〜。こちらは定番から季節の食材を使用した新作まで、毎日15種類ほどが店内に並ぶ。数多いラインナップでどれを選ぶか迷ってしまうが、どれも『信濃屋』クオリティを頑なに守った上質な素材と調理、そして季節感を意識したものばかりだ。「箱弁」は毎日入荷するので開店8:00から閉店時間まで購入が可能。ランチタイムを逃したり、帰宅時間帯には夜食にと、なにかと忙しいワーカーにも重宝だと喜ばれているそう。どれもボリューム満点だが、自家製のパンやスイーツ、サンドイッチやおにぎりまで充実しており、ちょっと小腹が空いた時や時間のない日でも、しっかりと栄養補給が可能だ。2タイプのアプローチで楽しめるテイクアウトと、野菜も豊富で栄養も考えられているお弁当の数々。飽きることがないばかりか、毎日のランチタイムが待ち遠しくなるはずだ。

cask 住所=東京都港区虎ノ門2-6-1 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー B1F 電話=03-6811-1381 営業時間=8:00〜22:00 定休日=無休 ※各種電子マネー、交通系IC、各種クレジットカード利用可


PHOTO BY KIPPEI MITSUYA

❷ 名店ブラッセリーが贈る、ちょっぴりおしゃれな本格派のランチボックス——BRASSERIE LE VIN

テイクアウトで一番人気の「きのこの煮込みハンバーグ」¥1,000(パンかご飯付き)。合挽き肉のハンバーグのタネをブイヨンで煮込み、デミグラスソースでじっくりと仕上げる。丁寧にこしらえた付け合わせのにんじんのグラッセやインゲンも存在感抜群。

「欧風こがしスパイスビーフカレー」¥1,000。何種類ものスパイス、小麦粉、バターでじっくり炒め、香ばしい焦がしバターのルーを一から作り、牛スネと香味野菜を煮込んだベースで作った欧風カレー。ご飯には牛のスネ肉や、季節ごとに変わる野菜をトッピング。今の時季はコーンと枝豆で爽やかに。

野菜のポタージュが付くサンドイッチは3種類。写真の「モルタデッラソーセージとコールスローサラダ」¥850のほか、「生ハムとチーズ」¥950、「ベーコンとスクランブルエッグ」¥50がある。自家製パンは、バゲットをベースに生クリームを加えてしっとりとした口当たりにしているという。

2013年オープンの、銀座3丁目の街角で評判だったビストロ『BRASSERIE LE VIN』がサントリーホールのお膝元、アークヒルズに移転したのは昨年4月のこと。フレンチレッドにストゥブ鍋の洒脱な看板が目印の店内では、エスカルゴをはじめとしたクラシカルなビストロ料理や、絶妙な火入れで旨味を封じ込めた45日熟成大沼牛のエイジングビーフステーキなどを提供する相変わらずの人気店だ。場所柄、少し早めの時間にはコンサートの開演前に、軽くシャンパーニュとおつまみを楽しむというお客様もちらほらと。使い勝手も良く好感度も高い。

ランチでは大人気の「100%ビーフハンバーグステーキ」¥1,540や、彩り綺麗な具だくさんの「メリメロサラダ」¥1,980など、舌の肥えた近隣のワーカーが足繁く通う昼の顔も忘れることはできない。そしてもうひとつ、昼限定の人気商品が、今回ご紹介するテイクアウトのランチボックスだ。こちらの販売は月曜〜金曜の11時〜15時限定で、5種類のランチボックスが並ぶと長い行列ができて、飛ぶように売れていく。寸暇を惜しむワーカーが多いのか「以前は現物見本を店頭に置き、オーダーが入ってから作るシステムにして出来立てをお出ししていましたが、店頭にたくさん平積みして置いていたほうが、よく売れるんです」とオーナーシェフの内田 実さん。

テイクアウトは一番人気の「きのこの煮込みハンバーグ」や、、本格的な「欧風こがしスパイスカレー」、そして、実家がベーカリーという内田シェフこだわりの95%多加水・24時間低温発酵の、店内で焼いた自家製パンを使用した「3種類のサンドイッチ」。来月には新顔「オムライス」も登場する予定だという。どれもお馴染みのメニューのテイクアウトだが、そこは名店ビストロの作る味。ブイヨンやスパイスといった裏方をふんだんに使い、じっくりと手間をかけた丁寧な味がきっと伝わるはずだ。この時季にはアークヒルズ 「カラヤン広場」のフリースペースで、外の初夏の風を感じながらヨーロッパの街角を気取ったテイクアウトのランチが楽しい。

BRASSERIE LE VIN 住所=東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル 2F 電話=03-5544-9188 営業時間=月〜土11:00〜16:00(L.O.15:00)/17:30〜23:00(L.O.21:30)、日・祝11:00〜16:00(L.O.15:00)/17:30〜21:00(L.O.20:30) 定休日=不定休 ※各種電子マネー、交通系IC、各種クレジットカード利用可


PHOTO BY KIPPEI MITSUYA

❸ テイクアウトでも違いが歴然! 手作りにこだわったハンバーガー——エーエス クラシックス ダイナー

駒沢店で豚肉から手作りで厚めにカットした自家製ベーコンやパティをマヨネーズ、オリジナルのBBQソースを自慢のパティと共に。「ベーコンチーズバーガー」¥2,130は、しっかりしたベーコンの食感にグリルした玉ねぎの甘さが感じられるガツンとくる美味しさが食欲を満たしてくれる。

「アボカドチーズバーガー」¥1,910は、提携したストアの厳選されたアボカドをたっぷり使用。レタスは折り畳んでバンズからはみ出た部分をカットすることで、レタスならではのしゃっきり感やレタスの層にはらむエアリーな食感を引き出す工夫が。

「照焼きバーガー」¥1,850の照焼きソースは、しょうゆやみりん、酒、炒めた玉ねぎなどを用いて作った自家製。前のふたつのバーガーでは、グリルした玉ねぎなのに対し、こちらは照焼きソースと相性の良いフライドオニオンを使用。

今やひとつのジャンルとして確立した「グルメバーガー」。1990年代後半から火が着いた本格派のハンバーガーはブームとなり、2005年に開業ラッシュ、この頃を境に「ハンバーガー戦国時代」とも一部では呼ばれているのだとか。そんな熾烈な戦いや下克上(?)を勝ち抜いてきたのが、2005年に東京・駒沢公園にオープンしたのが『エーエス クラシックス ダイナー』だ。2013年には六本木ヒルズ メトロハットにもオープンし、2019年には森タワー ヒルサイド地下1Fに移転した。遠目でも目立つ「DINER」のネオン看板や、店内のインテリアは、アメリカの街角にあるダイナーを彷彿とさせる。

こちらのビーフ100%のパティは、粗挽きのひき肉と様々な部位をハンドチョップした肉を半々にしてつなぎ無しの、手捏ねで練り上げたもの。いい意味で肉のスジやブロックの食感が感じられ、“肉感”の迫力が半端ない。またパンはダイナミックなパティに合わせて、ハンバーガーフリークにはお馴染みの酒種天然酵母の甘みと香りを感じる『峰屋』の酒種バンズを使用している。「パンチの効いたパティには力強いバンズを。ハンバーガーで大切なのはバランスだと思います」と大野 覚店長は語る。マヨネーズやタルタルソースなど材料は一から店で作る。ベーコンも駒沢店で生の豚肉を塩とスパイスに漬けるところから始まり、スモークまで仕上げる自家製だ。野菜も提携しているストアから仕入れたフレッシュなものを使用している。

テイクアウトできるハンバーガーは約20種類。チーズや野菜、フルーツなどのトッピングで自分なりにカスタマズすれば、かなりの味のバリエーションが楽しめる。テイクアウトはいたってシンプルだ。バーガー袋にハンバーガー、そして皮付きのじゃがいもをその日にハンドカットして揚げた無添加のフライドポテト。これだけで十分なのである。店のすぐ横にはフリースペースがあり、六本木ヒルズのフリースペースの中でもちょっとした穴場。もちろんペットも同伴可だ。ここなら出来立てを冷めずに食することができる。開放的な外の景色にウッディなテーブル、眼の前には木々の緑が生き生きして美しい。自然豊かな寛ぎ空間は、都会の喧騒を忘れさせてくれるようで、ちょっとしたピクニック気分が味わえる。景趣漂うこちらで、テイクアウトした本格ハンバーガーをワイルドに楽しむのも粋なのだ。

エーエス クラシックス ダイナー 住所=東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ ヒルサイド B1F 電話=03-6721-1581 営業時間=11:00〜22:00(L.O.21:00) 定休日=水曜 ※QRコード、交通系IC、各種クレジットカード利用可


PHOTO BY DAISAKU NISHIMIYA (NDPP.)

※2024年6月現在の情報です。
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