RECIPES FOR HOME CHEFS 03

ヒルズのトップシェフ直伝! 夏にぴったりの冷製パスタレシピ

暑さ厳しい毎日、今夜は、喉越し爽やかなカッペリーニを作ってみませんか? それも、ちょっと個性的な、「冷製カルボナーラ」に「マンゴーの冷製パスタ」。その極意を、六本木ヒルズの『Hills DAL-MATTO』徳永翔平シェフに伝授してもらいました。

TEXT BY TAKASHI TSUCHIDA
PHOTO BY HIDEHIRO YAMADA
EDIT BY TM EVOLUTION.INC

❶ チーズとクリームのコクが食欲をそそり、ひんやりして食べやすい——「冷製カルボナーラ」

ソースは旨味たっぷり。しかも重た過ぎず、スルスルと喉を通っていく不思議食感! 夏バテ知らずの元気パスタだ。こちらは『DAL-MATTO』のグランドメニューには載っていないものの、常連客はひっそり注文している裏メニューとなっている。

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1/8材料[1~2名分] 卵黄1個、生クリーム50g、粉チーズ20g(そのほか、仕上げ用粉チーズはお好みで)、ベーコン50g、 仕上げ用黒コショウ※お好み、パスタ60〜120g、塩、冷水
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2/8ボウルに、白身部分を取り除いた卵黄、生クリーム、さらに粉チーズ、塩ひとつまみを加える。
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3/8鍋に水を張り、沸騰したら火を止め、その上にソースの材料が入ったボウルを乗せる。湯煎しながら、泡立て器を使用して、手早く掻き回す。最初はシャバシャバだが、熱が入ってくると卵とチーズが固まりはじめ、濃度がついてくる。そのつき始めのトロっとした一瞬を逃さずに、ボウルを湯煎から外して、すぐに氷水で冷やす。これでカルボナーラソースが完成。
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4/8ベーコンは、マッチ棒程度のサイズにカット。少量のオリーブオイルで揚げ焼きにするようなイメージで、カリカリにしていく。焦げつかないように注意しながら、弱火から中火でじっくりと焼くのがコツだ。調理が終わったらフライパンから取り出し、余熱を取る。
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5/8別途、お好みのパスタ(おすすめはカッペリーニ)を表記時間通りに茹でる(1人前60g、塩分濃度1%)。茹で上がったら氷水にとり、グルグルと手早く掻き回してパスタを芯まで冷やす。
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6/8キッチンタオルまたはキッチンペーパーにとり、しっかりと水気を切る。
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7/8水気を切ったパスタに塩をひとつまみ。冷水に取った際に流れ出た塩分を足し、下味をつける。この時、ボウルは常に氷水に当て、パスタの温度を上げないようにする。カルボナーラソース(50g)を加えて、パスタに絡める。手早く掻き回し、ソースを伸ばす時には、少量の冷水を加える。お好みで粉チーズを追加投入。ベーコンもこのタイミングで戻す。
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8/8崩れないように形を整えながら、お皿に盛り付ける。ボウルに残ったソースはヘラで掬うようにして、パスタにかける。お好みで、粉チーズと、粗くくだいた黒胡椒を多めに振って、完成。

「冷製カルボナーラは、ソース作りが肝心!」と、徳永料理長。卵黄、生クリーム、粉チーズ、塩をひとつまみ。これらのソース材料を湯煎に当てながら、じっくりと時間をかけて丁寧に火入れしていく。湯煎は一回沸騰したところから火を止めて、その湯煎をそのまま使う。熱が材料に移るにしたがって、お湯の温度が低下していくが、それでちょうどいいそうだ。熱が入らなさすぎると、生卵の臭みが取れず、逆に熱が入りすぎるとボソボソとした食感になってしまう。一瞬のトロっとした状態を逃さず、その時点で湯煎から引き上げ、すぐに冷水で締めるのがポイントだ。

少し熱すぎるな、と思ったら湯煎を一旦外しながら、ソースを混ぜ続け、お湯の温度が落ち着いてきたところで再度、湯煎することを繰り返すのでもOK。その方が時間はかかるが、失敗する確率が低くなる。最初から大人数分に挑戦するのではなく、少量で作るほうが要領を得やすいそうだ。

また、パスタにソースを絡めるときには、氷水をボウルに当てる。時間をかけるとその分、室温でパスタの温度が上昇するので、アツアツのものを手早く調理するのと同じく、氷水に当てながら手早く調理を進行させる。冷たいものは、調味料が溶けにくいことを意識しつつ、入念に混ぜることを心がけたい。

 

シェフのアドバイス
「通常の温かいパスタならば、茹で汁の塩分でパスタの下味がついていますが、冷製の場合は一度氷水でパスタを洗いますので、その時に塩分が落ちてしまいます。なので下味として、パスタに改めて塩を軽く振って、下味をつけています」(徳永料理長)

❷ 鼻を通り抜けていく、トロピカルな風。マンゴーのエキゾチックな甘みに包まれる。——「マンゴーの冷製パスタ」

お店で出している一番人気メニュー「桃の冷製パスタ」を、家庭用にマンゴーへとアレンジ。マンゴーならば、桃ほど繊細な扱いを必要としないので、失敗しにくいのだ。スペアミントの爽やかな香りは、まるでリゾート気分。パッションフルーツのトッピングも、マンゴーの甘みと見事に調和している。

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1/7材料[1~2名分]アップルマンゴー1/2~1/3個、フルーツトマト100g、パッションフルーツ(飾り用)、スペアミント適量、レモン汁、ホワイトペッパー(粗く砕く)、フルーティーなエキストラバージンオリーブオイル、パスタ60〜120g、塩、冷水
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2/7マンゴーを3枚にカット。中央の種の周りの果肉も残さず、ソースに使う。
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3/7フルーツトマトを湯剥きして、粗目にみじん切りにする。マンゴーの種の周りの果肉も、同じく粗目のみじん切りにして合わせる。トマトとマンゴーは6:4の割合で配合する。
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4/7残ったマンゴーの皮を剥き、少し厚めにスライスする。塩を振り、レモン汁をかけてマリネする(混ぜ合わせる)。
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5/7「冷製カルボナーラ」と同じ要領でパスタを茹で、冷水で締めた後に水気をしっかりと切る。塩で下味をつけ、エキストラバージンオリーブオイルをかけてよく混ぜる。フルーツトマトソース60gに対して、氷水15g、エキストラバージンオリーブオイル5gを加え、よく混ぜて乳化させる。最終的に塩で味を調えて、パスタを皿に盛る。
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6/7マリネしておいたマンゴーをパスタの上に乗せる。型崩れしないように、優しく圧力をかける。粗く砕いたホワイトペッパーをかけ、スペアミントの葉を散らす。
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7/7仕上げにパッションフルーツをかけて、完成。パッションフルーツは敢えて味付けをせず、そのままの酸味を生かす。

このパスタは、マンゴーとトマトのポテンシャルが命。徳永料理長は「完熟したマンゴー、糖度の高いフルーツトマトを奮発してください」と話す。逆に、美味しいマンゴーとトマトさえあれば、このレシピは間違いがない。季節感たっぷりで、夏の暑さを吹き飛ばしてくれるはずだ。

ちなみにこのレシピの場合は、茹で上げた後のパスタにエキストラバージンオリーブオイルを加える。それは、ソースと繋げて、乳化させていくための油分を補うためだ。ちなみに「冷製カルボナーラ」の場合は、生クリームの油分などもあり、もともとソースがつながっているので油分の追加は必要なし。果実と野菜のみのレシピだと食材から補えるのは水分だけなので、追加の油分が必要となる。

「もしもフルーツトマトが酸っぱい、あるいはマンゴーの酸味が強い場合は、砂糖を少々加えてください。そうすることで酸の角が丸みを帯びます」と、徳永料理長。ただし、くれぐれも使うのは少量に抑え、砂糖の甘さが前面に出てこないようにしたい。

 

シェフのアドバイス
「マンゴーを塩とレモン汁でマリネするのは、マンゴーの甘みを引き立たせるため。スイカに塩を振るのと同じです。マンゴー単体だと、料理としてはどうしても甘さが強調されすぎてしまうので、それを引き締めるにも、レモンの酸味で引き締めています」(徳永料理長)

今回のレシピを教えてくれた徳永翔平料理長。『Hills DAL-MATTO』の様々なクリエイションを統括する。

Hills DAL-MATTO 住所 東京都港区六本木6−10−1 ウェストウォーク5F 電話 03-6804-1644 営業時間 11:00〜L.O.15:00/17:30〜L.O.21:00 定休日 無休 ※QRコード決済、交通系IC、各種クレジットカード利用可

※2023年8月現在の情報となります。
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