好評企画“私が愛するラーメン店”第2弾! ヒルズの有名料理人・飲食店オーナーたちに〈イチ推し〉のラーメンを教えてもらいました。
TEXT BY TAKESHI KONISHI
EDIT BY TM EVOLUTION.INC
❻「虎ノ門ARBOL」古田 崇オーナーシェフのお薦めは?
「担担麺」
東京担担麺本舗 瀬佐味亭 虎ノ門店
「虎ノ門ARBOL」(虎ノ門ヒルズ)古田 崇オーナーシェフ——「細いストレート麺で歯切れが良く、辛い担担麺ではなく、スープは比較的マイルドで、ゴマの風味が楽しめます。柚子の香りがアクセントになっていて、スープも全て飲み干せる、身体に優しい担担麺です」
自家焙煎のゴマと自家製辣油(五香辣油)を使った、『東京担担麺本舗 瀬佐味亭 虎ノ門店』の「担担麺」¥940。ゴマの香りがよく感じられる『瀬佐味亭』定番の味。辛さは5段階から選べる。
ラーメンを健康面から捉え直す
『瀬佐味亭』が目指すのは、嗜好性のみに偏りがちになっているラーメンを健康面から捉え直し、栄養バランスのとれた食事にすることだ。胡麻や小松菜、ニラなど、食材それぞれが持つ栄養素を考え、健康的な身体作りに必要な量が摂れるようにラーメンを提供している。
定番の担担麺にはお茶碗1杯分のゴマが使われている。お店に入った瞬間、ゴマと調味料のいい香りが鼻腔を刺激し、食欲をそそられる。また、店で作られる辣油(ラー油)はただ辛いだけではなく、ショウガ、ネギ、八角、山椒、桂皮の5つの香りを持つ、漢方の辣油だ。身体を温め、新陳代謝を促進したり、肌や内臓にもいい効果をもたらしてくれるという。身体の調子を整えたい時にも味わいたい一杯だ。
東京担担麺本舗 瀬佐味亭 虎ノ門店
住所=東京都港区西新橋1-9-1 アコール新橋1F 電話=03-3508-8887 営業時間=11:00~22:00 定休日=土曜・日曜・祝日 ※支払いは現金とPayPayのみ利用可
PHOTO BY KIPPEI MITSUYA
❼「TACO RiCO」北島 昇オーナーの、もうひとつのお薦めは?
「柚子露つけ麺」
AFURI 六本木ヒルズ
「TACO RiCO」(アークヒルズ)北島 昇オーナー ——「いつもは『AFURI』で柚子塩らーめんを食べていましたが、最近は柚子露つけ麺をよく食べています。『AFURI』らしい、つゆの風味と美味しさ、そして麺の喉越しが抜群で、飽きることなくいつ食べても感動します。『AFURI』のラーメンは唯一無二のものです」
『AFURI』の「柚子露つけ麺」(並)¥1,380。弾力のある真空手もみ麺のつるつるとした喉越しを味わってもらうため、つけダレは冷製で提供。国産の丸鶏・香味野菜をベースに魚介醤油で甘めに仕上げたつけダレに柚子が加わり、香りの余韻も楽しめる。
阿夫利山の天然水を源にするオリジナルつけだれを味わう
昨年の第1弾では『AFURI』の「柚子塩らーめん」が推薦されたが、今年のヒルズ料理人向けアンケートで挙がってきたのが「柚子露つけ麺」だ。富士山の父にあたる山として、古来、愛されてきた阿夫利(あふり)山の天然水に、新鮮な鶏ガラや香味野菜、昆布や煮干し、鰹節、うるめ節などを加えて、じっくり煮出した旨味たっぷりの出汁。それに3種の醤油や魚醤、チャーシューダレや黒酢、黒蜜などを加え、香りのいい生搾りゆず果汁で仕上げた冷製つけだれは、『AFURI』オリジナルの味だ。
麺は、特徴の異なる2種の国産小麦に加え、栄養価の高い全粒粉を配合。それらを真空ミキサーで練り上げ、手もみ処理を施している。つるつるもちもちの食感が特徴だ。また、+¥150でよりヘルシーなこんにゃく麺にも変更可能。
推薦人の北島オーナーは「味もさることながら、清潔感のあるお店はレストランを運営する私たちとしては尊敬に値する。美味しいラーメンに集中するお店作りも素晴らしい」と絶賛。店の雰囲気や運営などもいっしょに“味わって”みるのも楽しいかもしれない。
AFURI
住所=東京都港区六本木6-4-1 六本木ヒルズ メトロハット/ハリウッドプラザ B2F 電話=03-3408-1880 営業時間=11:00-23:00(L.O.22:00) 定休日=無休(六本木ヒルズに準じる) ※現金の支払い不可、各種クレジットカード、交通系IC、QRコード決済利用可
❽「37 Roast Beef」小林 大シェフの、もうひとつのお薦めは?
「俺流 熟成塩らーめん」
俺流塩らーめん 神宮前店
37 Roast Beef(表参道ヒルズ) 小林 大シェフ——「見た目とは違い、鶏の臭みもなく、あっさりとした旨みの中に甘味も感じるスープ。無料トッピングも多くアレンジができるところも嬉しいポイント。私のお薦めは岩のり、とろろこんぶ、うめです」
『俺流塩らーめん』の代表的な一杯である「俺流 熟成塩らーめん」¥730。大量のとりガラとゲンコツ、ネギを圧力寸胴に入れ、短時間で出汁をとることで、臭みを一切出さず、旨みと甘みを凝縮する。卓上の無料トッピングでお好みの“俺流”や“私流”を作ることができる。
6種類の無料トッピングで自分だけの味に!
『37 Roast Beef』の小林シェフがもう一杯、推してくれたのが『俺流塩らーめん』の「俺流 熟成塩らーめん」だ。『俺流塩らーめん』のオーナー・小林健氏は10年間、渋谷で様々なラーメン修業を積み、自分が出す店は、シンプルであるがゆえにごまかしが効かない「塩ラーメン」で勝負することに決めたという。
その「俺流 熟成塩らーめん」は一見、豆乳が入ったスープのような見かけだが、素材はとりガラとゲンコツ、ネギだけ。毎朝、丁寧に愛情を込めて作られるスープは想像を上回る旨味、甘みがある。
店舗の卓上には「岩のり」「とろろこんぶ」「うめ」「ゆずこしょう」「俺流ラー油」「俺流マーにんにく(こがしにんにく)」の無料トッピングが置かれ、自由に味をアレンジできる。それぞれの“俺流”や“私流”を味わってほしいという思いが込められている。
俺流塩らーめん 神宮前店
住所=東京都渋谷区神宮前6-9-14 美鈴ビル1F 電話=03-3486-0255 営業時間=11:00~24:00 定休日=無休 ※支払いは現金のみ
❾「赤身専門 にくがとう」G.MIURA オーナーの、もうひとつのお薦めは?
「ワンタンメン」
かおたん・らーめん(エントツ屋) 南青山店
「赤身専門 にくがとう」(六本木ヒルズ)G.MIURA オーナー ——「30年以上前からある昔ながらの屋台風。深夜5時までやっているので〆に最高。ワンタンメンがあっさり、かつワンタンが旨いのでお薦め。心も身体も温まります」
西麻布交差点からも近く、青山霊園の南側にある『かおたん・らーめん(エントツ屋)南青山店』。「ワンタンメン」¥1,050は、鶏ガラなどを8時間、弱火でじっくり煮込んだスープと細麺がよく合う味わい。ワンタンの皮は薄めで食べやすい。
中国・福建省の高級スープ「高湯スープ」由来のラーメンを!
MIURAオーナーはもう1軒、飲んだ後の締めにも最高なラーメンとして、『かおたん・らーめん(エントツ屋)南青山店』の「ワンタンメン」も教えてくれた。南青山という場所柄、芸能人の中にもファンが多い老舗ラーメン店だ。
店名にある「かおたん」は中国・福建省の高級スープである高湯(かおたん)スープに由来している。金華ハムと丸鶏などを長時間煮込んで作るスープだ。ワンタンメンのワンタンは薄皮で、ツルリと胃に収まる、優しい味わいの一杯になっている。
かおたん・らーめん(エントツ屋) 南青山店
住所=東京都港区南青山2-34-30 電話=03-3475-6337 営業時間=11:30〜翌5:00(金曜・土曜~6:00) 定休日=日曜 ※各種クレジットカード、交通系IC、QRコード決済利用可
PHOTO BY YOSHITOMO MORISAKA
※2022年12月現在の情報となります。
※表示価格は全て税込価格です。
#ラーメン
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